渋谷教育学園幕張中学校 入試対策
2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の社会」
攻略のための学習方法
〇問題構成
大問は3つがほぼ定形となっている。一つはさまざまな分野を含んだ総合問題・一つは歴史分野である場合が多い。残る一つは地理分野であったり、地理に絡めた資料の読み取りや分野をはっきり分類できない問題であったりと多彩である。
記述問題が多いのも特徴的である。総解答数の3割~5割が記述問題で占められている。2026度でも37中11問と4の1ほどが記述問題である。字数指定はあるものと無いものが混在する。
また、選択肢問題も正誤の組み合わせを選ぶ形で、一問で2つの文について考えなければならないので、その分、難易度も高くなっている。
〇総合問題
リード文を読んで一問一答で様々な分野の問題に答えていく。テキストに沿った基本レベルのものから、直接テキストには書かれていないような内容まで、難易度もさまざまである。
用語を答えたり、出来事を簡単に説明したりといった単純な問題は出ない。教科書の暗記に加えて、さらにもう少し詳しい周辺事項まで統合して覚えておかないと自信を持って答えられない。テキストだけでなく、もう少し詳しく解説してある参考書なども活用して勉強する必要があるだろう。
〇歴史分野・地理分野
大問1つが独立して割り当てられ、総合問題でも歴史に関する問題は出されるので、配点比率からも歴史分野の比重は重くなっている。
選択肢問題に関しては比較的答えやすい問題も多く得点源としたいところであるが、ここでもただ用語を知っていれば答えられるといった簡単な問題とはなっていない。その出来事や人物について、だれでも覚えているような代表的な知識だけでなく、さらに詳しい細かい情報まで問われている。
基本レベルは覚えていて当たり前で、その先の理解を求められているようである。単にテキストに留まらず、意識的にさらに詳しく補強・学習する意欲が無いと厳しい。
また、地理分野では例年、地図・地形図・統計資料などが用いられている。過去には都道府県別の面積・島嶼数・海岸線距離・耕地面積・森林面積など、さらに都道府県章やシンボルマークなどが使われた年度もあった。多彩な形態で地理に関する広い知識が問われるので入念に準備しておく。歴史分野でも歴史史料・図版などが多く用いられるので、よく練習してデータの読み取りにも慣れておこう。
〇記述問題
出来事や人物の説明ならば知識だけでも答えられるが、本校の記述問題は他の問題と同様、そう単純ではない。その物事の背景・理由を問うものがほとんどである。単に用語を覚えるだけの学習か、なぜ・どうしてそうなったか、その後どんな影響が他方面にあったのか、そういったことを常に考えながらの学習か……。
普段から社会的なさまざまな出来事に関心を持ち、思考を巡らせるといったいわば「社会的考察力」とも言える力を問われているようである。その能力の土台となるのは地理・歴史・政治経済分野での基本的知識であることは言うまでもない。自分の知識を用いてさまざまに考えを巡らす習慣を持ち、思考力を高めておきたい。
〇他校に類を見ない出題
2017年度を例にとると、大問3では日本の各地域を郵便番号・電話番号などのコード番号で区分していることが題材として取り上げられている。そしてなぜそのような番号の分類になっているのかという理由なども訊かれている。2018年度では飛行機の揚力といった理科のような問題も出されている。
およそ通常の社会の学習でこんな内容まで学ばないし、考えることも無いはずである。試験問題で初めて目にしてその場で考えなければならない。かなりの難問である。上記のような記述問題で培った思考力を発揮したいところである。
一方で、リード文も含めると問題量は少ないとは言えない。時間との兼ね合いもあるので、難し過ぎると判断した問題は諦めて、他の問題に時間を回す判断も必要となるだろう。
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2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
問題数は37問と控えめだが、リード文も多く、資料の読み取りや記述問題など考える時間が必要な問題も多い。他の学校ではあまり見られない珍しいテーマの出題もあり、全ての問題に解答するのはなかなか難しい。
手に負えないと判断したら後回しにして、他の問題を優先したほうが良い。選択肢問題をてきぱきこなして得点を稼ぎたい。
【大問1】現代社会分野
- 時間配分:15分
国民の祝日を題材に、法律や国会などについて訊かれている。
問1 有給(休暇)
問2 (1) どちらも正しい
(2) 教科書検定は、子どもたちに不適切な内容や危険な思想を教えないことを目的にしており、また検定で認められなくても一般の書物として販売することは出来るので、検閲にはあたらないという主張が考えられる。
問3 Y. 内閣は法律案だけでなく、改正案も国会に提出できる。
