医大・医学部受験プロ家庭教師 入試解剖

東京医科歯科大学医学部の傾向と対策

物理(2014年)の傾向と対策

センター試験500点、二次試験360点の配点となっており、二次試験の理科2教科で120分120点の配点となっています。ここ数年、物理の大問数は2題となっています。1題は力学で残り1題は他の分野からの出題となっています。2011年度まで電磁気が力学との融合も含め4年連続出題されましたが、2012年度は波動の出題となっています。2013年度は電磁気、2014年度は原子が出題されています。

2014年度も前年同様、取り組みやすかったかと思います。過去にはかなりの思考力や計算力を要求する出題もありましたが、ここ数年は標準的な典型問題がほとんどとなっています。ただし、今年は原子分野が出題されたように、これまであまり出題されていない分野も十分演習を重ねておく必要があるかと思います。また解答欄には指示された場合を除き、答えだけではなく考え方や計算過程も記さないとならないので、その点を普段から意識して問題演習にあたるといいでしょう。

2014年度は、大問1で可動台上にばねでつながれた物体の単振動(力学)。大問2ではく剣電器、光電効果、コンプトン効果(原子)となっています。2つとも典型問題で大問1は重心に対する物体の運動方程式をしっかり書けるか合否の分かれ目だったと思います。大問2も光電効果、コンプトン効果の基本問題を演習しておけば解けるタイプでしたが、この分野を特に現役生で敬遠していた受験生も少なからずいたのではないでしょうか。

2013年度は、大問1でばねに付けられた小物体の衝突と運動(力学)。大問2で抵抗、コイル、コンデンサーを含む過渡現象(電磁気)となっています。この年も2つとも典型問題でケアレスミスが命取りとなったと思います。大問2は過渡現象をしっかり理解していれば問題なかったかと思います。描図の出題もあるので、この点も普段から意識して学習を進めるといいでしょう。

2012年度は、大問1で滑車を用いた束縛運動(力学)。大問2で薄膜による光の干渉(波動)となっています。2011年度と比べて分量的には変化はありませんが、難易度は易化したように思われます。そのため高得点が狙える問題となっています。

2011年度は、大問1で電場・磁場中での荷電粒子の運動を題材に運動方程式、等加速度運動、等速円運動などを問う問題(力学、電磁気)。大問2で気体の状態方程式、気体分子運動論(熱力学)に関する問題となっています。軌跡やグラフの作図問題が3題、論述問題が2題出題されています。

2010年度は、大問1で力のつり合い、円運動、力学的エネルギー保存則、慣性力(見かけの重力)などの問題(力学)。大問2で電流の微視的考察、抵抗率と温度の関係(電磁気)に関する問題となっています。

以上、本校の物理は標準問題を中心に、導出過程を記述する計算問題において細かい計算も要求する問題もいくつかあり、またグラフ作成や論述問題も出題されているのが大きな特徴となっています。全体的にはここ数年取り組みやすくなっていますので、もう一つの科目との時間配分なども十分作戦を練っておくといいでしょう。

対策として標準的な典型問題を繰り返し演習し、公式、定理を十分理解すること、計算処理能力を高めること、導出過程を簡潔に書けるようにすることが重要となります。
また力学と電磁気が出題の大半をしめておりますので、まずはこの2分野を徹底的に自分のモノにすることが大切になります。

最後に具体的な学習法としては、「物理重要問題集(数研出版)」、「良問の風 物理Ⅰ・Ⅱ(河合出版)」、「名問の森(河合出版)」などをどれだけ繰り返せるかが勝負となります。まずは力学分野だけ、次に電磁気分野だけ3冊をまわすなど分野ごとに演習することも本校の場合、特に効果的になるでしょう。また参考書としては「物理のエッセンス(河合出版)」をお勧めします。この中の「Q&A」や「ちょっと一言」を読むと論述問題などで役に立つ可能性が大きいかと思いますので、理解できるまで何度も読んでみましょう。

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