洛南中学校 入試対策
2025年度「洛南中学校の理科」
攻略のための学習方法
洛南中学の理科のテストは時間が45分大問5題という形式を取っている。
そのうち、「生物」分野が2題、他の3分野はそれぞれ1題という内容になっている。
「生物」をあつかう問題はテストの前半に置かれる。通常、この分野は暗記物が多く、洛南中学もその傾向にあるものの、問われる知識が細かいことと、必ず実験とからませてそれを考察させる設問が準備されているところが個性的であり、容易に得点を重ねることが出来ないようになっている。しかし、テストの後半に控える「物理」「化学」分野の難易度を考えると「生物」分野の高得点には期待せざるを得ない。また、知識問題も従来のレベルを超えたものがあり、安直に選択肢を選ぶことが難しい。要するに、得点源とされる前半から《標準》以上の問題がそろえられているということだ。
「地学」分野は1題で、年度によってその難易度は異なる。本年度(2025年度)はあまり手のかかる問題ではなかったが、2024年度【大問4】では、受験生が苦手とするボーリング調査の問題が出題されており油断ならない。もちろん、問題の難易度と合格点には関連性があり、問題が難しければ合格ラインは下がるものの、「地学」分野は暗記物中心と片付けることは出来ず、用意は周到に行わなければならない。
残った2分野「化学」「物理」に関しては、常時難題が出題されるという覚悟が必要だ。
1つの大問を解くに当たり、問題文をよく読んで内容を理解すること。そしてたまに挿入される《易》~《標準》レベルの問題では確実に正解を得ることが大切だ。
ことに「物理」分野における問題自体の難度、計算問題の難解さには定評のあるところで、《標準》~《難》レベルの設問が並ぶ。合格ラインを考えると、この分野ではあまり設問を深追いしないこと、つまり「捨て問」の存在をその場で判断し、大問が進めそうであれば進め、手に負えなければ時間を余らせて前半~中盤の答え合わせにあてるということも現実的判断と言える。
あまたある入試問題でも、その難易度においてはトップクラスを誇る洛南中学の理科を突破するには、日常からの学習方法もそれに合わせなければならない。
まず、「生物」「地学」「化学」。などの基本的知識は完全にアナを作らないこと。動植物の選択問題でもかなり細かいことを突いてくるので、広く浅くの勉強では不十分で、広く深くという知識の定着が必要となる。「化学」ではその上で複雑な計算問題が多々出題されるので克服するのは容易ではない。
最後に「物理」分野における対策法だが、近年出題されてきた「てこ」「浮力」などいずれも《難》レベルの設問が立ち並ぶ。まず過去問にあたり、その難度の高さに慣れることと先ほど述べた自分の理解度が及ぶ問題を取捨選択できること、過去問対策を十分にふまえた上でやはり理科の問題が難易度の高い甲陽学院やトップレベルの問題集などで応用力の強化に努めるべきだ。
点数の目標は60点台~70点。暗記物での得点力と計算問題でのねばり強さを持ってなんとかこの目標を達成できるよう勉強を続けて行かれたい。
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2025年度「洛南中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
テスト時間45分で大問は5題だが、比較的容易な知識問題に比べ計算問題の難易度が高いので時間的な余裕はなく、むしろ足りない方かも知れない。「捨て問」レベルの難題も複数存在するので、《易》~《やや難》レベルの問題をいかに取りこぼすことなく得点できるかが合格へのカギとなる。
【大問1】生物(カエルの生態)
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
繁殖期のカエルの行動に関する実験を行って、その結果から考察されることを答えていく問題で、実験自体は初体験でも設問はさほど難しくない。
(1)はカエルの冬越しの様子を答える。「冬眠する」だけでは△の答えとなりそう。
(2)はオタマジャクシからカエルに変わっていく様子を選ぶ。どれも似通った選択肢なので実際に飼ったことがある経験がないと選び損なう可能性がある。
(3)(4)は実験から得られた結果をそのまま選択肢選びに使えばよい。
(5)はそれまでのまとめになっている。道理でカエルの鳴き声が大きいはずである。
