広尾学園小石川中学校 入試対策
2025年度「広尾学園小石川中学校の国語」
攻略のための学習方法
問題構成
大問4つに、漢字や文法・論説文の読解・小説の読解が割り当てられる形が続いている。
素材文は計10000字ほど。総解答数は30~40問程度。
設問は字数指定の書き抜きと記述が多めである。「心情を説明しなさい」「指定された形につながるように」という形式で5~6問出題される。字数は40~80字程度。
漢字・文法など
漢字の読み書きで10問、ことばの知識などで5問程度出されている。この部分で20点の配点があるので、疎かにはできない。漢字は初級~中級、四字熟語・慣用句など中心に言語事項をひと通り頭に入れておく必要がある。手を抜かなければ得点できる部分なので、ここで点を稼ぎたい。
論説文の読解
ここ数年は社会科学分野からの出題が多い。科学的な話題なので理科を好きな人には読みやすいだろう。論説文の読解の技を磨いておこう。
まずは段落の整理。形式段落と意味段落をまとめて、各段落のつながりを見ておく。意味段落の内容を小見出しのように書いておくとわかりやすい。
字数指定の書き抜きが多い点からも、要点と細部の区別は重要である。求められる答えが要点の部分にあるのか細部の部分にあるのか、探す際の手掛かりになる。選択肢問題は本文との一致・不一致を見分けるものが多いので、要旨・要約で筆者の意見を正確に理解しておくことが役に立つ。
論説文の読解は答えを文中から探す問題が多いので、傍線などで重要点を目立つようにしておくと解答がスムーズである。
小説の読解
登場人物を中学生・高校生に設定した話が多く、舞台も馴染みのある場面が多いので理解しやすい。文量は6000~7000字程度になる場合があるので読むスピードはつけておこう。
文学的文章の読解の基本を身につけよう。
登場人物の名前・人数・性格・他との関係などをチェックする。人数を訊かれるような問題もあるので、重複しないように初登場時にしるしをつけてしまうと良い。
次に場面分け。時間・場所・人物の入出などで場面の切り変わりを見る。誰の何を描こうとした場面なのかを考えておく。そして最重要の心情の把握。人物の言動・表情や情景などにも注意して気持ちを想像する。同じ気持ちでも性格が違えば行動は真逆であったりする。最後に全体を見渡して物語のテーマを読み取る。主人公の悩み・葛藤や心の成長が描かれる話が多いだろう。
人間の心理に詳しいほうが有利であるのは確かなので、様々な小説を読み、文学だけでなく映画などでも多くの人物の生き方・考え方に触れることで精神的に大人になっておくことが、国語の試験に大きく資するところがある点は指摘しておきたい。
書き抜き問題・記述問題
書き抜き・記述問題は字数が指定されている。書き抜きは字数が手掛かりになることも多いが、記述はまとめるのに手間取ると書き直すはめになる。15字~20字程度を一区切りとして、書くことを整理しよう。
小説の記述問題では人物の心情をよく訊かれている。その人物の性格やその場の状況などに注意しながら、文中の手がかりを見逃さないようにして読み解こう。
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2025年度「広尾学園小石川中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
素材文は計12000字ほどとかなり多く、総解答数は35問。書き抜き問題は字数が指定されるので、適切な語句を見つけるのに時間がかかる恐れがある。要点などを見つけやすくする工夫をして時間をロスしないようにしたい。選択肢問題を素早く解き、書き抜き・記述問題にあてる時間を確保しよう。
【大問一】漢字の読み書き
- 難度:標準
- 時間配分:3分
- ★必答問題
問一 ① し(いられる) ② しょもう ③ そんぼう ④ ほったん
問二 ① 童話 ② 天守閣 ③ 兆候 ④ 裁(つ) ⑤ 昨今 ⑥ 肥料
【大問二】四字熟語・慣用句
- 難度:標準
- 時間配分:3分
- ★必答問題
問一 ① 朝三暮四 ② 天変地異 ③ 問答無用
問二 ① くもを(つかむ) ② (生き)うまの(目を抜く)
〔ワンポイント!――20点ほどの配点があるので、9割正解を目指してしっかり準備しよう。〕
【大問三】小説の読解
- 難度:標準
- 時間配分:21分
- ★必答問題
孤児であった主人公は裕也という青年に引き取られて暮らしている。家事手伝いのトキさんと折り合いが悪く、憎まれているのかどうか、その真意はもう少し判断を待とうと冷静に考える。
問一
A. 甘やかされていると主人公を批判するトキさんの視線を受けて「ヒヤリと」した。
