東京農業大学第一中学校 入試対策
2025年度「東京農業大学第一中学校の国語」
攻略のための学習方法
分析
本校の試験は、漢字の読み書き・文学的文章・説明的文章の大問3つという構成が多くなっている。過去には読解問題は2題とも説明的文章だった年度もあった。
2025年度では文章量は2題合わせて約9000字であった。8000~10000字を目安とした対策が必要になると思われる。
ただし、試験全体としてみれば難易度自体はそれほど高くない。偏差値相当の実力があれば無理なく答えられる難しさである。
設問は、選択式問題が大半を占めている。
選択式問題は、五択であり文字数の多いものもあるため、やや手間がかかる。紛らわしい内容にはなっていないので、読解ができていればあまり迷わず選べるだろう。
ただし、2024年度では書き抜き問題が、2025年度では記述問題が出題されている。今後の傾向を示すものとして、注意して対策しておこう。
記述
記述問題の数は1題(2025年度)で、字数は六十字以内。主人公の心情の変化の理由を答えるやや難しい問題だった。
問題文
素材文の長さは、合計で8000~10000字程度と予想される。
2025年度は村上春樹の作品が用いられた。小説は内容が多岐にわたり、過去や未来の社会を扱った話などもある。いろいろな小説を読んで、現代とは異なる社会の様子や風俗に多く触れておくと、いろいろな設定も理解しやすくなるだろう。
説明的文章は、扱う題材や出てくる用語が難しい印象を受ける。この分野については難関校向けの高レベルの教材で慣れておいたほうがよいかもしれない。もっとも、問題自体の難易度は適切に抑えられているので、難しめの文章に目を慣らしておいたほうがよい、という意味と思っていただきたい。
知識
漢字の問題は独立した大問で毎年出題がある。ことばの知識は読解問題に含まれる形で数問出題されている。基本レベルの問題の中に、いくつか難しいものが含まれている。問題数は多くないが、失えば他と差がつく部分でもあるので、読解と同様、手を抜かず取り組んでおくことが肝要である。
まとめ
素材文の長さや論説文の難しさから、難しい試験という印象を持たれるかもしれないが、問題自体の難易度は適度に設定されており、合格者平均点も7割前後といったところなので、最初の印象にとらわれなくてもよい。意地悪な試験ではない。
国語の試験対策の王道に従い、語彙を増やし読解力をつけて、試験に臨んでいただきたい。
ただ、以前出されなかった書き抜き問題や記述問題が出されている点については、今後の傾向の変化を示すものとして意識はしておいた方がよいだろう。
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2025年度「東京農業大学第一中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
漢字の読み書き・物語文・論説文という全体構成である。
長文2題で合わせて9500字ほどと、文量は多めである。選択肢問題がほとんどの構成だが、2025年度は60字の記述問題が出された。今後の傾向かと思われる。
総解答数36問で選択肢は五択であるが、それぞれの選択肢は短く、問題量としてはさほど多くはない。過去問を多くこなしてペース配分に慣れておこう。
【大問一】漢字の読み書き
- 難度:標準
- 時間配分:3分
- ★必答問題
1. こころよ(い) 2. ちき 3. ひそ(む) 4. たいしゃく
5. 珍しい 6.悲喜 7. 厚い 8. 探訪
【大問二】小説の読解
- 難度:標準
- 時間配分:27分
- ★必答問題
過去にいじめを受けていた大沢さんへのインタビューで語られた他人の言動に踊らされる人たちの恐ろしさに、主人公も共感する。
問一 ① オ ② イ
問二 A. 本物の喜びや誇りを感じられない人生は、空しい「平板(変化に乏しく、おもしろみがない)」な人生であろう。
B. 高校時代の苦労で我慢強くなってから、その後の「苦境」など「苦境」のうちに入らないくらいだった。
C. 自分が辛さを経験したことで、他人の傷や苦痛に「敏感」になった。
D. 他人の辛さに気づきやすくなったというプラスの「特質」を得た。
