医大・医学部受験プロ家庭教師 入試解剖

東京医科歯科大学医学部の傾向と対策

化学(2014年)の傾向と対策

センター試験500点、二次試験360点の配点となっており、二次試験の理科2教科で120分120点の配点となっています。ここ数年、化学の大問数は3題となっています。

以前の本校は有機化学の難問が出題されるといわれていましたが、ここ数年は以前ほどの難問は出題されていません。他の分野も含め全体としては取り組みやすくなっていますが、それでも受験生が見慣れない問題、実験データを基に考察する問題などが出題され、思考力を問うレベルの高い問題であることに変わりはありません。

また論述や計算過程を示す100字前後の字数指定の記述問題も出題されますので、上手にまとめる練習をしておくことも不可欠となります。合格するためには2次試験の化学で7~8割程度が合格ラインのひとつの目安と言えるでしょう。

2014年度は、大問1で理論化学の問題でチオ硫酸イオン中の硫黄原子の酸化数に注意が必要となりました。大問2で溶解度積、平衡の問題、亜鉛−塩素電池の問題と二つに分かれていました。大問3がコロイド、界面活性剤、表面張力の問題となっています。
前年度に比べて難易度、分量ともそれ程変化はなかったかと思います。またあまり見慣れない題材が取り上げられており、本校の特徴である思考力を要求された問題が多かったかと思います。また記述、計算、描図と解答形式も多岐にわたり総合力が試されています。

2013年度は、大問1で硫酸銅(Ⅱ)の結晶と水蒸気の平衡、溶解度の理論、無機の問題。大問2で不飽和カルボン酸の構造と性質の有機問題。大問3で血しょうの浸透圧の理論問題となっています。
大問1があまり見慣れないタイプでやや難しかったかと思います。実験条件を理解するのに時間が掛かってしまったかと思います。ただし大問2の有機問題は本校としては基本問題が中心で、この分例年より全体的に易化したと言えます。特に有機は難問題というのが本校の特徴だったので、特に易化を感じます。

2012年度の大問別テーマは、大問1で状態図、蒸気圧、気液平衡の二酸化炭素の体積などの問題。大問2で窒素酸化物、電離平衡、カップリングなどの総合問題。大問3でアスパラギン酸の構造と性質などの問題となっています。

2011年度は、大問1で重水に関する理論分野、分子間力、熱化学方程式、pH、電離度、平衡などの問題。大問2でカルシウムの塩に関する溶解平衡の問題。大問3で天然高分子・合成高分子の基礎知識、イオン交換樹脂とアミノ酸の分離に関する問題となっています。

2010年度は、大問1で混合気体と気体の水への溶解を題材に平均分子量、飽和蒸気圧、気体の密度、ヘンリーの法則などの問題。大問2でホルモール法(アミノ酸の中和滴定)、構造異性体などの問題。大問3でリン酸の電離平衡、リン酸の縮合、ATPなどの問題となっています。

以上、本校の傾向は以前ほどではないにしても、見慣れない物資や反応を題材とした総合問題が多く、またリード文も長いのが大きな特徴となっています。また計算問題の途中式や説明も記す問題、論述問題もあり骨太な問題となっていますので、相当の準備が必要となります。

まずは標準的な典型問題を素早く解く能力を身につけ、そこからリード文が長い総合問題、思考力を要する問題などにじっくり取り組み、リード文から必要な情報を読み取る読解力を身につけることが大切になります。

加えて、本校の有機化学の問題は推理力、思考力がよく試されますが、その前提として知識があればあるほど解きやすいことは間違いないことは理解して、普段の学習から積極的に知識の吸収を心掛け、同時に推理力を磨く問題演習を十分行いましょう

最後に具体的な学習法としては「化学Ⅰ・Ⅱの新演習(三省堂)」の☆三つ問題までを、時としてじっくり納得できるまで時間をかけこの問題集を隅から隅まで理解し、最終的には素早く処理できるようになれるかが勝負となります。また参考書として「化学Ⅰ・Ⅱの新研究(三省堂)」の「SCIENCE BOX」などを熟読することをお勧めします。

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