医大・医学部受験プロ家庭教師 東邦大学 化学の入試対策と勉強法
医大・医学部受験専門プロ家庭教師が語る

東邦大学 化学
入試対策と勉強法

特徴と時間配分

出題範囲(分野)

2021年の問題では、第1問は「理論・無機・有機化学全体に関する小問集合」であり、様々な内容からの出題になっています。第2問は「有機化合物のモル計算、熱化学方程式、電離、の3つに関する問題」ですが、それぞれが、複数の小問からなっており、中規模程度の大きさの問題になっています。第3問では「有機化合物の構造分析、ペプチドのアミノ酸配列分析、の2つに関する問題」ですが、ここでもそれぞれが複数の小問からなっており中規模程度の大きさの問題になっています。こうしてみると、大問数は3つですが中規模程度の問いが5~6つあります。

出題量と時間配分

2021年の化学の試験時間は、選択科目の2科目で120分でしたので、実質60分でした。この試験時間に対して大問が3問ありました。したがって、基本的には大問1問あたり約20分ずつの時間配分となります。小問数が多いので、この時間配分はかなり厳しいという印象です。問題には、難易度の差がある上に受験生の得意・不得意もありますから、現場では細かい時間調整をしながら、解きやすい問題から解いていくということになるでしょう。

出題形式

出題形式について、まず注意すべきは大問3問構成という点です。ただし、上述したように第1問は複数の小問だけからなっていますが、第2問第3問は中規模程度の問いがそれぞれ3問と2問含まれているという構成です。また、注意すべきは各大問内における小問の数の多さです。第1問には小問が8問、第2問には小問が14問、第3問には小問が9問もあり、小問数を合計すると31問もあります。この小問数で60分を割ると、小問1問あたり約1.9分しかなく、かなり効率的に解いていく必要があります。

解答形式

大問の第1問にある小問の全8問は、すべて5つの選択肢の中から正解を選んでその選択肢名を書かせる形式です。第2問には、計算問題も含まれていますが、その場合は桁ごとに正しい数字を表す選択肢名を書かせる形式です。その他、6つ程度の選択肢の中から正解を選んで、その選択肢名を書かせる形式もあります。第3問の回答形式は、第2問の回答形式とほぼ同様といえます。

攻略のポイント

医学部の化学の特長は一般に、難易度が高いことに加えて理論分野から無機分野、そして有機の高分子分野まで幅広く出題される点にあります。そして、この傾向は本学を含む私立大学医学部においてより顕著といえます。そのため最終的には、難易度の高い問題を正解できるようになる必要があるのですが、その前に高校化学のほぼ全範囲に対して標準的なレベルの問題を解けるようになることが極めて重要と考えます。この段階に出来るだけ早く達することが医学部合格に向けての重要なポイントになります。

この点「標準的なレベルの問題」のイメージとして、最も良い例は高校で配布されることが多い化学の教科書準拠の問題集の問題になります。例えば、『セミナー化学+化学基礎』(第一学習社)であるとか、『リードαの化学+化学基礎』(数研出版)のような問題集の問題です。

これらの問題集の良い点としては、
① 概ね全範囲をカバーした内容になっている点
② 別冊の解説本が付属されており、解説が詳しい点
③ チェックテスト・基本例題・基本問題・発展例題・発展問題のようにレベル分けがなされており、レベルに応じた問題の選択をしやすい点などを挙げることができます。

これらの問題集を使って高校の定期テストの対策として、最初に「基本レベル」の問題をすべて解いておくことが理想的と言えますが、受験生となった際にも一通り解き直すことがよいと思います。その際に間違えた問題は必ずチェックしておき、出来るようになるまで繰り返すことが重要です。そして、医学部受験対策としては最終的に「発展レベルまでが必須」という点に注意してください。別の言い方をすれば、医学部受験ではこうした問題集の「発展レベルの問題こそが主戦場」であり、基本レベルまでの問題は発展レベルの問題を理解するための単なる準備にすぎないということを理解しておきましょう。
 
そして「発展レベルの問題」を終えた後であれば、受験予定医学部の「過去問を読む」ことは可能になっていると思いますので、できるだけ早くその過去問演習に入るべきだと思います。「過去問を読む」とは、「解ける」ことではなく、「問題と解説の意味を理解できる」、ということを意味します。「解ける」ようになるまで過去問演習をしないという姿勢は、医学部対策においてあまり適当とはいえません。なぜならそのような姿勢では医学部過去問のレベルを知る時期がどうしても遅くなり、結果として医学部対策が遅れることになる可能性が高いからです。医学部過去問の演習を通して、その内容の範囲・レベルを知った後でこれまで使ってきた問題集では足りないと判断した部分があれば、その時点で初めて追加の問題集を検討すればいいと思います。その方が、その「追加の問題集」を利用する動機付けが明確となるので勉強の効果は高まると考えます。

推奨テキスト

(1)『化学の新研究』 卜部吉庸著 (三省堂)
難関大学又は医学部を目指す受験生にとって、化学を受験科目として使用するのであればこの参考書は必須と考えます。その理由はとにかく内容が豊富であり、「大学受験化学における最大範囲」を思わせる内容量になっているからです。実際にはこの本に直接載っていない内容でも出題されることはありますが、それでもこの本に載っていなければ当然他の本にも載っていないと思わせる安心感もあります。また、この本に直接載っていない内容であれば、たとえ出題されても解けない人が多いであろうというように、むしろ前向きに判断でき、他の問題に注力できるということもあるでしょう。この本の内容をすべて読み切ることは難しいかもしれませんが、少なくとも辞書的な使い方をすることはできるでしょう。または、辞書的な使い方がメインであっても、特に苦手な項目についてだけは、すべての内容をよく読む、という使い方もできるでしょう。「大学受験化学における最大範囲」を感じるべく、この本を手元に置いておく価値はあると考えます。

(2)『学校の教科書準拠問題集』『セミナー化学の化学+化学基礎』(第一学習社)、『リードαの化学+化学基礎』(数研出版)など)
上述しましたように、『セミナー化学』『リードα』のような問題集は、とてもよく出来た構成・内容になっていますので、もし抵抗がなければこれらの問題集を使ってみることをお勧めします。ただし、注意点が2点あります。1点目は、一般に「化学」分野は「化学基礎」分野を完全に含んでいるかのような見方をされることがありますが常にそうとは限りません。実際、こうした問題集の「化学基礎」版には書かれてあった内容が、「化学」版には書かれていないということがあります。そのため、医学部受験生であれば、必ず「化学基礎+化学」版を使うか、または「化学基礎」版と「化学」版の2冊を使う必要があります。2点目は、上述しましたように、医学部受験生であれば、これらの問題集の「発展レベル」まで理解する必要があるということです。以上の2点に注意してください。

(3)『大学過去問(赤本)』(教学社)
 上述しましたように、できるだけ早く、受験予定校の過去問演習をやってみることが大切です。 「解ける」必要はありません。 今後の勉強方針を決定するために、できるだけ早く「やってみる(≒問題と解説を読んでみる)」ことが重要になります。 使用する過去問は、いわゆる『赤本』が良いと思います。 前年の本がまだ出版されていない場合は、その前年の本で良いと思います。 受験勉強においては「敵を知る」、つまり「受験校を知る」ことがとても重要になります。 できるだけ早めに「やってみる」ようにして下さい。

テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。

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