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2012年度中学入試分析リポート(2012.2)

出願全体状況 千葉以外の共学校は増加

追加入試を除けば、ほぼ出願状況の数字が出揃ったので、全体状況を見てみよう。都県ごとに、学校種別に前年と比べてどの程度の出願者数の増減があったかを見てみた。太字は増加したジャンル。

■2012年度入試 全体の状況                (数字は対前年比の%)tyuuju-info2012-0222-p01

2月10日までの出願者数から算出。事前の予想では2012年度の中学受験者数は少なく見積もっても5%以上は減少すると想像していたが、出願者数にはそうした陰りは見られない。入試回数の増加、午後入試の増加がこうした結果をもたらしている。
実際、新設の入試回で200名以上の出願者があった入試回が11回あった。中には淑徳S特進東大選抜②、東京電機大学②、明治学院①、神奈川学園A午後のようにいきなり300名を超える出願者があった入試回もある。すべて午後入試である。
共学校は千葉以外はすべて増加になっているが、これは前年もそうであった。東京は、先の新設の午後入試のほかには郁文館④、淑徳S特進①、東京都市大等々力特選②などが100名以上の増。神奈川は何といっても中央大横浜山手の増加が著しい。3回の入試回で1361名増となっている(トータルの出願者数は2480名)。埼玉は栄東が1092名(トータルの出願者数はなんと8137名)、西武文理が781名、開智が696名と、特定の学校の大幅増によるところが大きい。別学校では東京の男子校だけが太字になっているが、これも東京都市大付が787名も増加していることが大きい。
出願者数レベルでは他の都県が前年をわずかながらでも上回っているのに、千葉だけが大きく落ち込んでいる。地元の受験生自体の減少、東京・神奈川の受験生がお試しに試験日が早い埼玉を選択、のほかに、やはり放射能の影響が大きいようだ。
では、偏差値ゾーン別に2月2日・3日の出願者が多かった学校を見ていこう。〇が前年より増、◎が2年連続増、★が3年連続増を示す。Nは新設入試回。

男子
■09年2月2日
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■10年2月2日
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■11年2月2日
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■12年2月2日
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■2月2日  増加と減少がほぼ半々に

出願増の学校数から見ていこう。2010年→2011年→2012年の推移は13校→9校→14校で、東京の男子校が全体として増加していることを反映して、前年より5校も増加して一昨年並みになった。
ゾーン別に見ていくと、10年は50以上に、11年は60以上に出願増の学校が多く、12年は各ゾーン均等と、毎年傾向が変わっている。そんな中で2012年は49以下のゾーンで出願増の学校が4校もあったことが目につく。2011年は1校だけだったが、2012年は足立学園②、立正②午前、関東学院六浦Bも増になった。
トップは、60以上は城北②(2010年は明大中野①)、50以上は東京都市大付②(2010年も)で変わっていないが、49以下は毎年入れ替わっている。
・60以上 このゾーンのメンバーは前年とまったく同じで変化はない。2009年までさかのぼっても、城北②、世田谷学園②、栄光学園、巣鴨Ⅱ、聖光学院①、本郷①、攻玉社②の7校は毎年登場していて、このゾーンは変動が少ない。明大中野①は2009年は50以上のゾーンで登場していたからここも毎年ということになる。鎌倉学園①は2010年はベストテン外であった。
 共学校は山手学院のみで、このゾーンは男子校が多数を占める。2年連続増も前年の1校から3校に。
  ・50以上 このゾーンは変動が大きい。新しく登場したのは、都市大等々力特選②(前年の49以下から移動)、中央大横浜山手②(2012年から共学化)、桐光学園②、芝浦工大②の4校。共学校が6校(国学院久我山、桐光学園も共学校とみなして)と多数派を占めることが60以上との大きな違い。
 中央大横浜山手は②だけが午後入試で、他の回より多くの出願があった。なお、山手学院Bと高輪Bが60以上へ移動。
  ・49以下 新しく関東学院六浦Bと京華②午前が登場した。関東学院六浦Bはかつて2009年にはランクインしていた。京華は午後は常連だが、今年は午前もゾーン入りしてこの日の2入試回とも登場。午後入試が5校から4校に減っている。50以上でも同様に減っているが、午後入試の入試回数が増えたことで出願者が分散したと思われる。

■09年2月3日
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■10年2月3日
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■11年2月3日
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■12年2月3日
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■2月3日 難関校がそろって増加

3日は、東京・神奈川で公立中高一貫校の入試が実施されているため、他の日程とは大きく様相が異なっている。60以上、50以上の20校中、公立中高一貫校が占める割合は年々増えてきて、2009年→2010年→2011年→2012年の推移では5校→5校→8校→9校と今年もまた増加した。
共学校も多数を占めていて、30校中16校が共学校である。ただし私立はこのうち7校(桐蔭学園を含む)。
前年より出願増の学校(入試回)を見ると、10年→11年→12年では6校→10校→11校と数を増やしている。ただしこのうち公立中高一貫校が5校を占めている。
  ・60以上 両国高校附属に替わって、横浜市立南高校附属が新しく入った以外はメンバーに変動はなし。浅野以下5位までは過去3年間順位も変わっていない。横浜市立南高校附属と逗子開成以外の8校が4年連続と、3日の60以上は他の日程以上に固定している。
 横浜市立南高校附属は新設校で注目を集めていたが、予想どおりいきなり60以上に登場。このゾーンの私立は慶應中等部以外はすべて男子校。3日の難関男子校がそろって出願増になっている。
  ・50以上 新しく登場したのは、都市大等々力特進③、千代田区立九段、県立平塚の3校。このゾーンは実に10校中7校が公立中高一貫校。前年より出願増の6校中5校が公立中高一貫校だ。私立は都市大等々力特進③だけだ。2年連続の出願増が4校もある。
桐蔭学園②Bを共学校に入れると、なんと男子校は成城②1校だけ。4年連続は成城②と桐蔭学園②Bだけと、60以上とは対照的である。
  ・49以下 このゾーンは変動が大きい。新たに4校が登場している。日大豊山②、足立学園③、京華③、関東学院六浦Cである。
また、淑徳S特進③と横須賀学院③が50以上へ移動していることもあり、大半が入れ替わった形だ。このゾーンだけは3日にもかかわらず午後入試が多い。
このゾーンも、4年連続は郁文館③(過去は②だったりして名称は異なる)と東海大高輪台②の2校のみと変動が大きい。

