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横浜市立大学医学部の傾向と対策

物理(2014)の傾向と対策

センター試験1000点、二次試験1200点の配点となっており、二次試験の理科2教科で180分400点の配点となっています。試験時間が長いことも本校の大きな特徴となっていますので、普段から持続的な集中力、いわゆる勉強体力をしっかり作っておくことが絶対不可欠となります。2次試験初日に他の数学(120分)、英語(90分)あわせて6時間半の長丁場となります。ここ数年、物理の大問数は3題となっており、年度によって差はありますが、合格するためには2次試験の物理で7~9割程度が合格ラインのひとつの目安と言えるでしょう。

2014年度は多少易化しました。ただし前年が難化しているので例年のレベルに戻ったと言う表現があてはまるかと思います。ここ2年間も例年通り、力学、電磁気から各1題と熱力学もしくは波動から1題という出題で全て完全論述形式となっています。2007~2009年度は波動分野から、2010・2011年度は熱力学分野から、2012年度は波動から、2013・2014年度は熱力学からの出題となっています。計算力が必要な問題や多少レベルの高い問題もあり、基本事項を説明する論述問題など多方面から受験生の本物の物理力を試す良問が多く出題されていると思います。

2014年度は、大問1で単振動・万有引力・衝突(力学)。グラフから脱出速度を考察する問題がありますが、問題文をしっかり読み取れば解けたかと思います。大問2で電磁誘導(電磁気)。正方形コイルに生じる誘導起電力など典型問題でした。大問3で気体の状態変化(熱力学)。ピストンに働く力のつり合いを用いる標準問題となっています。問題のレベルに差があり、関数の表現と図示など骨太な問題もあるので、まずは解ける問題から確実に解くのが合格への最低条件になったかと思います。

2013年度は単振動(力学)。近似計算が必要となる問題もありますが単振動で近似計算は頻出なのでマスターしておきたいところです。大問2で気体の状態変化(熱力学)。大問3で交流回路(電磁気)となっており、大問3が難問題で差がついた大問になったかと思います。特に現役生で交流が苦手なまま受験本番を迎えてしまう受験生も結構いるので、合格のために力学、電磁気での苦手分野は致命的になると考えて臨みましょう。

2012年度の大問別テーマは、大問1で小球と箱型台の連続衝突などに関する問題(力学)。大問2で磁場中で回転する金属棒に生じる誘導起電力などに関する問題(電磁気)。大問3で光の進み方に関する総合問題などに関する問題(波動)となっています。

2011年度の大問別テーマは、大問1で衝突、支点の動く振り子など(力学)。大問2で電磁場中における荷電粒子の運動など(電磁気)。大問3で3室に仕切られた気体の状態変化など(熱力学)となっています。

以上、本校の物理は力学・電磁気を中心に標準的な問題に加えて思考力を要する問題、グラフや図などを作成する問題、時として煩雑な計算問題や論述問題などが出題されるのが特徴となっています。見慣れない状況設定の問題やなぜそのようになるのか、現象や語句を説明する論述問題など物理の本質を理解しているかを問う問題も散見されています。
このような本質を問う問題を攻略するためには、普段から問題が解けた後に、その現象の持っている意味を深く考察する、複数の解法でアプローチするなどの姿勢が重要になるかと思います。

また本校は完全論述形式となっていますが、解答欄には考え方や式はしっかり書いて、その途中計算は解答欄には省略して見やすくまとめることが大切になります。普段から意識して練習しておくことが不可欠となります。

最後に具体的な学習法としては「物理重要問題集(数研出版)」、「良問の風(河合出版)」をどれだけ繰り返し演習できたかが勝負となります。加えて余裕がありましたら「名問の森 物理(河合出版)」から力学、電磁気だけでも解くと強いでしょう。また参考書としては「物理のエッセンス(河合出版)」をお勧めします。これを受験のためというより、知的好奇心から読書的に読みこなすことができるような物理脳ができたら本校物理を結果的に攻略できるようになっているでしょう。

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