愛光学園中学校 入試対策
2025年度「愛光学園中学校の理科」
攻略のための学習方法
対策は基礎知識の総点検から始めるべきである。まずは受験用テキストの例題を一つひとつ解き進め、弱点を洗い出し、確実に解決しておく。そのうえで基礎知識がほぼ完成した段階から、愛光中理科の過去問研究に取り組みたい。可能であれば9月初旬から着手するのが望ましい。この時期は解けない問題や未知の知識に数多く出会うだろうが、それこそが狙いであり、自分の現状を知り、実際の入試問題との開きを体感的に把握することが目的である。この作業を経て、以下に示す分野別対策の意味も具体的に理解できるはずだ。地学分野では受験用テキストの発展問題を積極的に解き、常識的な知識や定番の解法、代表的な受験テクニックを磨くことが必要である。一方、生物・化学・物理分野では発展問題の深追いはほどほどにとどめ、むしろ他校の入試問題から類題を集め、徹底的に解き込むことが効果的である。
以下、本校入試において頻出単元ごとの学習法を述べる。
【生物】
植物と動物がやや多く、人体はやや少なめではあるが、生物分野全体からバランスよく出題されている。知識は常識的な範囲で対応でき、細部まで追及する必要はない。ただし、単なる丸暗記ではなく、それぞれの意味やつながりを理解する姿勢が重要である。出題形式は実験重視であり、入試勉強の後半には他校の過去問から類似の形式を選んで十分に練習しておきたい。実験の意図や目的を意識して問題文を読み、結果の予想には明確な根拠を見いだす必要がある。このような姿勢で問題演習を進めることが望ましい。
【地学】
地学分野では天体の出題が多く、岩石や流水の働きも比較的よく扱われている。一方で天候の出題はほとんど見られないが、近年の異常気象や地球温暖化を踏まえると、常識的な範囲で広く学習しておくべきである。天体では月の満ち欠けが重要テーマであり、太陽・月・地球の位置関係をもとにした定番の解法よりも、地上から観察した場合の考察が重視される傾向にある。この分野は苦手とする受験生が多く、一つの盲点になっている。設問の後半には表やグラフを用いた計算問題が多いため、地学分野の計算練習は欠かせない。ただし、受験用テキストの発展問題レベルを確実にこなせば十分対応可能である。
【化学】
受験用テキストには多くの化学計算問題が掲載されており、定番の解法を体系的に深掘りできる。しかし、愛光中理科はその定番形式をあえてずらして出題している点に特徴がある。問われているのは「受験テクニックで磨いた解法」そのものではなく、その中で使われている基本的な「考え方」を理解し、自分のものとして活用できるかどうかである。実際に「エチレンの燃焼」や「硫酸銅の青い結晶には水が含まれていて、熱すると水が出て白くなる」といった題材が取り上げられ、実験や計算の土台となる「理科的考え方」が試されている。この感覚を養うには、他校の入試問題から類題を見つけ、反復練習することが最適である。「習うより育てよ」である。
【物理】
物理分野は、てんびんと電気回路の出題が中心である。滑車・輪軸、電磁石・電熱線、光・音といった単元は近年出題されていない。ただし、2024年には浮力が出題されたため、代表的な分野については常識的な範囲で一通り練習しておく必要があるが、対策の柱はやはり「てんびん」と「電気回路」である。てんびんは「見えない重り」「逆比」「てんびんの連結」といった基本事項の理解で十分対応可能である。電気回路も、手回し発電機やコンデンサーの出題はあったが、複雑な回路や高度な抵抗計算までは求められていない。重視されるのは、基礎知識を実験場面でどう活用できるかという点である。与えられた条件から考察・類推する力が問われるため、基礎を固めた後は他校過去問を用いた類題練習に多く取り組むことが効果的である。
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2025年度「愛光学園中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問6問。設問数32問。8字以内の記述2問を除くと他は全て答えのみを書かせる形式であり、ほぼ例年通りの構成・形式だった。制限時間は40分でじっくり考える時間は確保できるが、文章の読み取りが要求され、大問数も理科としては6問と多く、全体の時間を見ながら、「回避の決断」も重要となる。
【大問1】生物:植物
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
(1) 植物のからだの特徴のイラストは整理して置いた方がいい。
(2) 「子葉が開き」の表現から考える。
(3) 知らなければならない知識ではない。このような知識にあまり振り回されないことを勧める。
(4) 単子葉植物と双子葉植物の区別がはっきりついていればよい。
(5) 咲いた花の数のグラフを比較すれば明らか。
(6) 短日植物と長日植物はそれぞれ3種類位覚えて置くべき。常識的な知識範囲。
(7)(8) 日数の数え方を明確に示しているので正確に答えることができる。さりげなく付け足されている表現に注意を払うのはとても大切なこと。ヒントが隠されている場合がある。
