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豊島岡女子学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「豊島岡女子学園中学校の社会」
攻略のための学習方法

分析

時間は理科と合わせて50分。大問数2~3問、総解答数は近年では25問で固定されているようである。
解答形式は、近年では記号選択が多めの割合で、そこに1~2問の短文記述が混じるというのがほぼ定型となっている。大問ごとに分野が大別されてはいるが、そこに他分野からの問題も織り込まれる事が多い、緩やかな融合問題となっている。
あるテーマに沿って問題が出されるのも特徴で、「様々なものの境界について」「高齢社会と社会保障」「女性の権利」・・・など多様な話題のリード文が見られる。内容は中学入試で訊かれる基本的な事柄で、教科書の範囲を超えた特殊・難解な内容までは出されない。しかし、語句を覚えていれば済むような単純な設問は少ない。正確で体系的な知識がないと正解出来ないような、やや高難度の問題となっている。

分野別対策

まずは基礎をがっちり固めておく。
地理分野については、地名・地形・気候・産業や地域の特色など、基本事項をひとまず覚える。地形図の読み取りや、位置を訊かれる問題もよく出るので地図・白地図で練習しておく。また、世界地理の問題も多く見られるので、アジアや中東など、日本とつながりのある地域については確認しておきたい。
歴史分野も各時代から広く出題されるので、時代順に人物や出来事の基本事項を覚える。図版などの資料が示される年もあるので、資料集も活用したい。
政治分野では、やはり「憲法」と「三権の仕組みとはたらき」について、しっかり理解しておきたい。図表でそれぞれの関連を視覚的に把握するとわかりやすい。
以上のように、まずはテキストや副教材で基礎を身につける。豊島岡女子を受験する生徒のレベルからして、基本問題をミスするようではとても合格は覚束ない。

知識

その上で、覚えた知識を統合し、さらに理解を深めておく必要がある。
基本事項をマスターしたら、復習と同時に知識を整理しまとめていく。断片的だった知識を、関連事項もまとめて筋道をたてて頭に入れておく。
本校は、選択問題でも紛らわしい選択肢が多く、正確な関連知識がないと手がかりを見つけられない場合が多い。
例えば、歴史なら、年表で政治の流れ、文化の流れ、戦争の流れと項目ごとにたどっておけば、同時代の他の出来事も思い出しやすい。ぶつ切れの単純な知識では十分な得点に結びつかない試験なのである。
数問出される短文記述もポイントとなる。
図表から数値を読み取り、比べる問題、関連知識が必要な問題、キーワードを素に自分で推理する問題、など。
いろいろなパターンで出題されているが、基本的に、問題文の中の事実と、自分の持っている知識を結びつけて答えを考え出すという能力を問われているようである。ここでも、先に述べたような体系的に整理された知識が大きな武器となる。
また、用語記入の問題もそうだが、特に指定が無い限りは漢字で書く、ひらがな・誤字は×という条件があるので、用語は漢字で書けるようにしておく。

まとめ

基礎的な知識を、確実に覚える
その知識と周辺事項を関連づけて、すぐに引き出せるようにする
その知識を使って、原因や結果を想像する習慣をつける
このような態度で広い範囲の正確な知識と思考力を身につけられるよう学習に取り組もう。
また、試験時間にあまり余裕は無いので、普段からスピードも意識して、問題集等に取り組むようにして欲しい。

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2023年度「豊島岡女子学園中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

大問3つにそれぞれ地理・歴史と政治経済が割り当てられており、2023年度は地理8問・歴史9問、政治経済8問という割合であった。総問題数は25問、リード文の合計は約2600字ほどだが、時間がなければ下線部付近だけ読んで済ますのも手である。

適語記入5問・記号選択18問・短文記述2問と選択問題が多いが、選択肢を選ぶのに細部まで正確な知識が求められるので、決して楽な問題ではない。

【大問1】歴史分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

印の歴史を題材として、各時代の制度や人物などについて訊かれている。

問1 金印には漢から倭国へ送られたという意味で「漢委奴国王」と刻まれている。

問2 1. 憲法十七条は役人の心構えを記したもので、法令のようなものではない。
     3. 都から派遣されたのは国司だけである。
     4. 口分田は女子にも与えられた。

