北嶺中学校 入試対策
2025年度「北嶺中学校の理科」
攻略のための学習方法
まず基礎力の確認から着手する。日能研「メモリーチェック」、四谷大塚「4科のまとめ」、SAPIX「コアプラス」などを活用し、知識の抜けを洗い出して補強する。定番の解法については受験用テキストの発展問題を全て解き、夏休み終了までに完了させたい。9月初旬からは北嶺中理科の過去問研究を開始する。この段階での目的は得点ではなく、出題傾向の把握である。合格最低点を大きく下回っても構わず、内容・レベル・形式を体感することを重視したい。時間配分はゆとりを持たせ、大問ごとに分割して取り組んでもよい。これらを踏まえて、以下に示す単元ごとの対策に努めてもらいたい。単元によっては受験用テキストだけでは不十分な場合があるため、他校の過去問から類題を収集し、演習量を確保する必要がある。
理科の時事問題の新刊は11月頃になるため、十分な準備ができない場合がある。対策としては、前年版を早めに入手し、主要テーマの把握と知識整理を開始することを勧める。
以下、本校入試において頻出単元ごとの学習法を述べる。
【物理】
「電気」「てんびん」「滑車と輪軸」「浮力」「光」などのテーマから定番の問題が出題されている。題材は入試用の標準的なテキストにも掲載されているものが大半だが、設問のレベルとしては高い応用力を要する。例えば、立体的な回路図の読み取りや特殊な形状の力のつり合い、浮力変化のグラフから状況を論理的に推論させるような問題など、単なる暗記では対応できない工夫が加えられている。一方で、目新しい題材や特殊な切り口は少なく、問題文の読解にも過度な難解さはない。基礎から発展までを段階的に理解し、実戦的な演習で処理スピードと応用力を養うことが攻略の鍵となる。
【生物】
単なる知識の有無ではなく、仕組みの理解と情報の読み取り能力が問われている。出題例としては、メンデルの法則を応用した遺伝の規則性の把握、心臓の拍動に伴う弁の動きの順序、関節の構造と機能の考察など、仕組みそのものへの理解が求められる。また、心臓内の圧力変化、昆虫の体重と大きさの相関、温度と体表温の関係といったグラフや表を正確に読み解く力も必要不可欠である。知識と読解力、論理的思考力を融合させることで、柔軟に対応できる力を養うことが重要となる。
【地学】
図を理解して考察を進めて行く形式が特徴である。たとえば、天体の見え方の変化をもとに地球の大きさや緯度の測定を行わせたり、地震や火山に関する資料を読み取らせたりするなど、知識を活用して現象を説明・分析する力が問われる。また、露点と飽和水蒸気量の関係からフェーン現象の発生過程を説明する問題もあり、因果関係の理解が不可欠。地学的知識をもとに「なぜそうなるのか」を論理的に説明できる力が、合否を左右する。
【化学】
気体や水溶液などの基礎知識は前提とされるが、特に注意すべきは後半に設けられた計算問題である。中和反応における酸とアルカリの量的関係など、片方の試薬が余る場合の処理、さらにはグラフを自分で描いて状況を把握する力など、精密な計算力と論理的な思考力が試される。こうした設問が、本校の理科に「難しい」という印象を与える要因の一つとなっている。また、近年ではカーボンニュートラルや各種発電方式の比較といった時事的なテーマも取り上げられており、科学の知識を社会的背景と結びつけて理解する姿勢も求められている。
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2025年度「北嶺中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問4問。設問数28問。グラフを描かす問題を除くと他は全て答えのみを書かせる形式であり、ほぼ例年通りの構成・形式だった。制限時間は40分でじっくり考える時間は確保できるが、文章の読み取りが要求され、計算問題も多いので、全体の時間を見ながら、「回避の決断」も重要となる。
【大問1】地学:混合問題
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
