東邦大学 化学
入試対策と勉強法
特徴と時間配分
出題範囲(分野)の特徴
理論に重きを置いてバランスよく出題。実験を重視しており、実験時の色の変化や、実験操作に関する問題もよく出題される。
難易度は、一部の知識問題で高校生は知らない内容を出題してくることもあるが、全体的には難しい問題はほとんど出題されない。
出題量と時間配分
理科2科目120分。設問数は45~50問程度で、時間に対してはっきりと多い。計算で詰まったり、一つの問題を考え込んでしまったりするとまず終わらないだろう。
問題自体は難しくないものが多いので、引っかかったらすぐに見切りをつけて、まずはすべての問題を解ききることを目指す方が点につながるものと思われる。
出題形式の特徴
大問3題。第1問が30問弱という膨大な小問集合、第2問と第3問は大問が一つのテーマに沿っている形式である。
問われる内容は、数値計算や知識問題が多く、考察を要する問題はほぼ出題されない。構造式やグラフを選ばせる問題は出題される。使用する根号や対数は少し特殊な数字(1.90など)を与えてくるので、その利用を念頭に計算しなければならない。
解答形式の特徴
全マーク式。数値計算では、選択方式と、穴埋め方式の有効数字で答えるものの両方が出題される。前者の選択肢は近似計算が可能なものが多いので、うまく近似計算することによって時間を稼ぎたい。選択方式の選択肢数は5か6と多くも少なくもない。
攻略のポイント
受験生が知らないような事項も出されるが、大量の典型問題がメインであり、いかに早く正確に答えていけるかが鍵である。学習の際にも時間を気にして学習していきたい。
まずは、教科書及び教科書傍用問題集によって基礎知識を整理する。
その後は、典型問題の演習に入るが、間違えた問題だけではなく、時間のかかってしまった問題にも印をつけておき、すぐに解けるようになるまで何度でも繰り返す。
計算問題に関しては、本学の問題では最後まで有効数字に基づいてしっかり計算しなければならないものと、かなりの概算が許容されるものがあるので、どちらの手法でも計算できるようにしておきたい。
また、しっかりと計算するものについても、計算の工夫は重要である。
例えば、39×5.2=(40-1)(5+0.2)=200-5+8-0.2≒203のように計算する等である。
典型問題の整理が終わったら、少し難しめのものにも触れておきたいので、標準レベルの問題集も解く必要がある。特に理論の出題量は多いので、理論からしっかり固めていきたい。
問題集を解く際に、実験操作等の問題を飛ばしてしまう受験生もいるが、本学においては頻出なので必ず学習しておく必要がある。また、問題集だけではなく、教科書等の実験方法が書いている箇所はしっかり読み込んでおくとよいだろう。
基礎が固まってきたら、物忘れ防止と早解き練習を兼ねて、全範囲的な総合演習を週1,2回組み込みたい。演習内容はセンター試験(旧課程の問題の場合は高分子と反応速度等が抜ける)や予備校各社が出しているセンター試験問題集で良いだろう。
過去問演習は本学においては必須である。時間配分の厳しさがあるので、考え込み過ぎずに飛ばしながらでも、最後まで問題を解ききる訓練をしたい。
推奨テキスト
『リードLight化学基礎(数研出版)』『リードLight化学(数研出版)』
対象:教科書レベルを整理したい者
教科書傍用問題集。基本知識と典型問題を整理できる。問題数が多めで、内容が重複する問題も多いので、定着を図るのに適している。1周目は教科書等の単元ごとに問題集の同単元を演習するとよい。2周目は通しで解いて抜けをチェックし、間違えた問題や、時間がかかった問題はすぐに解けるようになるまで繰り返して欲しい。
『大学受験Doシリーズ(旺文社)』
対象:教科書だけでは理解しにくい者
理論、無機、有機の三部作。教科書に比べて、仕組みや受験で出やすいポイントが整理されているので分かりやすい。付属の暗記用冊子も電車移動などで活用してほしい。
『化学(化学基礎・化学)基礎問題精講(旺文社)』
対象:教科書傍用問題集が終わった者
典型問題+αぐらいの問題集で、教科書傍用問題集と重要問題集の橋渡しに最適。解説は詳しく書かれていて良いが、無機が若干弱め。
『化学重要問題集−化学基礎・化学(数研出版)』
対象:教科書傍用問題集が終わった者
基本から難問まで幅広く扱われている。A問題とB問題というように問題のレベル分けされているが、まずはA問題を何周もして完璧にし、その後はB問題も解いておくとよい。B問題に関しては本学のレベルを超えるものも多いので、適切な指導者に問題を選別してもらうとよい。
<番外編>
『センター試験過去問&予想問題集(各予備校等)』
基礎知識と典型問題の復習と早解きの練習に最適。一通りの学習が終わったら、週に1回分以上は解き、忘れてしまうことを防止する。最終的な目標は35分程度で解ききり、9割ぐらいは欲しい。
テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。
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