渋谷教育学園幕張中学校 入試対策
2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の国語」
攻略のための学習方法
〇問題構成
論説文1題・小説1題の計2題の出題が定形となっている。文量は計6000~8000字ほどで、2026年度では約10000字であった。漢字の読み書きが5~6問、熟語・慣用句などのことばの知識が数問と、文学史や作家に関する知識なども出題されている。問題数は少ないが、総解答数が20~25問ほどなので、知識問題の比重も大きくなる計算である。
設問形式は選択肢が多く、字数指定のない記述問題が3~4問出される。記述問題は解答欄の大きさから50~100字くらいでまとめるように想定されているようである。
〇長文読解
●論説文
思想家の未発表講義録や、言語論・芸術論などからの出典で難しいものが多い。一般向けに書かれた文章で、入学試験のレベルとしては高校入試に近いと思ったほうが良い。まずは長文読解の基本をしっかり身に付ける。
段落の整理:形式段落から意味段落へのまとめ。意味段落の内容を小見出しとして書いておくと段落のつながりも考えやすい。
要点と要旨:各段落の最初と最後に特に注意しながら、最も大事な1文をマークする。意味段落のまとめは特に重要である。下線や矢印などで関連する部分をむすんでおくのも良い。
要約:全体を見渡し、筆者の意見をおおまかにまとめる。特に記述問題では手がかり・解答が多く含まれる部分である。
その上で、少し難し目の文章に多く触れることが大事である。中学生向けの書物では易し過ぎる。高校生初級レベルの文章や教材で文自体の難しさに慣れておくことが望ましい。語彙も難しいものが多く出てくるので、多くの文章から吸収しよう。本校と同じ偏差値帯の学校の過去問も参考にしたい。
●小説
川端康成や夏目漱石ら、日本を代表する作家の作品から出題されていて、こちらも中学入試としては難しい題材である。
場面分け:時間・場所・登場人物の移動などから、場面変わり目をマークする。だれのどんな場面なのかを簡単に考えておく。
心情把握:人物の言動や情景などから気持ちや考えを読み取る。性格の違いなども考慮して言動の理由を見つける。自分ならばこう考えるなどと予断を持ってはいけない。あくまで文章中の手がかりに忠実に考える。
主題:全体を俯瞰してだれのどんな心情を描こうとした部分なのかをまとめる。
著名な文学作品や一般向けの小説からの出典が多いので、特に対象年齢は限らずに、良質の小説に多く触れておきたい。
〇選択式問題と記述問題
選択肢問題の文は、中学入試ということで比較的わかりやすく書かれているようである。本文が難しい分、選択肢が解説の役割も果たして素材文の解釈を手助けしてくれているような部分がある。ただし、選択肢の文はかなり長く、一つにつき200字にもなる場合があるので、この字数の多さも文量として計算に入れなければならない。
記述問題も、文中から抜き出してまとめれば答えになるといった単純な問題ではない。要旨やテーマを読み取った上で、自分でまとめなければならない。普段から、文章を要約したり、主題を短くまとめたり、読書と合わせて「内容を短くまとめる」練習をしておくことをお薦めする。良い対策になると同時に読解力アップにもつながるだろう。60~100字くらいでまとめて、本校の試験の字数に合わせる訓練もしておくと良い。
〇漢字・知識問題
漢字も高レベルのものが見られる。上級レベルの漢字教材まで手を伸ばして少しでも多く覚えておこう。
さらに文学史や作家についての知識なども訊かれているので、標準レベルでよいので文学に関する知識の項目にも目を通しておきたい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の国語」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
2026年度は長文2題で計10000字ほどになり、例年よりやや多めの文量であった。選択肢が5択で各文が長く、一つが200字にもなる問題があるので、ここも文量として考える必要がある。
長文2つは15分程度で読み終え、残りを記述と選択肢問題に充てたい。漢字と知識問題は難しいものも見られるが時間がかかるものではないので、さっさと終わらせる。
【大問一】論説文の読解
- 時間配分:24分
「人生はゲームである」というメタファーが何を際立たせ何を隠すのかを考察し、そこから生じる人生を「攻略する」という見立ては社会のルールを硬直化させる恐れがあると警告している。
問一 (a) 警句 (b) そ(ぎ落とす) (c) 証左
問二 (1) 「見立て(る)」とは、仮定する・なぞらえるという意味である。「例える」といえばわかり易いだろうか。選択肢イは何も「例えて」いない。
