灘中学校 入試対策
2025年度「灘中学校の算数[第1日]」
攻略のための学習方法
本年度の出題単元は、計算問題・数に関する問題・濃さや売買損益など割合と比の文章題・平面図形・立体図形で複数題出題された分野もある。速さに関する問題が出題されなかったことを除けば、ここ何年かと同じ出題傾に向が続いている。難易度については前年度より難化している。難度の高さにおいても同程度のレベルが続いている。したがって、本校受験者は過去問を中心に、難度の高い問題の演習を十分に行うことが攻略のために必須となる。過去問は最低10年度分を目途に取り組んでおきたい。問題のタイプとしては、誘導設問のない単問形式の問題の演習が必要だが、本校第2回入試は大問が5題、大問の中に小設問が複数あるとタイプであることには注意しておきたい。問題演習を行う際、夏休み~10月頃にかけては、ある程度時間をかけてでも自分自身で解答を導き出す練習を、11月頃以降は時間制限を設け、時間内で解き切る練習に取り組んで欲しい。単元毎の攻略については以下の通り。
数に関する問題
数の性質・規則性・場合の数等から複数題出題される。いずれも難度の高い問題が想定される。数の性質については素因数分解を利用する問題や倍数の判定に関する問題を、規則性については数表に関する問題等を、場合の数については調べ上げ問題を中心に学習して欲しいが、それら以外のいろいろなタイプの問題に取り組むことも必要である。
平面図形
比を用いるタイプの問題、面積や角度を工夫して求める問題、移動や反射・折り返しについての問題と幅広く学習すること。
立体図形
切断についての問題には特に力を入れたい。ぞれ以外には、昨年・本年度と続けて出題された展開図についての問題や回転体の求積問題の演習に力を入れること。
文章題
濃さ・売買損益・相当算など割合と比に関する文章題、過不足算など和と差に関する問題いずれも出題される。特に濃さに関する問題は、てんびん図・面積図を用いて解く問題をしっかり練習し、解法を身につけておくこと。本年度は出題されなかった速さに関する問題では、比を使って解く問題・流水算・通過算等について、難度の高い問題を含めて演習を十分に行って欲しい。
本校第1回入試の同タイプの問題演習を行う上で、過去問以外の問題の選択について家庭教師や塾の講師を積極的に活用してもらいたい。
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2025年度「灘中学校の算数[第1日]」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
60分というテスト時間に対して問題数は12で、1問5分のペースで解けばよいが、計算問題が8題、独立小問が6題、大問が2題で100点満点、試験時間は50分で昨年と同様であった。合格者平均点を見ると、昨年大幅に難化した反動で、昨年と比べて10点ほど高くなっている。
問題数に対して試験時間は十分にあるので、前半の計算問題と独立小問を慌てることなく落ち着いて取り組み、ミスをしないで失点を最小限に留めることが、攻略のための最大のポイントになる。
1問1問の難度が高く、時間内に解き切るためには、高い発想力・考察力が求められる。なお、本年度の合格者平均点は66.3点、受験者平均点は51.4点で、昨年度に比べてかなり難化している。日頃から「難度が高めの問題を決めた時間内で解く」という練習が必要である。
【大問1】計算問題
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
整数・分数・小数混合の計算問題。( )内の仮分数を帯分数にすると、整数部分が消 えることを利用。
例年通り大問1は計算問題。日頃から、工夫して計算する習慣が大切である。
【大問2】食塩水の濃さ
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
- ★必答問題
初めの容器Aの食塩水の濃さを□とする。容器Aの7/10をBにした後、容器Bに含まれる食塩水は100g、食塩は(□×7/10+1.62)gとなる。次にBの食塩水の1/2をAに移すので、Aの食塩水は80g、食塩の重さは(□×13/20+0.81)gとなり、濃さが8%になったことから、食塩の重さは6.4gとなる。□×13/20+0.81=6.4より、□=8.6となる。
食塩水の濃さに関する出題。容器から食塩水を取り出す時、容器に入っていた食塩水に対する取り出した食塩水の割合が、容器に溶けていた食塩に対する取り出した食塩水に溶けている食塩の割合と等しいことを利用する。食塩水の濃さの問題で有効な解法なので、身につけておこう。なお、てんびん図に慣れているのであれば、てんびんの2段重ねで解くことも可能。
【大問3】売買損益
- 難度:難
- 時間配分:5分
仕入れ値が1.2倍になることに利益が32%減ったことから、仕入れ値×0.2=利益×0.32となるので、仕入れ値:利益=8:5。また、経費の0.4倍と仕入れ値が0.2倍の合計が定価の値上げ分の220に等しい。これらの条件から、2022年の仕入れ値を⑧、利益を➄とすると、・⑧+➄+2022の経費=1000 ・⑧+2022年経費×2=1100が成り立ち、消去算を使って仕入れ値を求めることができる。
売買損益の出題。条件が複雑なので、まずは条件整理を行うこと。その上で関係式を2つ作り、消去算を行えばよいのだが、難度は高い。
【大問4】数の性質
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
