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千葉大学医学部の傾向と対策

化学(2014年)の傾向と対策

センター試験900点、二次試験1000点の配点となっており、二次試験の理科2教科で120分300点の配点となっています。ここ数年、化学の大問数は4,5題となっており、年度によって差はありますが、合格するためには2次試験の化学で7~8割程度が合格ラインのひとつの目安と言えるでしょう。

2014年度は大問4題の出題となっており、大問4の有機問題だけ多少難問題となっています。他の3題は標準的でした。学部別に解答する大問が異なりますが(そのため下記の大問番号が順番通りになっていません)、医学部の大問数は2011年度の5題以外、ここ数年は4題となっています。有機分野から融合も含め2,3題出題されており、タンパク質、アミノ酸、糖などの天然高分子化合物からの出題も多くなっており、難易度が高い問題も含まれています。

2014年度は、大問2でハーバー法、結合エネルギー、気相平衡。大問3で硫黄とその化合物の性質、硫化水素の電離平衡、硫化物の溶解度積。大問4でアセチレンの三分子重合によるベンゼンの生成反応を応用して生成した化合物の構造推定。大問6でアミノ酸とペプチドの構造、イオン交換樹脂を用いたアミノ酸の分離となっています。大問4の有機の構造推定問題のレベルが高く、本校の特徴問題となっています。

2013年度は、大問1で海水からの水の蒸留、硫酸のモル濃度。大問3で気体の法則と飽和蒸気圧。大問5で元素分析、アルケンの付加反応とオゾン分解、ヘキストワッカー法の反応式。大問6で多糖の性質と構造、加水分解生成物の反応量の計算となっています。この年は前年に比べて易化しており、計算、論述とも比較的取り組みやすかったかと思います。

2012年度は、大問1で15族元素(窒素とリン)の単体とその反応、硝酸の製造と性質、ハーバー・ボッシュ法、オストワルト法、中和反応。大問3でセルロースの結晶構造、トリアセチルロース、生成熱。大問4でアルケンとアルカン、付加反応、置換反応、異性体。大問6でグルタチオンの構造、アミノ酸とタンパク質の反応と性質、油脂となっています。

2011年度は、大問1で実在気体の理想気体からのずれ。大問2で水分子の分子内・分子間の結合様式、物質の結晶構造および水と氷の密度の違い。大問3で酸化還元反応および酸化剤、還元剤の性質、金属のイオン化傾向。大問5で異性体の構造決定問題。大問6でタンパク質の一次構造や高次構造にみられる特徴的な結合、アミノ酸由来物質を用いた実験考察問題となっています。

2010年度は、大問1で銀の単体と化合物の性質、反応、溶解度積。大問3で水素-酸素燃料電池、電気分解、電気エネルギー。大問5でアセチレンの反応、アルキンの構造決定問題。大問7で油脂の性質と反応となっています。

以上、有機化学の出題割合が高く、有機分野の問題で難易度の高い問題が出題されるのが本校の大きな特徴となっています。また計算問題は計算過程を記述する点、論述問題も毎年出題される点も十分対策する必要があります。

合格のためには有機化学分野を中心に一歩踏み込んだ学習が大切になります。また構造決定の問題において、リード文のヒントが十分でなく多少解きにくい問題も散見されていますので、注意が必要となります。まずは想定される構造、物質を仮置きしながら推測していく作業が必要となりますので、過去問演習を通して、本番であわてないように十分練習することが重要となります。

最後に具体的な学習法としては「化学重要問題集(数研出版)」などをなるべく早い段階で完璧に仕上げたいところです。次に有機化学の発展学習として「有機化学の最重点 照井式解法カード(学研)」を特に化学Ⅱの範囲を中心に何度も読みこなしたいところです。医学部志望であれば、生命と物質の補足分野なども今後の人生になくてはならない基礎知識になりますので腰をすえて読みこなしたいところです。

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