四天王寺中学校 入試対策
2025年度「四天王寺中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験生を受け入れるためには、学校側はテストを策定しなければならない。同校を受験し合格したい生徒たちのために、どのような問題をもって迎えるのか、当然学校側も頭を働かせるところである。
その点から見ると、この四天王寺中学の理科の問題は良問の揃った、理想的な理科のテストと言えるのではないか。
理科の4つの分野「生物」・「地学」・「物理」・「化学」から大問を1つずつ出題しているのは当然でありながらも、大問への導入部分には感心させられるものがある。
例えば2024年度の【大問2】、2023年度の【大問2】では、それぞれ入浴剤、使い捨てカイロの話から始まり、基礎的な知識を前半で問いながら中途からは本格的な実験を導入し、後半には難問を配するというように、日常使用しているものから生徒の興味を引きやすいように作問されている。ともに良問である。また、2023年度【大問1】では、カッコウの托卵がその導入部を受け持っている。カッコウの托卵についても、受験生たるもの一定の知識を持っているものと思われるがここまでていねいに設問を重ねられるというのはなかなかいのではないか。しかも設問の中には受験生の考察させる記述式の問題も含まれている。ただただ複雑な計算問題を並べるのではなく、受験生が持っている基礎的な知識を引き出しつつ問題の内容を深化させている問題作りにはうならされる。これは本年度(2025年度)の問題でも同様の傾向が引き継がれており、【大問1】の南半球のでの月の見え方や惑星・太陽に関する問題も実に興味深く設問を作ってある。会話式な問題文が多いことも特徴で、受験生にわかりやすい形で後半の問題への橋渡しをしているところにも好感が持てる。
では、それらの問題にはどのように対処していけばよいのか。
まず大前提として、全範囲における基本的な知識の徹底だろう。一部の男子校のように、計算問題が出来る、というだけで門戸を開くことは不可能である。
さらに、受験生活において各種の応用問題に多くあたっておく必要も感じる。初見の実験が含まれるような問題にも臆することなく立ち向かっていく覚悟が必要である。
ただし、合格点(60%程度)から察することが出来るように、「捨て問」と称するしかない難しい設問もいくつか登場する。これらの難問にも対処しながら時間内に最後の問題まで目を通すには良い意味での「見切り」が大切になる。
それぞれの大問に接しながら、前半の知識問題で点数を重ね、大問後半の本格的な実験問題では解けるところをそつなく正解する、という巧みな戦術を立ててテストに臨みたい。
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2025年度「四天王寺中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
テスト時間40分で大問は4題なので、1題につきちょうど10分間の解答時間が与えられることになる。しかし問題文が長いのと、設問の難易度から見て時間的余裕は持てそうにない。
各大問前半に見られる《標準》レベルの問題をしっかり正解しながら最後尾に見られる難問は捨てて先に進む覚悟が必要だ。
ただし、大問の後半にも答えやすいものがあったりするので、問題には全て目を通しておきたい。
【大問1】天体(月・惑星・太陽)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
オンライン電話を通じての、二人の会話をよく読みながら、問題に入っていく。
①に入る数字は簡単だろう。会話の「上弦の月が見えている」がヒントになる。ただ、夏未は南半球にいて月を観察しているので、見える方角・形は春菜とはそれぞれ異なる。5時間後の作図にも注意。夜23時ごろ、この日に見られた月はもう地平線に沈みそうであるから、月の傾き・方角に気をつけて図を書いてみよう。
(4)は太陽・地球・金星・火星の位置関係からそれぞれの見える形を選択肢から選ぶというもの。金星や火星の図に、太陽の影を書くと正しく見つけやすい。
(5)30日後、地球ははじめに観測した地点よりも30度太陽のまわりを反時計回りに回っているので、30日間で太陽は360+30=390度自転していることがわかる。
(6)黒点が平面上ではなく、球状上のものを動いている様子を書かなければならない。平面上だと黒い点のまま移動していることになるが、球状ではどうか。頭の中で風船の真ん中に黒い点でも書いて想像するとよいかも知れない。
【大問2】気体の性質(水素と二酸化炭素・水素と圧力)
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
現在使われている化石燃料から発生する二酸化炭素が温室効果ガスの一つとされていることと、その影響が少ない水素について問題文は語っている。
(1)両気体の性質を知っていれば《易》レベルの問題である。
次に表1の実験結果を使って表の穴埋め。温度が25度増減すると、水素1.0gの体積は1Lずつ増減することがすぐわかるのですぐ解けることだろう。
(3)では、25℃1気圧のときの水素1.0gの体積は書いてあるのでそれを3倍すればよい。それに対応する酸素の体積は2:1よりわかるので、そのときの主その重さを求めればよい。
(4)では水素に圧力をかける装置を使ってもう一つの実験を行っている。
表から、水素の圧力と水素の体積の間には「反比例の関係」が成り立っていることを発見し、(4)(5)の答えにつなげていく。(6)はこれまでの結果から正しい方を選択する。
(7)は応用問題で少し難しい。まず、自動車が600km走るために必要な水素の重さを求める。その上で、25℃1気圧のときの水素1.0gの体積は12Lなので、必要な重さの時の体積を求める。
【大問1】に増さず劣らずの良問であるが、あわせて2・3問の失点にとどめたい。
【大問3】セキツイ動物の生態
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
Ⅰの問題については、長文を読みながら答えを見つけていけばよい。ただ(3)に登場するウォンバットなどレアな動物の場合は知っているかどうか次第。カモノハシは鉄板の問い。
Ⅱでは、標識再捕法の説明があってそれをもとにして(4)を解く。また、リスへの印の付け方は常識から求められるだろう。(6)も面白い問題である。仮説にそって実験方法と結果を選ぶのであるが、方法と結果をよく読み、矛盾のないものを選び取る。
【大問4】慣性の法則・光の性質
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
Ⅰでは、まず慣性の法則に関する文章を読み、以下の設問に答えていく。①は表1から秒速を求めればよい。②はそこまでの実験の結果から導き出される。(2)(3)も同様で計算は要らない。(4)では、形の違いがどのように影響するかを考察する実験となるので、素直に文章を選べばよい。
Ⅱは光の屈折の問題で難問が予想されるが意外と(5)(6)は答えやすく、(7)は本年度最難度の問題として、「捨て問」として処理しておけばよかろう。
攻略のポイント
テスト時間は40分で80点満点。受験生の平均点は44点、合格者の平均点は48点と公表されているので、45点がボーダー、50点以上取れれば理科の仕事は十分にしたことになる。
この学校の問題の場合、普通に見られる物理・化学が難しく生物・地学は平易と言うことはなく、どの分野の水準も等しい難易度を持っている。それだけに計算力に優れていたから高得点、と言うわけにも行かず、それぞれの分野における応用力が試される内容となっている。
過去問の多く当たることでテストの水準を知り、難問を避けながら40分間を有効に使いかつ50点台の得点が取れるような準備が必要である。
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