B. トキさんが怖いと感じるようなきらりと光った目をしていたので、「ギョッと」なった。
問二 友人である史郎は裕也が主人公のことを実の妹のように思い大切にしていることを知っており、主人公が裕也に対して遠慮を感じていることに怒っている。遠慮せず進学していいのだと、思わず声が強くなってしまったのだろう。
問三 錯覚の可能性もあるがそれでもトキさんは自分のことを思ってくれていると主人公は考えていた。「それならば」自分のためになる進学したいという意志を肯定してくれる発言があったはずだ、と思っているのである→選択肢ウが合わない。
問四 ウ
問五 トキさんは常々裕也が主人公を甘やかしすぎだと批判している。さらにこの時は、主人公にかげ日なたがあり、自分に反抗心を見せたと告げ口までしている→選択肢イ
問六 ア
問七 トキさんが強く反応したのは、裕也が主人公と心を通わせ、特別に大事にしているような様子を見せた時である。なにかしら嫉妬のような感情が働いているものと考えられる。
問八 トキさんはしばしば自分に対して攻撃的な態度を取る。自分に何かしらの悪意を持って意地悪しているようにも感じられるが、その一方で、親が子を思うような言葉をかけてくれたこともあり、あるいは自分のひがみかもしれないとも感じられる。そうした二つの考えの間で心が決まらず、はっきり意地悪だと確信が持てるまで、トキさんに対する判断を保留しようと考えているのである。文中の「心の準備」とは、トキさんの敵対心が本気であった場合は、トキさんを心の中では拒絶しようという決意であろう。
〔ワンポイント!――記述問題は本文をよく理解し、自分でうまくまとめる必要がある。人物の置かれた状況や言動などから的確に心情を読み取り、訊かれたことに過不足なく答えられるよう、記述問題の経験を積んでおこう。〕
【大問四】論説文の読解
- 難度:標準
- 時間配分:23分
- ★必答問題
欧米の社会観や神に対する認識と比較しながら、日本人は「関係」を通して社会や自分を形作っており、自然と生者と死者との「関係」の先にその存在を感じながら生きているのだと述べている。
問一
Ⅰ. 日本では先に関係ありきである。「だから」~というとらえ方になる。
Ⅱ. 関係を保ちながら生きていれば、私にとってはその死者の霊はある。「しかし」、他人からみれば、関係がないから存在しない。
Ⅲ. 関係があれば存在し、関係が無ければ存在しない。「つまり」、実体があるから関係が結ばれるのではなく、関係があるから実体が作られるのである。
問二 西洋的な考え方では何か「実体」があってそれで世界が構成されているというとらえ方をするが、日本的には死者との「関係」を通して社会をつくっていると考える。本質的なのは「実体」ではなく、「関係」だという発想なのである。
問三 例:死者との関係を維持するために、仏壇に位牌を飾ったり、ご飯を供えたりすること(三十七字)。
問四 イ
問五 直前の「事実として厳然として存在する」という発想を指しているが、少し前の、主語がはっきりしいている「神は間違いなく不動のものとして存在する(十九字)」の方を答えとする。
問六 日本は昔から、山の神や水の神などとなにやら村の仲間のように付き合いながら生きてきて、そういう関係を大事にしている。そういう関係を持たない欧米人には、日本人の生き方は良くわからないのである→選択肢エ
問七 日本は伝統的に、自然をふくめての社会・生きている者だけでなく死者をふくめての社会、「自然と生者と死者」の社会という社会観をもって生きてきたのである(第一段落)。
問八 日本人の社会観には「関係」が大事な要素となっている。実体があるかどうかは重要ではなく、関係を通じて死者の存在を実感しながら生きていくことが日本人にとっては重要なのである。
〔ワンポイント!――論説文の記述問題で訊かれることは、つまるところ要点・要旨である。筆者の意見・考えをうまくまとめられるよう、重要な箇所に目印を置いてすぐに探せるようにしておこう。〕
攻略のポイント
漢字・文法・慣用句などの言語事項もしっかり出される。地味と言えば地味な分野だが、国語力の基礎になる部分でもあるので、地道に覚えていこう。
すべて字数指定の書き抜き・記述問題は本校の特色ともいえるので、できるだけ多くの過去問をこなして十分に慣れておきたい。字数は正解を探す手がかりにもなるので、選んだ範囲がだいたい何字くらいかを感覚で測れるようになると楽である。
人物の心情を説明する記述問題がよく出されているので、類似問題で練習しておこう。
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