医大・医学部受験プロ家庭教師 末松先生
指導実例インタビュー

末松先生
指導実例インタビュー

末松先生

末松先生

カリフォルニア大学卒

合格実績(五十音順)

旭川医科大・北海道大・東北大・筑波大・千葉大・東京大(理Ⅲ)・東京医科歯科大・横浜市立大・山梨大・信州大・慶應大・東京慈恵会医大・日本医科大・順天堂大・昭和大・杏林大・東京医科大・帝京大・東京女子医科大・北里大・東海大・東邦大・日本大・埼玉医科大・聖マリアンナ医科大 他多数

インプットとアウトプットの同時並行。獨協医科大学合格!

女子Nさんの場合

指導を始める前の状況

■指導開始時期: 高卒1年時3月中旬~
■指導科目:       英語 
■指導回数:       週1回 2時間

 

ある年の3月初旬に、Yさんは元教え子で医学部生のNさんに連れられて面談にいらっしゃいました。従姉のNさんはYさんのことを妹のように可愛がっているようで、会って早々「先生のお力で、Yちゃんを何とかして欲しい」と必死に頭を下げるのでした。Nさんの強い願いを感じた私はYさんに「今年の受験では何ができなかったのだろう。教科ごとに状況を教えてくれないかな」と尋ねました。Yさんは初対面のせいか少々緊張されてはいたものの、頭の中で1つ1つ整理しながら答えてくれました。

 

「得意な方だと思っていた英語はいざ試験に臨んでみると全く手応えが感じられず、数学は計算ミスが多く演習不足を感じました。生物は比較的できた方ですが、分野によっては知識が不足しているようで、化学も分野によっては全く歯が立たず未習部分が多いです。」

 

Yさんの受け答えから、彼女は理性的で日本語の運用能力が高く、自己分析がある程度できているが能力だけに頼ってしまうきらいがあり、そのせいか知識を十分に詰めていないことなどが分かりました。さらに私は2浪目となるYさんの意志を確かめるために、「どうしても医者の道をお考えですか」と尋ねてみました。Yさんは少々考えた後、「はい、私もNお姉ちゃんのように必ず医師の道へ進みたいと思っています」とはっきりした口調で仰いました。

 

そこで私は彼女に結果が出なかった本来の原因を知ってもらうため、「英語のどこに弱点があるのか一緒に探ってみましょう」と体験授業を促すことにしたのです。

指導内容

体験授業では、準拠教材3冊(単語帳、問題集、文法書)を使って、その年に受験した杏林大学(医学部)の問題2題を一緒に解いてみることにしました。1題は語法、文法といった知識を問う問題で、もう1題は知識と読解力を要する総合読解問題でした。

まず行う作業としては、問題全体で意味を知らない英単語には黄色のマーカーで線を引いてもらいました。Yさんは予備校で1年間学習しているだけあって、線を引いた単語の数は少なくある程度の語彙力はあるようでした。

しかし線を引いていない難しめの単語の意味を何度か尋ねてみると、答えられないか少し考えてから凡その意味を答えるのでした。その時私は、Yさんは読解力があるので、文脈からその単語の意味を推測しているのだと判断しました。

この行為自体悪いことではないのですが、これに早くから特化してしまうと、受験に対応できる必要最低限の単語を覚えなくなってしまうという弊害が起きてしまいます。

私の考える必要最低限とは、厳選された単語帳に載った単語、複数の語義、派生語、語法などの知識全体の8割です。これをYさんにしっかりと把握してもらうため、解説をする際には、問題に絡む単語を一々単語帳で調べ、それがどの語義で使われているのか、どの単語の派生語であるのか、どういった語法が使われているのかなどを一緒に確認しました。それと同時に、問題に絡むイディオム、構文、文法も問題集や文法書で調べ、それに付随する重要事項も一緒に確認しました。
それら全てを押さえるといずれの問題も明確に解答が得られることを知ったYさんは、これまでの英語の学習法には大きな穴があることを痛感したようです。

そこで私は彼女に、知識の補強を目的として定期的にインプットを行っていくこと、そして得られた知識の活用と解法のテクニックを学ぶためにアウトプット(過去問演習)を一緒に行っていくことを提案しました。冷静なYさんはこの提案にすんなりと同意してくれました。

