近年で初めて前年を上回る　都内私立高募集人員

都内の私立中学高等学校の来年度入学者選抜について、東京都生活文化局は3日に中学校の、4日には高校の実施要項をホームページ上に公表した。

中学校では、来年度に生徒募集を行う学校数は前年と同じ184校。募集人員の合計は26,142人で、前年より5人減っている。校種別に は、男子校が6,328人で前年より35人減、女子校は11,072人で同45人増、男女校は8742人で、同15人減（特別支援学校を除く。募集人員が 「若干」の場合、「0」として集計）。
高校では、全日制課程185校、定時制課程4校、通信制課程9校が募集。東京純心女子が募集を再開するため、全日制の募集校数は185校と、前年より1校増えている。定時制と通信制は前年度と変わらない。
募集人員の合計は、全日制37,358人、定時制446人、通信制10,810人で、前年に比べ全日制は162人増、定時制と通信制は変わっていない。校種別増減は、男子校が66人減、女子校は219人増、男女校が9人増となっている。
推薦、一般別には、推薦入試を行う学校の数は169校で、全体の91.8％に上る。うち男子校19校（全体の約68％）、女子校51校（同100％）、男女校99校（同約94％）。
推薦の募集人員の合計は16,765人で、全募集人員の45.1％（男子校…約39％、女子校…約48％、男女校…約45％）を占めている。
帰国子女対象では、35校が338人を募集、前年より校数、募集人員ともに増加している。
★下のグラフのように、長期にわたって減少が続いていた私立全日制高校の募集人員は、近年で初めて前年を上回った（棒グラフは募集人員の合計、折れ線は前年比を表す）。

私立の志望件数伸びる　Ｖもぎ9月の結果（エクセルファイルに掲載）

9月に実施された進研Ⅴもぎの結果がまとまった。テストは9日と16日に行われ、延べ約2万4千名が参加、私立高校の志望件数は47,028件で、昨年より1,720件（3.6％程度）増加した。
前年より志望件数を増やした学校は、①駒込210件増、②桜丘205件増、③日大鶴ヶ丘179件増、④淑徳巣鴨164件増、⑤淑徳153件増、⑥錦城学園149件増、⑦二松学舎大付127件増、⑧八王子108件増、⑨文京学院大女子102件増、⑩日大第一89件増、⑩江戸川女子89件増など。詳細は添付資料に。

12年9月Vもぎ　私国立高校志望校集計

都立は北園、戸山、国分寺が志望件数増やす

一方、都立Ⅴもぎ参加者は約2万1千人、昨年とほぼ同じ規模だった。

志望件数（単位制を含む男女計）の多い順では、①戸山…587件、②日比谷…545件、③駒場…539件、④新宿…537件、⑤北園…497件、⑥三田…465件、⑦城東…434件など。上位は例年と同じ顔ぶれ。

  前年より増えた順では、男女合計で、①北園…129件増、②戸山…86件増、③国分寺…77件増、④小金井北…76件増、⑥本所…72件増など。男女別で は、男子が①戸山…104件増、②北園…51件増、③深川…48件増、④日比谷、本所…43件増など、女子は①北園…78件増、②小金井北、駒場…46件 増、④成瀬…33件増、④小平南、立川…31件増など。
  逆に減らしたのは、大泉…184件減、石神井…100件減、青山…96件減、富士…83件減など。このうち、大泉と富士は来春から募集学級数を2学級に絞る。
  下のグラフでは、戸山など4校の偏差値別の志望件数(棒)と、累積件数(折線)を前年(青色)と比べた。重点校指定の更新により、上位では青山から戸山への移動があるようだ。北園には大泉からの、小金井北には三鷹からの流入がみえる。

情報提供：安田教育研究所