25の倍数であることと、0が1つだけ使われることから。下3けたは025、075、150、250、350・・・・950の11通り。9の倍数は各位の和が9なので、千の位が一つに決まる。したがって、合計11通り。
数の性質についての出題。倍数の見分け方をテーマにした内容となる。0は1つだけなどの条件の読み取りをしっかり行うこと。本年度の大問の中では比較的得点しやすい問題と言える。
【大問5】周期算
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
発車の間隔数は、B駅行きが168、C駅行きが70、D駅行きが40で、最小公倍数を求めると840なので、B駅行きの間隔は5、C駅行きの間隔は12、D駅行きは21となる。3種類が同時に発射するのは、5、12、21の最小公倍数の420ごとなので、3種類が同時に発車するのは、840÷420+1より3回。2種類が同時に発車する回数も同様に最小公倍数を用いればよい。
電車の発車回数に関する周期算。時間の情報が書かれてないので、最小公倍数を用いて各電車の発車間隔を考える必要があり、その点でやや難度が高くなっている。
【大問6】数の性質・数表
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
示されている例で考えると、(7+8)×(6+7+8)=315となっていると。 315=1×315=3×105=5×63=7×45=9×35=15×21について、連続する方向がたての場合と横の場合を考えればよい。
数の性質と規則性をテーマとした出題。表の中に示され例から積が315になる条件を見つけることがポイントとなる。
【大問7】条件整理
- 難度:難
- 時間配分:5分
1ABC2=D×EFGHとなる。DとHの組み合わせを考えると、3と4、4と8、6と7に絞られる。そこからは試行錯誤しながら条件にあてはまるものを探せばよい。
条件整理の問題。条件にあてはまる数値を確定させるのに試行錯誤しながら解き進めていくことになる。本年度の出題の中で最も処理に時間がかかる可能性のある一題。後に回す、状況によっては捨て問扱いでもよい。
【大問8】平面図形と比
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
- ★必答問題
GFとBDの交点をP、GFとEIの交点をQ、BDとEIのRとし、相似な2組の三角形を利用してGP:PR:RFおよびIR:RQ:QEを求めること。
平面図形と比に関する出題。難度はやや高いが、本校受験者であれば難なくクリアして欲しい一題。
【大問9】平面図形
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
円やおうぎ形がからんだ求積問題では、中心に点を取り、そこから有効な補助線を引くことが鉄則。本問題では、半円の中心とC結び、等積変形を利用して求めればよい。
平面図形の出題。こちらは比を使うタイプの問題ではなく、等積変形等の工夫をして面積を求める問題。本年度の出題を見ると、絶対に得点しておきたい一題。
【大問10】図形の移動
- 難度:標準
- 時間配分:5分
- ★必答問題
ていねいな作図を行うことが最大のポイント。半径6㎝中心角120度のおうぎ形2個と、1辺6㎝の正三角形1つと、半径が正方形の対角線である半円から半径6㎝の半円を引いた形状が1つの合計となる。等積移動・半径×半径の利用などの工夫が必要である。
前年度に続いて図形の移動に関する出題。面積を求める上での工夫は必要であるが、本校受験者であればしっかり正答しておきたい。
【大問11】立体の切断
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
底面が長方形の部分と底面が直角二等辺三角形の部分に分け、「平均の高さ」を利用して体積を求めればよい。18×(2+15)÷2+9×(7+15+16)×1/3となる。
立体の切断も前年度に続いての出題。いろいろな解法が考えられるが、平均の高さを利用した解法はいろいろな場面で効果を発揮するので、マスターしておきたい。
【大問12】立体図形
- 難度:やや難
- 時間配分:5分
まずは展開図を組み立てた時の立体の形状がイメージできるかがポイント。立体Aは立体Bと同じ形状の四角錐が2個と、立方体から8個の三角錐を切り取った形となる。立体Aは立体Bの12倍、また、切り取った三角錐は立体Bの1/4倍の体積なので、12+2-1/4×8より12倍となる。
立体図形についての出題。展開図を組み立ててできる立体の体積に関する問題で、これも昨年に続いての出題となる。展開図や投影図から立体の形状をイメージし、見取り図を描くという練習が大切である。
攻略のポイント
例年通り誘導設問ない問題が12題という問題構成であった。問題数は少ないが、すべての問題が一筋縄ではいかない問題ばかりで、60分という試験時間は決して長くない。攻略のポイントとして、基本的な解法は夏休み前までに身につけ、夏休みからは、過去問を中心とした本校第1回目入試と同タイプの演習を徹底的に行って欲しい。
本番のテストにおけるポイントとして、12題ある大問の中で試行錯誤が必要な問題を後に回し、解法の判断がつきやすい問題から手を付けて欲しい。本年度の問題では、大問7の判断が付かなければ後に回し、後半の図形問題から解き進めるのも一つの作戦である。
60分という限られた時間の中で難問に立ち向かうためにも、日頃から時間を切決めて限られた時間内で解くという姿勢が求められる。
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