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学習院大学 文学部 国語
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

学習院大学 文学部 国語

ここでは、学習院大学の文学部を目指す方に対して、国語の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

※本大学では2021年度に入学者選抜改革が実施されました。それに伴い一般の選抜は、大学入学共通テスト利用入学者選抜・コア試験(一般選抜のメインの試験で、全学部・学科で実施し、各学部独自の試験問題で選抜)・プラス試験(一部の学部・学科を除き、他学部のコア試験日にその試験と同じ問題で選抜)という3つの選抜方法となっています。
本稿では、文学部のコア試験の説明となっています(対象学科は上記のとおりです)。本コア試験と同日に理学部(物理学科・数学科・生命科学科)のプラス試験が実施されています(但し、国語の出題はありません)。
尚、コア試験とプラス試験は18年度から実施されており、21年度に大幅な出題形式・内容の変更がなされたということはありません。
以下、準拠しているのは基本的に21年度のコア試験の問題です(但し、一部は22年度や20年度以前の問題にも言及しています)。

 

学習院大学文学部 国語試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

試験教科・科目は「国語総合+現代文B+古典B」です。2020年度以前も同じです。
「現代文」は2題が大原則です。ともに論説文(評論文)が基本です(但し、稀に随筆の出題もあります。21年度はともに論説文(評論文))。これまでの文章内容は、哲学論、文学論、言語論、教育論、社会論、文化論、経済論、メディア論、芸術論、美術論、地図論等と多種多様で硬質な文章が多くやや読みづらいでしょう。21年度はともに哲学論で、藤原辰史「分解の哲学――腐敗と発酵をめぐる思考」と岩野卓司「贈与論――資本主義を突き抜けるための哲学」でした。知識では、漢字(書きとり)が17年度以降、大問として出題されています(21年度も同じです。但し、22年度は何故か小問扱いでした。尚、16年度以前は年度によってまちまちでした)。その他の知識は小問として扱われ、四字熟語・語句の意味・慣用句・ことわざ・修辞法・国語常識等の幅広い分野から出題されています。21年度は漢字の書きとり(5問)と空所補充の語句の意味判別、慣用表現の空所補充記述、四字熟語の読み記述と意味判別、そして、別の四字熟語の空所補充記述でした(2問)。
「古文」は1題で、主に古代~近世の物語(歴史物語含む)、説話や日記、そして、読本といった題材(和歌も含まれる)が多いです。21年度は平安時代中期成立の歌物語である「大和物語」でした。文語文法から内容解釈までの総合的読解力、そして、歴史的背景を含めた古典常識も問われます。語句の意味、文学史は必出です。21年度は本文内容非合致判別(複数完全解答)も出題されています。
「漢文」も1題です。思想書・逸話集・歴史読本などが出題されています(稀に漢詩もあります)。21年度は政治論の欧陽脩「朋党論」でした。基本的句法や読み、語句の意味などが問われます。尚、近年は返り点記入が頻出でしたが、21年度は未出で書き下し文判別が2問でした。

出題量と時間配分

問題文の文章量は、「現代文」が2題合わせて4500~6000字程度で他の私大上位校と比較して標準的です。2021年度は約5100字でした。「古文」は800~1400字程度でやや多めです。21年度は約1500字でした。「漢文」は100~150字ほどです。21年度は約110字でした。
試験時間は90分です。解答数がやはり多いので(21年度は61)、全く時間的余裕はないでしょう。したがって、正確さとスピード重視を心がけましょう。先に「古文」「漢文」を30分強で確実にこなし、説明記述もある「現代文」は60分弱をかけてしっかりと解いていきましょう。

出題形式

大問5題が基本です(2017年度以降。21年度も同じ。以前は2013年度を除いて4題だった)。但し、22年度は4題になっています(要注意)。
大問一は漢字の書きとりで、小問はなく解答数は5、大問二は論説文(評論文、稀に随筆)で、小問は4~7問程度です(解答数は9~18とバラツキがある)。大問三も論説文(評論文)で、小問は6~7問ほどです(解答数は10~15程度)。大問四は古文で、小問は9問前後です(解答数は15~27ほどでまちまち)。大問五が「漢文」で、小問は4~5問程度です(解答数は6~8ほど)。
21年度の大問一は漢字の書きとりで小問なし解答数5、大問二は小問6問で解答数15、大問三が小問5問で解答数11、大問四は小問8問で解答数24、大問五は小問5問で解答数6となっています。