問4 4年に1度うるう年が設定されていることからもわかるように、1年は正確に365日ではないため、春分・秋分も年により異なるのである。
〔ワンポイント!――理科の分野で出されてもおかしくない問題である。社会科に収まらない幅広い知識を問われる問題も出されることがあるので、他の教科でもなるべく不得意を作らないよう丁寧に学習しよう。〕
問5 X. 通常国会の会期は150日と定められている。
Y. 参議院でも委員会で審議される。
問6 どちらも正しい。
問7 X. 貴族院を廃止したのは衆議院総選挙の後、国会で新憲法が成立した後である。
問8 4. 重陽の節句は9月9日である。
問9 X. 選挙権年齢は2015年の公職選挙法改正により、先だってすでに引き下げられていた。
問10 敬老の日・秋分の日・祝日に挟まれている日をあわせて9月19日~23日までの5連休になる。
問11 定年後も働き続ける再雇用の高齢者が増えた・女性の労働者が増えた……などが考えられる。
【大問2】歴史分野
- 時間配分:14分
家系図に見られる名前の特徴などを題材に、各時代の様子や人物について訊かれている。
問1 X. 道長は関白になっていない。
問2 A. 義満は北朝を正当の朝廷とする形で南北朝の合一を果たした。
C. 紀貫之が『土佐日記』を著したのは平安時代のことである。
問3 まず土台として1段の盛り土をし、その上に上部が平らな円墳を形成した。
問4 宋
問5 すべて漢字で表記されているが、「ワカタケル」のように音としてだけ用いられていることがわかる。
〔ワンポイント!――表記が漢字を音読みだけで使っていることに気づいてもらうために、他の事例も多く紹介している。資料は正解にたどり着く手掛かりとなるので、油断なくその意味を読み取ろう。〕
問6 大政奉還
問7 X. 新田開発を奨励し、米が増産された。
Y. 株仲間の解散は天保の改革で行われた施策である。
問8 B. ラジオが普及したのは、関東大震災の後である。
C. 幕張地区が埋め立てられたのは高度経済成長の時期である。
問9 X. 米騒動で辞任したのは一つ前の寺内正毅内閣である。
問10 初代の名前から1字を採って、「政」・「家」などの字が使われていることが多い。
問11 親藩・外様では将軍の名前から採った「綱」・「光」などが使われていることが多いが、譜代ではそうした傾向は認められない。
【大問3】地理分野
- 時間配分:16分
人口や住宅などの統計を用いた問題。
問1 X. 常願寺川と砺波平野は位置が離れている。
問2 高田は背後に山々が位置し、冬に雪が多い地域として知られている(B)。新潟は平野にあり、高田ほど雪は多くない(C)。湯沢は標高も高いので気温が低くなる(A)。
問3 (1) 大阪府のグラフで顕著であるが、人口が多い都府県は都市部の狭い土地に人口が集中するため、共同住宅が多くなる傾向にある→イが共同住宅。同様の理由により、AとBでは共同住宅が多いBが岐阜県と考えられる、
(2) 京都市では、歴史的建造物などの景観を保護するため、建物の高さなどに厳しい制限を設けてきた。しかし、近年の人口減少や税収の少なさが問題となり、一部の規制が緩和された。
(3) 共同住宅に住むことには、雪の多い地方に特有の苦労である「雪かき・雪下ろし」をしなくてもすむという利点がある。
(4) 沖縄はしばしば台風の進路にあたり、大雨や強風などの被害が多かった。また、時期としては米国の占領下にあり、米国からの要請もあって災害に強い住宅が増加したと考えられる。
問4 (1) Y. 2000年では減少している。
(2) 限界(集落)
(3) 北山村は林業が盛んな地域で、切り出した木材を熊野川を利用して新宮市まで運んでおり、林業を通じた経済的な結びつきが強かった。
(4) 特に子どもの人口増加が多いことから安全に遊べる公園や、繁華街も近いため災害が起こった場合に多くの人が避難する防災施設などが不足していたと考えられる。
問5 2020年の新型コロナ流行により、出社を控えてリモートワークに切り替える企業が多かったため、オフィス利用の需要が減ったのだと考えられる。
〔ワンポイント!――もう終息したと思われることが多い新型コロナの流行であるが、社旗的な影響が非常に大きかった出来事であり、試験で取り上げられることも多い。大きな災害や世界の紛争など、注意して覚えておこう。〕
攻略のポイント
正誤の組み合わせ選択肢問題・問題のおよそ3分の1を占める記述問題・本校独自のユニークなテーマの問題……と難易度の高い問題が並ぶ。単純な用語の暗記だけでは十分な得点を得られない。基本レベルの高い実力とともに、思考力が求められる。広く社会的な出来事に関心を持ち、その背景・原因や予想される結果・他への影響など、深く考える習慣をつけよう。
また、現実的な問題として全ての問題に解答するのは無理とも思えるので、答える問題を選ぶ選択眼も必要となろう。
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