女子
■09年2月2日
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■10年2月2日
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■11年2月2日
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■12年2月2日
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■2月2日 常連の女子校が強い

前年より出願が増えた学校数は、10年から12年までで15校→9校→13校と推移している。男子でもそうであったが、2012年のゾーン別に見た出願増の学校数は3校・5校・5校で、女子も均等に分布している。
 2月2日は、登場しているメンバーに常連の顔ぶれが揃っている。60以上のゾーンでは、2009年以来2012年まで4年間登場し続けている学校が6校もある。豊島岡女子学園①、洗足学園②、大妻②、吉祥女子②、普連土学園②、青山学院である。鴎友学園②、鎌倉女学院①、慶應湘南藤沢は3年間連続で登場している(鎌倉女学院①は2009年はサンデーショックの年で2月1日が入試日)。午後入試は、11年が10校、12年が9校とあまり変わらない。2月2日は、全体的に変動が少ない入試日となっている。
  ・60以上 新しく登場したのは明大明治①。共立女子Bは50以上へ移動した。他のメンバーは前年と同じで固定している。サンデーショックの2009年を除けば、豊島岡女子学園①がダントツでトップの座にある。このゾーンの特徴は共学校が青山学院、慶應湘南藤沢、明大明治①と3校もあること。いずれも併設大学への内部進学率が高い付属校だ。
  ・50以上 このゾーンを前年対比で見ると、メンバーが変わったのは、聖セシリア②がはずれて60以上から移動してきた共立女子Bの1校だけ。4年間連続登場が6校。大妻中野③アド(2009年は②アド)、山脇学園B、恵泉女学園②、実践女子学園②、富士見②、神奈川学園Bである。跡見学園②は2009年は2月3日が入試日だから、このゾーンもメンバーは固定している。ただトップは毎年入れ替わっている。2009年は実践女子学園②、2010年は横浜女学院A②(現在はCという名称)だった。
  このゾーンは各順位とも出願者を増やしており、2012年度入試はこのレベルの学校に60以上のゾーンから安全志向で移動、49以下のゾーンから挑戦志向で移動してきていることがわかる。共学校は今年から共学校になる中央大横浜山手②の1校のみ。
  ・49以下 このゾーンになると変動がやや大きくなる。新しく登場したのは、十文字③、共立女子第二②PM、淑徳S特進②、麹町学園②午前、相模女子大④の5校もある。横浜富士見丘②Bは50以上へ移動した。このゾーンも共学校は淑徳S特進②の1校のみと、60以上以外は女子校が圧倒的に多い。

■09年2月3日
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■10年2月3日
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■11年2月3日
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■12年2月3日
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■2月3日 豊島岡女子学園、白鴎高校附属が3年連続で増加

男子では、公立中高一貫校が占める割合が60以上・50以上の20校中、10校を占めていたが、女子ではさらに多く12校も占めている。2009年→2010年→2011年→2012年の推移を見ると、学校自体が増えていることもあるが、7校→9校→10校→12校と、年々増加。経済状況が思わしくない状態が続いているので、今後もこの傾向が続く可能性が高い。
  前年より出願増の学校を見てみよう。10年→11年→12年の推移は6校→14校→8校であり、12年は減少した。各ゾーンで2校ずつ減っている。49以下で前年より増は1校もない。
  共学校は13校。私立は慶應中等部だけである。49以下に共学校は1校もない。
  ・60以上 このゾーンで新登場は、横浜市立南高校附属、桜修館中等教育の2校。横浜市立南高校附属は新設校、桜修館中等教育は50以上から移動してきた。なお、武蔵高校附属は50以上のゾーンへ移動した。
トップの豊島岡女子学園は、3年連続で出願者を増やしている珍しいケース。4年連続トップでもある。このほかの4年連続は、桜修館中等教育、小石川中等教育、大妻③、両国高校附属、慶應中等部の5校(桜修館中等教育、両国高校附属は50以上の年もある)。横浜共立B、東洋英和Bは2009年は2月4日が入試日であった。
  ・50以上 私立は田園調布学園②と品川女子学院②の2校のみ。11位に東京女学館②が443名で入っている。私立は2009年→2010年→2011年→2012年で、5校→4校→3校→2校と、年々1校ずつ減ってきている。公立中高一貫校が必ずしも出願を増やしているとは限らない。このゾーンでは4校が増加しているが、4校は減少している。
  4年連続は、白鴎高校附属、田園調布学園②、品川女子学院②の3校のみ。
  ・49以下 このゾーンは、すべての学校が私立で女子校である。新しく、八雲学園③、共立女子第二③、日大豊山女子②、女子聖学院③が登場した。八雲学園、共立女子第二は前年は3日には入試を構えていなかった。淑徳S特進③は50以上へ移動した。4年連続は、麹町学園③、トキワ松C午後、文京学院大女子⑤(前年までは③)の3校のみ。

情報提供:安田教育研究所

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