E. 現在の「平穏」無事な生活。
問三 青木の仕打ちにはまだ腹が立っているものの、本当の喜びや誇りを理解できない青木の空しい人生を考えたときに「悲しみとか憐みに近い感情」を覚えた→選択肢エ
問四 青木からのひどい仕打ちや周囲の人間の無理解といった自分を取り巻く状況について思い悩むのはやめて、自分として強く健全に誇りを持って生きていこうと、この時思えたのである。
問五 イ→ア→エ→オの並びはすぐ考えられる。ウをどこに置くかだが、イの直前は「足」について説明しているので、直後にはイ→アがつながるのが自然であろう。ウは「動いているつもりで動いていない、そういう目」とまとめる意味で最後に置くのが良い。
問六 cだけインタビュアーである主人公のことである。
問七 次にまた同じ状況が、しかも今度は六か月で終わらずずっと続くかもしれないと思うと、怖いのである→選択肢オ
問八 Ⅰ・Ⅱ だれかの言葉に簡単に踊らされてしまう人間は、自分の頭で考える「想像力」が「欠如」しているのである
Ⅲ. 他人の言動や周囲の状況に簡単に踊らされてしまう→「付和雷同」
問九 大沢さんの高校時代のいじめや、その後現在に至るまでその時の心の傷が影響し恐怖心をぬぐえないという話を聞いて、自分のことのようにしんどく受け取って(共感)しまい、酒でも飲んで紛らしたい気持ちになったのだと考えられる。
〔ワンポイント!――今年度は素材文に小説が用いられ、記述問題が出された。これまでと出題の傾向が変わりつつあるかもしれないので、過去問はこなしつつ、記述や書き抜きなどの類似問題も見ておこう。〕
【大問三】論説文の読解
- 難度:標準
- 時間配分:20分
- ★必答問題
「実行機能」と「向社会的行動」の発達が、将来の健康面・経済面で有利に働く可能性が高いことがデータをもとに説明されている。
問一 Ⅰ. 向社会的行動とは、親切な行為や所有物の分け与えなど、一般的に言う「思いやり」である。
Ⅱ. 向社交的・親切な子どもは「攻撃性」が低いので、友だちに好かれ、人気がある。
Ⅲ. 子どもの向社会的行動は様々な要因に「影響」を受ける。
Ⅳ. 他者を優先することは、将来に利益をもたらすことから未来への「投資」とも言える。
問二 「将来的に自分に利益をもたらす」具体的な例であるから、選択肢イが合う。
問三 先生や友人から協力・支援を得られ、学力の向上に有利になる場合が多いということであろう。
問四 エ
問五 ※1の注(目的を達成するために、考えや行動を制御する能力)が答えになっているようなものだが、一応文中から探してみると「衝動を抑えるための力」「未来に向かうことを選ぶ」とあるので、選択肢オがよい。
問六 実行機能の発達に格差があるように、向社会的行動にも個人間の格差がある→選択肢イ
問七 実行機能が低く向社会的行動がしにくい子どもと、実行機能が高く向社会的行動ができる子どもとに分かれているのではないか→選択肢ア
問八 「未来に向かうこどもと今に生きる子どもとに分かれる」のは、「発達に従って記憶力や時間の概念を獲得し、未来のことを考えられるようになる」ときであると考えられる→⑤に戻す
問九 エ. 「相手のこまった様子を見て自発的になされる」のが向社会的行動であるから、「損得で未来を考えて」いるわけではない。
〔ワンポイント!――前年度は説明的文章の読解で書き抜き問題が出された。今年度は書き抜きがなく、小説の分野で記述問題が出題された。ここ2年ではどちらか1問が出される形になっているので、今後も同様の傾向を意識しておこう。〕
攻略のポイント
2024年度から書き抜き問題、2025年度から記述問題と、以前には出されていなかった問題が出題されている。特に記述問題は直近の傾向なので、他の類似問題で練習する必要がある。文学的文章・説明的文章のどちらで記述問題が出されても対応できるように、人物の心情や文章の要旨などを、一定の字数でまとめるコツを学んでおきたい。
その他は選択肢問題が大半なので、過去問や類似問題で十分経験を積んでおくこと。素材文の字数は多めなので、読むスピードもつけておこう。
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