 

学習状況の変化と合格までの成績推移

■成績推移 : スタート時偏差値61.2(高卒1年時 第3回全統記述模試)→ 最高偏差値68.4(高卒2年時第
        3回全統記述模試)

Yさんの当初の英語の学力は偏差値が61.2(高卒1年時 第3回全統記述模試)で、私大医学部受験にはある程度対応できるが合格の水準には到底及ばないものでした
成績表で大問ごとの点数の内訳を見てみると、読解問題では大きく得点を伸ばし知識問題ではかなりの失点しておりました。この点をYさんに指摘するとご自身でも薄々感じていたようで、これを機に彼女は観念して知識の補強を真剣に取り組み始めました。

指導を開始してから2ヵ月が経とうとしていた初回の記述模試では、覚えた知識がまだ十分に定着しておらず偏差値が60.8(高卒2年時 第1回全統記述模試)という昨年時とは変わらない結果でした。しかし問題を解いた感触が若干変わっていたようで、Yさんの報告では「知識問題がいつもより分かって解けていた」ということでした。

その後、課題をしっかりと熟してくることで、8月下旬には全体の7割程度の知識を詰めることができました。ここでやっとその成果が表れ始めたようで、2回目の記述模試で偏差値は64.7(高卒2年時 第2回全統記述模試)でした。この模試では目に見えて知識問題の正答率が上がったのですが、知識を補強して正確に読めるようになったせいか、読解問題の得点率も少し上がりました。この頃にはYさんも十分な手応えを感じていたようで、それに味を占めた彼女はそれ以降も余念なく知識の補強に励みました。

そして3回目の記述模試では偏差値68.4(高卒2年時 第3回全統記述模試)という私大医学部受験に十分対応できるくらいの学力に至ったのです。

結果

■結果(進学先)  : 獨協医科大学医学部
■結果(他の合格校): 昭和大学、杏林大学、北里大学、聖マリアンナ医科大学、埼玉医科大学、岩手医科大学、帝京大学、金沢医科大学(全て医学部)*一次合格を含む

 

生徒とのエピソード

Yさんはクールな生徒さんで、指導教室にはいつも決まって10分前に入られ、私が入室する直前まで自習をし、指導中は私の無駄話に興ずることもなく軽く受け流し、指導後は帰りのバスの時間ギリギリまで自習をして退席されるような律儀な方でした。指導を開始した当初の私は彼女に対して「少々掴みづらいなぁ」という印象を持ったものです。

しかしその半面、特別な事由がない限り指導を休むことも課題を忘れることもない、いわゆる手の掛からない生徒さんでした。そんなクールな彼女も2回目の記述模試で初めて一志望校の判定評価がBへと上がった際には、「少し医学部が見えてきたようです」と溢れる喜びを抑えながら成績表を見せてくれました。そこで私は「これまで手を抜かずにやってきたことが結果に表れたね。今後もやるべきことをしっかりとやれば、あなたは必ず受かるよ!」とこれまでの努力を労うと共に大きな期待を示すと、Yさんはにっこりと笑って「最後まで手を抜かずにやっていきます」とはっきり断言し、その言葉通り学習に励みました。

彼女はこの年の受験で私大医学部9校1次合格という驚異的な結果を出すことになるのですが、あれから数年経った今でも律儀な彼女は毎年春には学校のご様子などを語りに会いに来てくれます。当然待ち合わせは10分前にいらっしゃって。

 

私立大学医学部を目指す受験生へのアドバイス

ここ最近では私大医学部志望者の方々が複数の医系大学を受験することは至極普通のことでしょう。
そのためでしょうか、医学部受験の皆さんから「各大学で出題傾向が異なるため、どう範囲を絞って学習していけばいいのかよく分からない」という悩みを耳にすることが多々あります。
その際私は決まって「範囲を絞る必要は全くないですね」と答えるのですが、すると大抵それを耳にした受験生からは「各大学で出題されているこの膨大な範囲を絞らずにどうやって学習するのですか!」と反論にも似た反応を受けます。そこで私はその受験生に「それでは複数の大学に受かっている方々は範囲を絞って学習しているのでしょうか」と尋ねると、大半の受験生はここで言葉に詰まってしまうようです。

