愛知医科大学 化学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)
2024年度、2022年度の大問は2題でした。2020度、21年度では大問3題でした。2021年度は新型コロナウィルスの影響の特例措置のため後半部分の「合成高分子化合物」は出題範囲から外れました。記述式および選択式による出題で用語の空欄補充や、正誤問題、計算問題が出題されています。
出題量と時間配分
試験時間は理科2科目で100分です。記述式、選択式の出題で空欄穴埋め問題、正誤問題、記述、計算問題の出題です。毎年、基本事項の問題が中心でありますが、大問に計算問題があるため時間配分には十分注意をしましょう。
出題形式
最新の出題形式として、2022年度から大問2題の構成でした。しかし大問2題といっても、総合的な問題なので、わからないとその後の問題の解答に影響がでてくるため、しっかりと問題を間違えなく進めるようにしないといけないでしょう。2024年度は混合気体と蒸気圧、芳香族エステルの構造決定の出題でしたが、すべて数値計算がありました。
解答形式
2024年度は記述式の出題です。国立の2次試験と似た形式です。問題文に有効数値3桁、「液体の水が生じない場合は0と記せ」と言った細かい部分も問われています。また、計算の量が多いため、計算に時間をとりすぎるととける問題もとけなくなってしまいます。記述式問題の練習をするといいでしょう。
攻略のポイント
2024年度、2022年度では理論分野から混合気体、計算問題は細かい計算の問題です。2021年度は電池を用いた電気分解による出題でした。無機化学分野はあまり多い出題とは言えず、有機化学分野の出題が多いです。有機化学分野は構造決定が多く、高分子化合物のデンプン、アミロース、アミロペクチン、ポリスチレン、合成高分子の出題です。
有機分野では、全体的に天然合成高分子化合物が毎年出題されているのが特徴となっています。内容のレベルをみると、有機化学分野は教科書の発展レベルであり、アミノ酸や糖類は図を確認しながら確認し、構造決定や計算問題は演習が必要です。また、思考型の応用問題、細かい知識を要する問題などそれなりの対策が必要です。暗記すればいいとの考えから抜け出しましょう。その他の無機化学、理論化学分野では、基本または標準的な問題が多く、難しい問題は典型的な問題であり、一度は見たことがある問題が多いことに気が付くでしょう。基本的な事項が多いのでやりやすく感じるかもしれません。無機化学では陽イオン分析、錯イオンなどの整理を、理論化学ではアミノ酸と等電点、化学的酸素要求量など代表的な問題が多いです。
本学の対策として教科書にある内容を確認しながらしっかりマスターするといいでしょう。学校によっては教科書を使用しないでプリントで授業をすることがあります。本校の問題には教科書や資料集を利用して学習しましょう。教科書は入試の出題の基本枠・原点の確認、実験などが書いているので図を見たらイメージがつきやすいでしょう。化学は実験が大切で、実験の詳しい手順は資料集を用いた方がよいでしょう。問題演習対策としては学校用教科書傍用問題集をこなしておけば大部分をカバーできるでしょう。
全体の学習として、標準レベルよりも、やや上のレベルの問題が出題されることがあります。化学を得意とする受験生は、理論化学、有機化学の内容を深めて学習してほしいので、参考書は『化学の新研究』を用いて応用力をつけましょう。理論などの計算問題でわからないところの質問は、指導者から解き方を教わる方が効率的でしょう。
推奨テキスト
(1)『セミナー化学基礎・化学』(第一学習社)
基本から標準まで幅広く扱われています。本学の対策として、基本から発展問題までを完璧にします。総合問題に似た問題があります。プロセスや基本問題、例題を徹底的に解き、発展問題や総合問題を解けばよいでしょう。セミナーにはセルフチェックページがあります。このセルフチェックを利用して自分ができない部分を確認するのにはいいでしょう。推薦などの対策として英文読解、論述問題もついています。
(2)『リードα化学基礎・化学』(数研出版)
基礎から入試までの範囲で構成されています。思考力・判断力・表現力を養う問題が掲載されています。大学入試共通テストや将来の入試を意識した演習が行えます。リードAとリードBで基礎学習の整理、基礎的な問題の演習ができます。少し慣れたら、リードCやリードDを学習して応用力を養うようにできています。これは計算問題が充実しているので、本学の計算対策としては活用できるでしょう。
(3)『化学の新研究』(三省堂)
(4)『化学の新演習』(三省堂)
本学の応用問題を解くのに役に立ちます。この本を、最初から最後まで読み通す人もいますが、わからなかったり、発展的な内容を確認したりするときに利用しましょう。『化学の新演習』の問題集は化学を苦手としている人にとっては難しいでしょう。その場合は無理にその問題集を使わなくてもよいでしょう。『セミナー化学』や『リードα化学』問題演習でひととおりの問題を終了した場合に、このレベルの『化学の新演習』の問題集にチャレンジする程度でよいでしょう。
(5)『化学重要問題集』(数研出版)
これは全体の内容を学習して、問題演習を通じてさらに力をつけたい人が取り組む問題集です。初心者がこの問題集をはじめに解くと時間がたくさんかかるため効率はよくないでしょう。これが理解できていない人は、教科書や参考書の内容が身についていないので基本に戻るようにしましょう。
(6)『スタディサプリ』(リクルート) ※動画視聴
動画は化学の学習内容の流れなど紙面ではわからない部分を理解できます。特に、図や音声を用いて化学のそれぞれのタイトルごとに整理ができ、紙面からではわかりにくい部分が理解できるのはよいでしょう。予備校で講義を聞くだけならこの方が値段的に安くて効率的です。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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