【大問2】生物(レンゲソウとミツバチ)
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
今度はミツバチとレンゲソウの生態について個々に答えていくもの。【大問1】と難度はさして変わらない。
(1)はハエ、スズメバチ、アブなどとの形の違いを判別するもの、(2)は昆虫・植物の知識問題、(3)はミツバチの巣の基本構造(□角形か)を答えるもので、どれも正しく答えたい。
(4)も知識問題ではあるがやや細かいことを聞かれている。レンゲソウは4月から6月に咲く、と問題文にあるので活動する時期を異なるものを選ぶ。セイタカアワダチソウは秋ごろ咲く花であり、ホトケノザはご存じ「春の七草」のひとつでレンゲソウと咲く時期はかぶるが「芽生えていた」とあるのでこれも省く。
(5)(6)も細かい知識を問う問題になっていて点差がつくことも考えられる。
(7)傍線部の理由として、レンゲソウは前の年の秋ごろに、わざわざ種子をまいたもの。どうしてレンゲソウを田んぼにまくのか。レンゲソウには、土を肥やす効果があり、稲を植え付ける前にレンゲソウを作っておいて、土の肥料分を増やしておく。これを「緑肥(りょくひ)」という。レンゲソウは、根っこのところどころにある「根粒」というこぶに「根粒菌」という細菌をすまわせ、根粒菌から養分をもらっている。根粒菌には、空気中の窒素を植物の使える形に変える特別な能力があるからである、と細かく知らなくてもウの選択肢は選べるものと思われる。
【大問3】化学(水に溶ける砂糖・食塩の重さ、水に溶ける酸素・ちっ素の体積)
- 難度:標準
- 時間配分:20分
- ★必答問題
テスト中盤に来て、本格的な計算問題を多く含む大問なので時間を十分かけて解けそうな問いには答えておきたい。
(1) 前半は表1を利用する。
①20℃の水50gには198gの半分の砂糖が溶けるので、あとは(砂糖の重さ)÷(砂糖の重さ+水50gの重さ)×100で求められる。
②40℃の水100gにおいて、溶ける砂糖の重さは235gなので、砂糖を最大量溶かした水溶液89gを100:235にわけてそのうち235に当たる方を計算すればよい。
③は②が正解できていないと答えられない。水100gにおいて、水の温度を40℃から20℃に冷やすと(235-198)の砂糖が溶け残って出てくるので、これを(②の答え÷235)をかけて求める。
④から問題は難化する。20℃まで冷やした水では、溶かした砂糖400gのうち100gが結晶として出てくるので300gは溶けていることになる。300gの砂糖をとることが出来る20℃の水の重さは100×(300÷198)なので、これを400gからひけば蒸発させた水の重さが求まる。
⑤20℃の水400gに溶かした砂糖の重さは198×4である。結晶として出てきた砂糖の重さは100gなので砂糖の重さの和は198×4+100となる。したがって、混ざってしまった食塩の重さは900gからこれをひいたものになる。
(2)後半は表2の数値を利用する。
①酸素は1000gの水に19cm3溶けるので、水が500gのときはそのちょうど半分である。
②20℃と60℃の水1000gに溶けるちっ素の体積はそれぞれ16cm3と10cm3なのでその差は6cm3である。水の重さが3倍ならば3倍のちっ素が気体として出てくることになる。
③は《難》レベルの設問なので避けて通るのもやむを得ない。酸素とちっ素が5:3の体積比で水1000gに接すると、酸素は、ちっ素はの割合で溶ける。同じように考えて、酸素とちっ素の体積比が1:4の場合、40℃の水5000gに接しているときの酸素の溶けている体積は24××5であり、ちっ素については12××5になる。これらを加えればよい。
④は唯一の知識問題で「空気が水に溶けていることによって起こる現象」として正しいものを選ぶ。ア・イは水蒸気が水になる現象、エは水が蒸発して空気中に出ていく現象なのでウを選択することになる。
(1)では③まで、(2)では①②④は出来れば正解しておきたい大問だった。
【大問4】地学(日食と月食)
- 難度:易
- 時間配分:7分
- ★必答問題
地学の中では案外苦手としやすい天体であるが、本年度は《標準》クラスの問題で助かっている。多くの受験生がこの大問を草刈り場にしていったと思われる。
(1)は日食・月食のかけ方の問題で《易》な内容。図1,図2も参考にしたい。