実はここに盲点があるのです。

そもそも複数の大学において毎年出題内容と出題傾向が多かれ少なかれ変わっている入試問題から、学習範囲を絞ることなど不可能なのです。
ですから複数の大学に合格している受験生の多くは、範囲を絞って学習しているわけではなく、汎用性の高い学習をしているのです。

それでは汎用性の高い学習とは何かと申しますと、受験に必要となる知識を最低限インプットし、それを活用しながらアウトプット(問題演習)を行っていくことです。ここで問題となるのは、受験という限られた時間の中で、インプット&アウトプット作業がいかに効率よくできるかということです。それにはまず、受験に直結した準拠教材を選び、そこで得た知識を活用しながら、厳選された問題を解いていく必要があります。私たち講師はそのナビゲーターとして存在しているのです。

大きな枠で文章を捉える速読技法を伝授。愛知医科大学医学部に合格!

男子U君の場合

指導を始める前の状況

■指導開始時期: 高卒2年時3月末~
■指導科目:       英語 
■指導回数:       週1回 2時間

 

受験期が終わる3月半ば頃にご相談を受けたUさんは、実は私が以前勤めていた予備校の生徒さんでした。当時斬新であった私の指導法に疑念を抱いて、古参の先生のクラスへと鞍替えした生徒さんでもありました。
しかし、その年は私が担当していたクラスの合格率が殊の外高かったため、それを聞きつけた彼は今一度私から、個別指導で学びたいと思ったそうです。

Uさんの気持ちを察した私はすぐに面談を行うことにしました。久しぶりに会った彼は受験疲れからか少しやつれていましたが、目は煌々としてやる気が漲っていました。

そんなUさんに、「受験の敗因はどこにあったの。」と率直に尋ねると、空かさず彼は、「英語です。英語が壊滅的でした。」と興奮気味に答えました。Uさんの弱点を知りながら私は、「どの部分が解けなかったの。」と敢えて尋ねてみました。興奮が冷めきらない彼は、「特に文章題で、時間内に読み切れず、設問の最後の方は適当に答えを埋めました。」と悔しさを滲ませました。頷きながら私は、「従来の読み方を変える必要がありますね。」と読解法の改善を促しました。するとこれまでにない真剣な表情でUさんは、「はい。医学部に受かるためには何でもしますので、お願いします。」と答えました。

彼のやる気を感じた私は、早速指導を行うことにしました。

指導内容

初回の指導では、Uさんが受験した大学の入試問題から大問2題を抜粋して、一緒に解いてみました。
最初に触れた大問は語法や文法などの知識を問う問題で、出来としては合格水準に少々達しないぐらいでした。そこで解説の後、知識の補強と問題演習がもっと必要であることを彼に伝えしました。

次に触れた大問は知識と読解力を要する文章題で、出来としては正に壊滅的な状態で、4割に達しない得点でした。この主な原因は3つありました。1つは、Uさんはそもそも読解が苦手であったことです。これは彼がそれまでに日本語も含め文章にあまり触れてこなかったためでしょう。ここで彼にはこの1年はなるべく多くの文章に触れることを勧めました。

2つ目は、Uさんの文章の読み方が解析型になっていたことです。これは旧来の英語学習の弊害の1つなのですが、各文の構造解析に特化するあまり、大きな枠で文章を捉えることが出来なくなっているのです。この読み方では、文章全体の流れを掴めなくなり、読み終わるまでにかなりの時間が掛かってしまうでしょう。ここで彼には速読の技法を一から学んでもらうことにしました。

3つ目は、Uさんが学んだ知識を文章題ではうまく活用できていなかったことです。これは日頃の学習が知識単体の習得に重きを置いていたために、複合的に知識を問われた問題には対応できなくなっていたのです。ここで彼には知識の体系化と実践演習を増やすことを促しました。

 

学習状況の変化と合格までの成績推移

■成績推移 : スタート時偏差値58.4(高卒1年時 第3回私立医系大模試)→ 最高偏差値64.7(高卒2年時 第2回駿台全国模試)