解答形式

マーク方式と記述方式の併用型です(2018年度の「コア試験」開始以降全て同じ)。
「現代文」のマーク方式ではこれまで、空所補充語句判別、本文内容合致判別、内容・理由説明判別、換言説明判別、そして、多様な知識問題などが問われています。21年度は換言説明具体例判別、四字熟語の意味判別がありました。記述方式では、内容説明文中の空所補充での抜き出し記述と短い説明記述が本学部の十八番です。直近では10字前後指定がほとんどです(21年度は12字以内)。そして、漢字書きとり(必出)、慣用句(慣用表現)の空所補充記述、熟語等の空所補充記述などの知識問題です。21年度は四字熟語の読み記述あがりました。
「古文」ではこれまで、文語文法・単語の意味・現代語訳がほぼ必出の他、内容解釈・換言説明・主語特定・本文合致・空所補充・和歌修辞などが、マーク方式と記述方式で出題されています。また、文学史は必出で、古典常識も頻出です。21年度には古文単語の漢字の読み・書きが出題されています。
「漢文」ではこれまで、返り点記入が2014年度以降記述方式の定番です(但し、21・22年度は未出です。もちろん、油断大敵です)。他に語句の読み書きや句法、内容解釈などが、マーク方式及び記述方式で出題されています。21・22年度ではともに書き下し文判別がありました。

 

学習院大学文学部 国語試験を攻略するための勉強法

知識

本学部の漢字の書きとり等の知識問題のレベルは、近年になり格段に難易度が増しています。多彩な空所補充の漢字記述のなどでてこずる可能性もあるので注意が必要です。特に四字熟語は曲者で、同一年度に複数問われ手強いものもあります(たとえば、3つ問われている21年度の「手□手□」など。「正答」は本稿末に記載)。当然、高度な語彙力を培う必要があります。そこで、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。共通テスト(センター試験)の漢字問題(要は「同音異字」「同訓異字」の判別)が基礎的語彙力のひとつのバロメーターになります。最低10年分以上の過去問をこなしましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めていきましょう。
尚、以下のサイトは「漢字問題」だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

「現代文」解法①

論説文(評論文)や随筆特有の解法、そして全てに共通する解法を体系的に理解し定着させ、応用するために重要なのは「復習」の仕方です。「考え方のプロセス」をトレースすることが必須です。特に間違った問題が肝要です。誤ってしまった「分岐点」をしっかりと確認しておきましょう。さらに、いくつもの練習問題を通じて同種の設問に共通する「解き方のプロセス」を身につけましょう。それが解法となります。
尚、「具体的解法」に就いては本HPの別サイト「大学入試”王道現代文”」を御覧ください。

「現代文」解法②

本学部では必出の空所補充の抜き出し記述と説明記述の対策がポイントになります。基本練習を徹底させることが重要です。抜き出し記述では最初に抜き出すべき内容を的確に把握した上で、抜き出し範囲を絞り込む(論説文では原則的に同一意味段落)。そして、条件に合致する抜き出し候補を探します(候補はひとつとは限らないので要注意)。そして、説明記述では前後の文脈から空所に補うべき内容を確実に把握した上で、それに該当する本文内容を簡潔にまとめていきます。近年は指定字数がとても短いので(10字前後)、確実に要点を絞り込むことが肝要です。こうした極端に短い説明記述は決して一筋縄ではいかないでしょう。十分に練習を重ねることが求められます。もちろん、空所補充なので代入確認は必須です(内容だけではなく、文脈・文法等も適合させなくてはならないので要注意)。

「現代文」解法③

当然ながら、一般的な選択肢設問対策も必要不可欠です。選択肢消去の仕方を習得しておきましょう。換言説明であれば傍線部の原意(要は本来の意味)にこだわった原意消去、理由説明であれば直接的理由として結びつくかどうかによる消去などを常に意識することが肝要です。また、必出ではありませんが、判別しづらい本文内容合致問題にも注意しましょう。問題文は基本的に論説文(評論文)なので、論旨合致と捉える必要があります。そこで、頭括型・尾括型・双括型のいずれにしても、基本的に序論部と結論部の趣旨と照合させて選択肢消去していく練習を重ねることが最重要となるでしょう。スピード重視のより高度な選択肢消去のテクニックに習熟するように努めましょう。

古文

先ずは重要古文単語および文法を徹底的に習得する必要があります。現代語訳をする上での最重要ポイントですし、文法や単語の意味は直接問われます(必出)。特に助動詞、助詞の意味・用法・接続は完全に定着させましょう。品詞判別、意味・用法判別は頻出なので要注意です。また、空所補充の語句判別(特に副詞が多い)は必出、21年度には10問も出題されています。また、敬語も頻出なので習得が必要です。そして、必出の文学史、古典常識、和歌修辞法なども、しっかりと確認しておくことが肝要です。