問3 1. 天武天皇ではなく天智天皇が正しい。
     2. 藤原仲麻呂ではなく、阿倍仲麻呂。
        5. 平等院鳳凰堂を建てたのは道長の子の頼通。

問4 組み合わせとしては踊念仏が時宗、一向一揆は浄土真宗、南無阿弥陀仏は浄土宗や時宗、「南無妙法蓮華経」は日蓮宗が正しい。

問5 印に刻まれている「天下布武」には、織田信長の天下統一への意思が込められている。

問6 掛け値とは、定価よりも高くつけた値段という意味である。それまでは商品を先に渡し、後でまとめて支払いを受けるのだが、売る際に定価よりも高い値段をつけていた。それを越後屋はその場で代金を支払う代わりに定価で販売するという方式にしたのである。

問7 内閣制度(1885年)→大日本帝国憲法発布(1889年)→帝国議会開設(1890年)→朝鮮総督府設置(1910年)。

問8 2. 女性に選挙権が与えられたのは太平洋戦争終結後の1946年の選挙からである。

【大問2】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:9分

各分野の産業や各地の地形・気候などについて訊かれている。

問1 年々減少している(あ)のグラフが米。増加している(う)は食の欧米化で牛乳・乳製品
が好まれるようになったことを示しており、残る(い)が野菜ということになる。

問2 金額ベースで多い(う)が自動車、もっとも少ない(い)がセメント、重量が大きい(あ)が鉄鋼と考えられる。

問3 (1) 濤沸湖は砂州が発達してオホーツク海から切り離されてできた汽水湖であり、一帯はラムサール条約に登録されている。
    (2) 北海道の先住民族であるアイヌの言葉は、北海道各地の地名にも残っている。

問4 大都市周辺には生産労働人口が多く居住しており、過疎が問題となっている東北地方や四国地方などは老齢人口が多いと考えられる→選択肢

問5 350mの等高線が太線(計曲線)になっているので、縮尺は25000分の1で主曲線は10メートルごととわかる。

問6 「でんでんむし」の割合が各地で高くなっているので、全国的にこの呼称が広まったのだとわかる。

問7 (1)(2) 日本海には暖流の対馬海流が流れ込んでいる。大陸から吹く冬の冷たい季節風の影響で雨や雪など荒天が多く、雷の発生も多くなっている。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

「年度」を話題として、政治のしくみや税制について訊かれている。
問1 太陽暦では地球が太陽の周りを一回公転する時間を1年、地球が1回自転する時間を1日として計算する。

問2 設問の4つの過程をすべて経るということは、参院で否決されて衆院で再可決した場合である。まず衆院で過半数で可決→参院で否決→両院協議会でまとまらず→衆院で3分の2で再可決と進んだわけである。

問3 3. 教科書の検定は、教育の機会の平等とは関係がない。

問4 固定資産税と住民税は居住する自治体に納める税である。

問5 裁判所は、国会で制定された法律が憲法に違反していないかどうかを判断する権限(違憲立法審査権)を有する。

問6 4. 二院制では計2回議決をしたり、両院で決が異なった場合は再調整・再議決が必要になったりなど、一院制よりも時間はかかってしまう。

問7 1. 予算案は内閣が各省庁の要望を聞いて調整したうえで国会に提出する。
     2. 参議院で否決された場合は衆議院の議決が国会の議決とされる。
     4. 年度により増減はあるが、公債(国債費)は「減少し続けて」はいない。

攻略のポイント

全般的に中学入試の基本的な問題で、特別に難解な知識は必要とされていない。
しかし、単純な用語の暗記ではなく、細かい部分まで正確に、関連事項と結びつけて理解しているか、その知識を使って理由や原因まで考えを発展させられるかという点を問われている。
基本事項はしっかり復習し確実に身につける。白地図やグラフにも親しみ、地図を身近に置いて常に場所を確認する。
記述対策としては、新聞やニュースで時事問題に触れ、その背景や理由を自分の知識を使って考えてみる。また、短く簡潔にまとめる練習をしておく。
そして、25分の試験時間で最後まで解き進められるよう、普段の学習も漫然とせず、スピードもつけられるように意識しておくことも重要である。
正確な知識でミスのない答案を作れるよう、テストに向けて努力を重ねたい。

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