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湘南白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2023年度「湘南白百合学園中学校の算数」
攻略のための学習方法

本校の【大問1】では、やや複雑な計算問題と典型的な一行問題が幅広い分野から出題されている。
【大問2】以降の問題のレベルを考えると、確実に全問正解したいところ。計算と一行問題の演習は、毎日少しずつでも練習しておくことが大切である。

本校の大型問題は、出題される分野に偏りがみられるので、比較的対策は立てやすい。以下に、よく出題される分野について説明したので、参考にしていただきたい。また、過去問での演習がとても有効な学校なので、過去問演習もしっかり行っておきたい。

・割合と比について

本校の大問としては、比較的取り組みやすい問題が多い。この分野を苦手とする受験生は、本校の算数では苦戦を強いられやすい。難問を出題される可能性は低いので、標準的な問題を中心に、多くの練習を積み重ねておく必要がある。割合・比の理解度は、他の分野にも影響を与えるので、苦手であるならば早期からの対策を考えておきたい。

・グラフ問題

速さ(旅人算・流水算・点の移動)、水そうグラフなどグラフ関連の問題は、ほぼ確実に出題されている。また、グラフを作成することも要求される。
過去問演習に限らず、日頃からグラフを書いて考える習慣を身につけておきたい。かつては難問も出題されていたが、近年は標準的な問題が中心である。練習を重ねれば、対応できるはずの問題なので、十分に練習しておきたい。

・平面図形について

本校では、図形の移動に関する問題が多く出題される傾向がある。出題分野に偏りが見られるので、図形の移動に関する問題には、集中的に問題演習をこなしておきたい。ただし、他の図形分野を軽視してよいという意味ではないので注意が必要である。

・立体図形について

この分野は、やや難しい問題が出題されやすい傾向にある。しかし、すべての問題が難しいわけではなく、標準的な問題も出題されている。まずは標準的な問題を正解できるように練習をしておく必要がある。立体図形が苦手な受験生は、過度に難しい問題まで練習するよりは、標準レベルの問題までを練習したうえで、他分野の補強を考えるのも戦略の一つであろう。
なお、立体の見取り図をフリーハンドで書けるようにしておくと、何かと役に立つことが多い。日頃の学習から意識して立体図形を書く習慣をつけておくとよい。

・過去問について

本校では、かつて難易度の高い問題がよく出題されていた。近年は標準的な問題が中心である。平均点が低い年度もあるが、標準レベルの内容にきちんと対応できれば恐れる必要はないだろう。

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2023年度「湘南白百合学園中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

出題傾向は例年通りである。図形に関する問題が多く、今年度もグラフを作成する問題が出題されている。問題は難易度順になっていないことに注意したい。
問題の難易度や分量を考えると、45分の試験時間はちょうどよいといえる。ただし、考えにくい問題で時間を使ってしまうと、試験時間が足りなくなる可能性がある。問題選択と時間配分に注意し、正解すべき問題で確実に得点を重ねていきたい。

【大問1】小問集合

  • 難度:易・標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1)(2)は計算問題

(3)は数の性質の問題。100以下の偶数をすべてかけたときに、一の位から数えたときに何桁目に0でない数が現れるかを求める。連続する整数の積ではないので、考え方をきちんと理解していないと対応できない。

(4)は集合の問題。基本的な問題である。

(5)は速さの問題。比を利用すれば直ちに答えを求めることができる。

【大問2】差集め算

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

小さい部屋と大きい部屋がいくつかあり、そこに生徒が入る問題。
(1)では、大きい部屋と小さい部屋の数をそれぞれ求める。大きい部屋に5人ずつ入る場合と7人ずつ入る場合の差に注目すればよい。

(2)は全生徒数を求める問題。(1)が解けていれば、難しくない。

(3)では、何人かの欠席者が出た場合について考える。人数は必ず整数であることに注目して解けばよい。

【大問3】点の移動

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

本校ではおなじみのグラフ問題で、点Pが一定の速さで動くときの三角形OCPの面積の変化を分析する。
(1)では、3つの辺の長さを求める。OAの長さは明らかである。ABBCの長さは6秒後の状況を図示してみればよい。相似な図形に注目すれば難しくない。

(2)は、グラフを完成させる問題。落ち着いて処理すれば、問題なく対応できるはず。

(3)は、三角形OCPの面積が最後に5.5㎠になる時刻を求める。(2)で作成したグラフを活用すればよい。

【大問4】平面図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:11分

半円の紙を2回折って、一部を切り落とす問題。
(1)は、切り落とした後の紙を広げたときの形を答える問題。定石通りに作業するのみ。

(2)では、紙を広げたときの面積を求める。

(3)は、紙を広げたときの図形を90度回転させたときに通る部分の面積を求める。複雑な図形なので、通った部分がどのようになるのか考えにくく感じた受験生が多かったかもしれない。

【大問5】立体図形

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

水を入れた直方体の容器を傾ける問題。
(1)は、水面の高さが最も低くなるように容器を置いたときの水面の高さを求める。

(2)は容器を傾けたときの、各部分の長さを求める。横から見たとき、水が入っている部分の面積が一定であることに注目する。

(3)では、容器を傾けても変化しないものは何かを考える。あまり問われることのない問題だが、冷静に考えれば対応できるだろう。

(4)では容器を傾けたときの水面の面積を求める。

攻略のポイント

受験者平均点が52.1点、合格者平均点が65.2点であった。4教科合計の合格最低点が受験者平均点よりわずかに低いので、受験者平均点に届けば、最低限必要な点数は取れているといえる。
【大問1】(3)以外の4問は最低限正解しておきたい。

【大問2】以降の大問は、いずれも序盤の設問は解きやすいので、全く手をつけない大問がないようにすること。

【大問4】は、(3)が解きにくい。(3)は早めに見切りをつけて、他の問題に時間を使うか、見直しを丁寧に行う作戦も検討したい。

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