漢文

文の構造、句法、語句の読み等の基礎知識を習得した上で、練習問題を通じて内容読解力を培いましょう。白文対策も忘れてはいけません。返り点記入や書き下し文判別は必出なので要注意です。また、歴史的背景に対する備えも必要です。

 

推奨テキスト

*テキストには相性があります。できれば書店で手にとって確かめてから選びましょう。

知識編

(1)『入試漢字マスター1800+(四訂版) (河合塾シリーズ)』(河合出版)
(2)『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
(4)『ことばはちからダ! 現代文キーワード―入試現代文最重要キーワード20 (河合塾シリーズ)』(河合出版)
(5)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)

前項の共通テスト(センター試験)の漢字問題チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)から始め、9割は(5)のみが目安です。反復練習して完全習得しましょう。特に(5)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解しましょう。
尚、本学部必須の「文学史」対策としては、『SPEED攻略 10日間 国語 文学史』(Z会出版)が時系列も理解でき、コンパクトにまとめられているので覚えやすいでしょう。

現代文編

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば解法は一通り理解できるでしょう。

(2)『マーク式基礎問題集 現代文(河合塾シリーズ)〈六訂版〉』(河合出版)
初~中級レベルです。正解の根拠を明確にした詳細な解説に定評があり、入試現代文のマーク方式問題への突破口を開く一冊です。

(3)『現代文 解法の新技術(大学受験スーパーゼミ徹底攻略)』(桐原書店)
中級レベルです。あらゆる問題形式に対応した解法を明示しています。中堅からGMARCHへのステップアップ段階の一冊です。

(4)『入試現代文へのアクセス 完成編(河合塾シリーズ)』(河合出版)
中~上級レベルです。読解へのアクセスで問題点を喚起し、選択肢設問の消去の根拠も明記されており、解法理解度を自己確認できます。自らの実力を把握することで、学習院合格に自信が持てる一冊です。

(5)『現代文読解力の開発講座(駿台受験シリーズ)(新装版)』(駿台文庫)
上級レベル①です。読解力と解答の論理力を講義形式の解説で養成します。文章を客観的に捉える術が習得でき、学習院文学部合格を確実にする一冊です。

(6)『[記述編]現代文のトレーニング(改訂版)』(Z会出版)
上級レベルです。頻出テーマに沿った問題構成で完成度を自己採点で把握可能です。本文学部の内容説明記述をクリアするために活用したい一冊です。

(7)『学習院大学文学部(コア試験)の過去問』
実戦レベルです。2018年度以降の全てを確実にこなし、解法をトレースしましょう。

古典編

(1)『重要古文単語315(三訂版)』
(2)『標準古文単語650(三訂版)』(ともに桐原書店)
前者を反復して完全定着させた上で、後者を数回丁寧に通読しましょう。それで古文の語彙はほぼ心配ないでしょう。

(3)『ステップアップノート30 古典文法基礎ドリル(三訂版)』(河合出版)
文法の基本が分かりやすくまとめられています。例文は品詞分解し現代語訳も必ずこなしましょう。

(4)『大学入試 全レベル問題集 古文 4 私大上位・私大最難関・国公立大レベル 新装版』(旺文社)
最難関私大などの良問14題を収録し、分かりやすく解説しています。古文の5つのジャンル別対策が掴める古文ジャンル解説、重要な文法と語句を併記した現代語訳、全ての問題に通じる最強の読解ルール等で、「古文」の読解に自信が持てる一冊です。

(5)『首都圏「難関」私大古文演習(河合塾シリーズ)』(河合出版)
本文と本文解釈を上下に併記し、主語特定、品詞分解、背景知識等の説明があり、応用力が確実に涵養できる一冊です。

(6)『速読古文常識』(Z会出版)
古典常識習得用です。必修300語を収録しており、実戦的トレーニング文章の文脈で効率的に定着可能です。共通テストから難関私大まで対応しています。上記の「国語便覧」と併用することで、より確実に習得できるはずです。

漢文篇

(1)『漢文道場[基礎編]』(Z会出版)
送りがな・返り点といった基本ルールから重要な句法まで、基礎力養成の一冊です。

(2)『ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習(河合塾シリーズ)』(河合出版)
基礎定着確認用です。

(3)『漢文(河合塾シリーズ)入試精選問題集9[改訂版]』(河合出版)
読解力アップへの道標です。

 

※「攻略のための学習法[知識]」での「漢字」の正答

  「手□手□」=「手」  

 

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