指導を開始する前のUさんの英語の学力は、入試前に受けた模試の偏差値が58.4(第3回私立医系大模試)で、私大医学部の合格水準とは随分隔たりがありました。成績表の内訳によると、知識問題は6割程度、読解問題は4割未満の得点率でした。この点を重く受け止めていた彼は、当時信頼を寄せていた先生に再三相談していたようですが、状況が改善されないまま受験に臨むことになったのでした。

指導再開後2ヵ月が経った頃に受けた模試では、偏差値が57.8(第1回駿台全国模試)で、以前よりも若干低い結果でしたが、文章を読む感触が大きく変わっていたようで、「いつもより速く読めて、内容をかなり掴めるようになった。」とのことでした。
その後週に1度、文章の読み方と問題の解き方を根気強く矯正していきました。

その成果が表れたのは8月中旬の模試で、偏差値は61.2(私立医学部大学別模試)と初めて60の大台に乗りました。この結果で特徴的だったのは、知識問題と読解問題の得点率にあまり差がなかったことです。
この頃にはUさんも「文章が読める!」という感触を得ていたようで、その後も絶えず多くの文章に触れるようにしました。

そして遂に9月終盤の模試では、偏差値が64.7(第2回駿台全国模試)となり、私大医学部の受験でもある程度対応できる学力に至ったのです。

Uさんは上記以外の模試も何度か受験したのですが、いずれの結果も62前後の偏差値で、難易度や出題傾向が変わる模試でも一定学力を発揮できるまでになりました。

結果

■結果(進学先)  : 愛知医科大学医学部
■結果(他の合格校): 北里大学(医学部)、川崎医科大学(医学部)*一次合格を含む

 

生徒とのエピソード

Uさんと初めて会ったのは、医系予備校のクラス内で、当時私はレベルが上から2番目の読解クラスを担当しており、彼はその中の生徒さんの1人でした。今思えば、他の科目は全て1番上のクラスにいた彼にとって、その場はほんの腰掛けで、私は2軍の監督という位置づけだったのかもしれません。そのため、私からの助言は当時の彼にはあまり届いていなかったようです。

そして次タームに差し掛かる頃、Uさんは教務に直談判することで、上のクラスへと移動することになりました。そんな折、クラス編成で異常な事態が起こりました。最上位のクラスにいた生徒さん数人が私のクラスへと移動してきたのです。その中には英語の成績優秀者もおり、速読の指導を受けたいと仲間数人を引き連れ、私のクラスへの移動を希望されたのでした。
この時のUさんの心情を察すると少々複雑だったかもしれません。その甲斐もあって、その年私のクラスからは多数の合格者を輩出することになりました。

それから再びUさんと接点を持つことになったのは、入試が終わって間もない3月半ばとなります。指導再開後の彼は、それまでとは打って変わったような人柄となりました。元々人懐っこい性格だったのでしょうが、受験に不慣れだったこともあり、指導を受ける上でとても慎重になっていたのかもしれません。
しかしそれ以降のUさんは私の助言にきちんと耳を傾け、それに従って学習を進めてくれるようになりました。

 

私立大学医学部を目指す受験生へのアドバイス

Uさんは当初、昭和大学医学部への進学を強く希望していたのですが、最終的には愛知医科大学へと進学することになりました。この結果は彼にとって非常に残念だったかもしれませんが、入試傾向を把握していた私にはある程度予想された結果でした。

なぜなら、前者の入試英語は読解>知識という出題傾向で、後者の英語は知識>読解という傾向にあったからです。読解が苦手なUさんに前者の傾向が不利に働くことは起こり得ることだったのです。

当然それを想定して指導を行ってきたのですが、受験とは冷徹なもので、付け焼刃の学力では歯が立たないことが往々にあります。つまり、受験では中高数年間学んできたことだけでなく、生まれてからずっと身につけてきた全てのことが試されるからです。
医学部受験で必要な知識や学力は、問題を見れば明白なので、適切な学習法に従えばすぐに身につきます。ところが、それらを吸収する上で必要な素直な心、耐性、不動心、読解力などは日頃より養っておかないとすぐには身に付かないため、良い結果を得られるまでにかなりの時間を要してしまうのです。

これから苛酷な医学部受験に立ち向かう皆さんやそのご父兄に私が伝えたいのは、受験に勝ち抜くには、この学ぶことの本質を十分に理解し、その対策を早くから行っておく必要があるということです。

 

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