(2)では「皆既日食の2日前」をどう処理できるか。日食が起こるのは月が「新月」のときなのでその2日前の月の様子を選択したい。
(3)は暗記物では「太陽の直径は月の直径の約400倍」ということを実際に計算させて答えさせている。
(4)月がAにあるときとBにあるときの距離の比は7:8なので、半径は逆比で8:7になる。面積の比を求めさせているので(8×8):(7×7)を計算してパーセントで表せばよい。
(5)の正解はウだが、アは太陽・月・地球の位置関係が変、イは月と地球の大きさを考えれば地球全体が隠れることはない、エはやはり太陽・月・地球の位置関係からおかしいと消去できる。
(6)は月食に関する基礎中の基礎問題だろう。間違えるようならば即テキストを見て復習に走りたい。
(7)は時事問題も兼ねている。
せまるべき【大問5】に備えて全問正解しておきたい。
【大問5】物理(てこのつり合い)
- 難度:やや難
- 時間配分:10分
架空の人物で、考古学の教授であるインディアナ・ジョーンズ博士が映画で活躍したのは1980年代がメインか。そのジョーンズ博士が遺跡で発見した高価な金貨を持ってピンチを脱出しようという問題だが、映画を見た生徒にとって有利な点は何一つなかった。試験会場で微笑したくらいか…後半はジョーンズ博士でも脱出が困難なほど難しい。前半で得点を重ねておきたい。
(1)で博士が丸太の右端に寄っていくと石柱にかかる右端(Mから0.5m)が支点となり、丸太の重さ600kgはすべて真ん中のMにかかる。これが左回りの力になり、博士+金貨の重さは100kgなので博士が金貨をすべて持ってたどり着くことが出来るのは石柱の右端から何mかがわかる。あとは3.5mからその値を引きたい。
(2)は左回りの力を3.5でわるとAまでたどり着ける重さがわかる。当然100kg未満である。ここから博士の体重を引くと金貨だけの重さがわかる。あとは1枚の重さ(0.2kg)で割ればよい。
(3)は金貨5枚を丸太の端Bの方に置き、左右のつり合いを変えて持っていける金貨の枚数を増やそうと工夫するもの。(1)の答えから、博士は丸太の端Bまでいけないことはわかっている。再度石柱の右端(Mから0.5m右)が支点になるので、丸太の重さと金貨5枚の重さが左回りになり、博士と95枚の金貨の重さが右回りになる。計算してみると(1)よりはAに近づくがまだそこまでは届かないことがわかる。
(4)では、(3)で金貨を石柱の左端から3mのところに1枚置くと0.2×4(支点のまでの長さ)=0.8ずつ増えていくことがわかる。持って行くことが出来る金貨の枚数を□とすると、
300+0.8×(100-□)=(80+0.2×□)×3.5という等式が成り立つ。ここから□を求め整数値とする。
(5)ではとりあえず左端Bに金貨を何枚か置いてから、(4)と同じ取り組みをする。今度はBに金貨が置かれるので0.2×4.5(支点までの長さ)=0.9ずつ増えていく。(4)同様、持って行くことが出来る金貨の枚数を□とすると、300+0.9×(100-□)=(80+0.2×□)×3.5という等式が成り立ち、持って行ける金貨の枚数がわずかながら増えることがわかる。
(6)以降はジョーンズ博士の立ち位置が木板に代わり難易度がさらにアップするので「糧問」と考えて処理すれば良いだろう。
(5)まででも出来れば上出来という難題であった。
攻略のポイント
テスト時間は45分で100点満点。受験生平均点は3科目型で59.2点、4科目型で50.5点、合格最低点は37点と大変難度が高い内容になっている。目標とすべき点数は60点台後半から70点程度となろう。
そのためには【大問1】【大問2】【大問4】の「生物」・「地学」分野における失点を時間をかけずに極力抑えることと、残った「化学」・「物理」分野の難解複雑な計算問題で何処まで得点を上積みできるかにかかっている。
受験勉強の仕方としては、まず知識分野の穴をなくすことと、難易度の高い計算問題にも普段からとりかかることである。
洛南中学の合格ラインが高いことは理解した上でのことだと思うので、じっくりとハイレベルな学習を積むことが大切だ。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
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