(7)(8)は愛光中らしい問題。与えられたヒントから思考を進めて行き正解に達することを求めている。実際はかなり難しく正解はたやすくないが、全て正解する必要はなく、正解したとしても解答や解説を読み考え方や取り組み方を経験して行けばよい。
【大問2】地学:天体
- 難度:易
- 時間配分:7分
- ★必答問題
(1)~(3) 常識的な基礎知識。
(4) 枠の中の文章は、このテーマの問題の経験があるかどうかで理解しやすさが大きく変わる。様々な問題に挑戦し、じっくり考えた経験が利いてくる。
(5) 2乗に反比例の関係は枠の文を読めば明白。割合の考え方がしっかりしていれば正解できるはず。
星の見かけの明るさだけでは、その星本来の明るさを判断することはできず、地球からの距離も考慮に入れる必要がある。(4)(5)はこの点を扱った典型的な問題であり、受験生であれば何度か目にしているはずである。星の明るさが距離の2乗に反比例することを押さえておけば、正解にたどり着ける。
【大問3】地学:フェーン現象
- 難度:標準
- 時間配分:4分
- ★必答問題
(1) 理科における「風向」の常識的知識。
(2) 山を越えて少し下がるところまで雲があり、到着地点の標高も考慮するところが新しい。
(2)はフェーン現象を題材にした典型的な問題である。設問には通常と異なる点が2か所含まれているが、この程度の変化に動じないよう、十分な実戦練習を重ねておきたい。
【大問4】化学:ろうそくの燃焼
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
(1) 基礎知識。
(2) 「黒くなる」とは炭素があるということであり、不完全燃焼している場所と考える。
(3) 「炎が大きくなる」ならば酸素が連想される。選択肢は常識的な知識的な知識範囲。
(4) 水蒸気の存在には注意が必要。ただしこれも受験常識範囲。
(5) 内容は基礎的だが、この様な記述形式になると難易度が上がる。
(6) 「ろうそく」と「白い物質」の関係だけに注目すればいい。ただし、数値が細かいので計算練習の経験が問われた。
(5)は、二酸化炭素が空気より重いという性質から予想される結果と逆の現象が起こり、その理由を推測させる問題であり、愛光中らしい出題である。(6)は単純な比例関係を扱っているものの、文章が長く説明が複雑であるため、どの数値に着目するべきかという判断力が試された。これもまた典型的な愛光中の問題であり、一般的な計算問題とは異なる感覚を体験してほしい。
【大問5】物理:てこ
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
(1)~(3) てこに関する基礎的な計算。
(4) 二つのてこの端がつながっているところは右側のてこでは上向きの力と考える。
(5) 棒の重さをてこの中心にある「見えない重り」と考える。
(6) 「見えない重り」も考慮に入れる。
(7) それぞれの棒で、見えない重りを考慮に入れる。
(4)からは二つのてこの端が重なり、(5)からは棒の重さを考慮する問題へと展開した。一つひとつは基礎的な内容だが、段階が二重になることで難易度が上がっている。対策としては、それぞれの基礎事項を確実にマスターしておくことが肝心である。そうすれば次のステップでの混乱を最小限に抑えられる。そのうえで(7)に取り組めば、大問5を全問正解することも十分可能である。
【大問6】物理:手回し発電機
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
(1) 端子Aは電流を出すときも電流が流れ込むときもハンドルが時計回りであることを図1・2で理解することがポイント。
(2) コンデンサーが十分に充電されると電流が流れなくなる。
(3) コンデンサーに電流が流れ込まなくなると逆流が始まる。
(4) 手回し発電機のハンドルは発電量が多い(電流が多い)ほど手ごたえが大きい。
手回し発電機にコンデンサーから電流が逆流すると、充電時と同じ方向にハンドルが回り始める。このテーマは多くの中学校で出題されてきた。電磁誘導の法則を理解していれば予測できる内容であり、過去に類題を経験して知識を持っていれば落ち着いて対応できる。しかし、この仕組みを理解していないと判断ができず、大問6全体に取り組む前からつまずく危険がある。
攻略のポイント
本格的な対策に入る前に、理科知識専用テキストを仕上げておくことが望ましい。「コアプラス」「メモリーチェック」「4科のまとめ」などを活用し、知識を完成させる。そのうえで定番の解法は、受験用テキストの「発展問題・中の上レベル」までを使い、弱点を補強しておく。これらを夏休み終了時までに終えておけば、9月から入試問題の実戦演習にスムーズに移行できる。愛光中の過去問研究は早期に着手し、「出題傾向を知ること」を第一の目的とする。問題は分割して時間をかけ、解説も丁寧に確認してよい。以上の三点を土台とし、そのうえで分野別対策を理解し、効率的に学習を進めていくことが重要である。
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