(1) 理科時事問題。ただし常識的知識なのでこの程度は知って置くべき。
(2) 地球よりISSの方が早いので、地球を止めて考えればよい。
(3) 春分の日であるから、太陽は赤道の真上の方向。
(4) 化石燃料ではないものを選ぶ。
(5) 天候は偏西風のため西から東へと移動して行く。
(6) 川のカーブの部分では遠心力が働き、水の流れる量が戻ると堆積作用が働く。
(1)と(4)は知識を直接問う設問であるが、それ以外は持っている知識をもとに状況を読み取り、考察して答える形式となっている。設問自体は基本的な内容でも、この種の出題形式に慣れていない受験生は意外に苦戦しやすい。理科では、基礎知識の定着後は、演習を通じてその知識を活用できる力を養い、「生きた知識」として定着させることが重要である。
【大問2】化学:気体と水溶液
- 難度:易
- 時間配分:5分
- ★必答問題
(1) 常識的な基礎知識。
(2) 水に溶けやすく、空気より軽い。
(3) アンモニアの液性もフェノールフタレインの性質も常識的な基礎知識。
(4) 窒素0.8L、酸素0.2Lとなり、あとは基礎計算。
(5)①② 水100gで計算し、1.5倍すればよい。
(5)③ 水400gではなく、「水溶液400g」であることに注意。
(1)~(3)は基礎知識。暗記していれば対応できる。(4)(5)は計算問題だが、(5)③以外は基礎的な計算問題。最後の1問を除き、全て正解すべきである。
【大問3】生物:人体
- 難度:標準
- 時間配分:13分
- ★必答問題
(1)① 内蔵の位置関係はグループ分けして整理して置くべき。
(1)② 基礎的な割合計算。
(1)③ 常識的な基礎知識。
(1)④ 「タンパク質を消化するとアンモニヤができる」はやや高度な知識。
(2)① 知らなくていい。
(2)② 心臓とつながる血管とそれらを通過する血液の性質は整理して覚えて置くべき。
(3) 「心臓の位置を考えて」と書いてあるので、正解できるはず。
(4) 文章を読み取ればさほど難しくはない。
(1)①④はやや高度な知識。(2)①は覚えて置く必要はない。常識的な基礎知識は受験生全員が覚えるべきだが、「やや高度な知識まで覚える必要があるか」は志望校の出題傾向に合わせて考えなければならない。しかも、生物だけ細かい知識を要求するなどの様に単元ごとに対策を考えるべきである。
【大問4】物理:電気回路
- 難度:やや難
- 時間配分:15分
- ★必答問題
(1)(2) 常識的な知識範囲で十分答えられる。
(3)① オームの法則の公式:電圧[V]= 電気抵抗[Ω]× 電流[A]で求まる。
(3)② 図3より、DとEの電圧は等しいと分かる。
(3)③ 図2より、DとEの電流の合計とCの電流が等しいと分かる。
(4) オームの法則とワットの計算を連続して行う。
(5) (4)の作業を表の残りの3か所で行う。
(6) (7) 抵抗に反比例し、電圧に2乗に比例することと、コップRとSのそれぞれの抵抗値を計算することで求めることができる。
(3)~(7)は、電気関連の計算問題練習を十分に行ってきたかが試される。オームの法則や電力の公式自体は覚える必要はないが、これらの公式を使用する問題には慣れておく必要がある。この種の問題に初めて接した生徒は、かなり苦戦する可能性がある。他校の過去問から、あまりなじみのない公式が出てくる問題を意識して練習してもらいたい。
攻略のポイント
理科の時事問題対策は必須である。地球温暖化、異常気象、絶滅危惧種など、地学・生物分野の知識を体系的に整理しておくこと。物理・化学分野では高度な計算問題が頻出し、特に物理は力学、運動、浮力、圧力に加え、光や音も要注意。化学は表・グラフの読み取りや化学反応式など、多様な形式を徹底的に演習する必要がある。北嶺中の入試問題は受験用テキストとは形式や題材が大きく異なり、長文や馴染みの薄いテーマも多い。9月以降は北嶺中の過去問を軸に、他校の過去問にも取り組み、出題形式やテーマの幅を広げるべきである。
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