(2) 「メタファー」は暗喩という意味なので、比喩であることが明らかな選択肢ア・イは当たらない。エはなんの比喩も使われていない。
問三 「私たちはしばしば人生にゲームメカニクス的な構造を見出し、人生を理解する」と述べられていることを考える。理想と異なる親の元に生まれてしまった不満を「親ガチャ」と表現することで、運に左右される人生の無情がよく感得されるわけである→選択肢イ。
問四 「攻略」とは、強さの数値を上げてボス敵を倒すといった単純ではっきりした結果を目指すことであり、収入や出世といったわかりやすい数値・勝ち負けばかりを目標にする人生というイメージが想起されるのである→選択肢エ
問五 「隠すもの」については(中略1)の直前にまとめられている。数値化されない困難・定義しづらい幸福・失敗がもたらす学び…などである。「際立たせるもの」についてはその結果主義的な性質により、金銭や地位など数値化できる価値やそこに向けて努力しない者・成長を望まない者を落伍者とみなす雰囲気…などが示されている。
問六 本来、ゲームは楽しみのために行う遊びの一種であり、暇つぶしの場合もあるものだが、ゲームを攻略するプレッシャーから「ゲームは遊びじゃない」などと、本末転倒な言い方になってしまっているのである。
問七 ゲームは製作者の決めたルールに従って結果を目指す仕組みで、ルールや仕組みの改変は不可能である。人生はゲームとは違い、ルールを考え直したり仕組みを変えたりできるはずなのに、人生はゲームであると見立てるとそうした柔軟な思考ができなくなってしまうのである。
問八 ア. 最後の数段落に書かれていることと一致する。
オ. 中略1以降に書かれている内容と一致する。
〔ワンポイント!――選択肢問題が多い本校の特徴を踏まえ、文中の重要点をチェックしておき、設問との一致・不一致をすぐに確かめられるようにしておこう。〕
【大問二】小説の読解
- 時間配分:26分
主人公は姉に苦手意識を持っていたが、夜の蝉の事件以降、姉が姉としての立場に気づいて態度を変えたと聞かされ、自分のわだかまりは自分に原因があったのかもしれないと気づく。
問一 (a) すがすが(しさ) (b) 異形 (c) ちき
問二 設問の俳句は松尾芭蕉が『奥の細道』で新潟県を訪れた際に詠んだものである。
問三 (ⅱ) エ (ⅲ) イ
問四 この直後に書かれている心の内から、「よく知ってるね」と聞くことで、姉がもともとは他のだれかと来る予定だったのかもしれないという事情を詮索することになるのではと、気を遣ったのだろうと推測される。
問五 時々意地悪をされていたため姉に距離を感じていたが、突然の蝉の侵入という事態に、とっさに頼れるのはやはり姉妹である姉だったのである。
問六 蝉の事件以降、姉が自分の姉としての立場を自覚し、さらには二人が年を取っていく未来にまで考えを及ばせていると知り、姉の思慮の深さを感じたということを例えたものであろう。
問七 妹である主人公にやきもちを焼き憎らしく思っていた姉だったが、蝉の事件で自分を頼ってくる妹の姿に姉妹としての自分たちの立ち位置を自覚し、以降は姉として妹に気を配り、見守るようになったのである。
問八 蝉の事件以降、姉は態度を変えて何度も自分をかばってくれたはずであるのに、主人公はその後も姉に緊張感をもっていた。これは姉の側ではなく、自分の側の意識が更新されずに「心の鎧」をはずすことができなかったせいではないかと気づいたのである。
〔ワンポイント!――文学的文章の読解では人物の心情把握が重要となる。事件や人物の言動のどんなことが理由となって、誰をどのような気持ちにさせたのかを常に考えよう。人物の表情や情景描写なども手掛かりとなるので見逃さないようにしよう。〕
問九 ア. 呼び名にふさわしい思慮深さに圧倒され……ているようすは描かれていない。
攻略のポイント
問題数が少なめである反面、素材文や問題の難易度は高い。選択肢問題の文は長く高い記述力も必要とされる。漢字も上級レベルの問題が見られ、文学の知識が問われる出題もある。共学校のトップに位置する学校の試験である。
高校生~一般向けの文章を多く読み、一段階上のレベルの読解力と語彙の獲得を目指したい。
ただし、合格者平均点は年度によりばらつきがあるので、難易度にも年度による差があるようである。できるだけ多くの過去問をこなし、難しい年度の試験でも落ち着いて受けられるように慣れておきたい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
渋谷教育学園幕張中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。