医大・医学部受験プロ家庭教師 自治医科大学 化学の入試対策と勉強法
医大・医学部受験専門プロ家庭教師が語る

自治医科大学 化学
入試対策と勉強法

特徴と時間配分

出題範囲(分野)の特徴

最新の出題範囲について、検討する。詳しくは後述するように、本校の問題は、全部で、25問から構成されている。この25問を大まかに分類すれば、理論分野から9問、無機分野から8問、有機分野から8問、のように分類できる。したがって、偏りなく、全分野から出題されているといえる。受験生としては、全分野の偏りのない準備が求められる。

出題量と時間配分

最新の時間配分は、2科目で、80分である。ということは、化学のみに対しては、40分である。問題は25問あるので、1問当たり1~2分程度ということになる。この時間配分は、極めて短いと言わざるを得ない。速い処理能力が試されるだろう。
もっとも、試験というものは、難易度やボリュームの異なる問題の特長を、素早く把握し、比較的解きやすいと判断した問題から解いていき、解くたびに、残りの問題に対して、残りの時間を再配分しながら、解き進めていくものである。また、出題する方も、その辺りのことを十分に考慮の上で、難易度の異なる問題を、複数出題している。受験生としては、過去問演習を通して、比較的解きやすい問題を素早く見つける練習もすべきであろう。

出題形式の特徴

最新の出題形式としては、いわゆる大問小問形式ではなく、一題形式の問題が、25問出題される形式である。通常は、大問小問形式が多いため、この点が、本校の最大の特長である。具体的な出題形式としては、正しい選択肢の選択、ある性質を持つ物質の組合せ、数値計算、誤り探し、などである。詳しい内容については、後述する。

解答形式の特徴

最新の解答形式は、記述式ではなく、マーク式である。25題のすべてが、5つの選択肢から選択するような形式となっている。マーク式のメリットは、途中経過を問われないので、自己流の解き方でも、正解をもらえる点にある。また、問題によっては、選択肢の中から、仮の答えを選択して検討する、という方法もありえる。この場合は、まず、あり得ない選択肢から消していくという消去法のセオリーに従って、少しずつ絞っていくことになるだろう。また、有機化合物の構造式も、直接書く必要はない。一方で、マーク式のデメリットは、やはり、通常は、部分点が入らないことだろう。求められている答えを、正しく選択する必要がある。

攻略のポイント

まず、最新の出題内容から、検討する。
第1問から第25問までの内容は、順に、同位体、配位子と非共有電子対、体心立方格子と面心立方格子の充填率、希薄溶液、混合気体の全圧、イオン結合、平衡移動、混合気体を完全燃焼させたときの二酸化炭素と水のモル比、金属イオンの性質、電気分解でのアルミニウム板の質量変化、気体の密度の比較、沸点の大きさの比較、オストワルト法の各過程における窒素の酸化数の変化、肥料中の硫酸イオンの定量に関する正誤問題、土器・磁器・陶器の性質、遷移元素を含む触媒を用いる実験、室温で金属が溶ける反応、ヒドロキシ酸とケト酸、トリグリセリドの構造、ビニロンの平均分子量、酵素・基質・生成物の関係、ポリペプチドを構成するアミノ酸のモル比、陽イオン交換樹脂によるアミノ酸溶出の順序、天然ゴムの性質、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を用いた海水の濃縮、が問われている。

この25問を大まかにではあるが分類すれば、理論分野から9問、無機分野から8問、有機分野から8問の出題、のように分類できるだろう。全分野から、偏りなく、出題されていることがわかる。

また、問題のレベルとしては、標準レベルの問題が中心だが、中には、難易度の高い問題や、問題集等であまり見かけない、いわゆる「困った問題」もある。しかし、後者の問題にばかり、目を奪われてはいけない。確かに、後者の問題の出来で、合否が決まる可能性はある。しかし、後者の問題への対処は、前者の標準レベルの問題への対処が終わってからである。まずは、標準レベルの問題集を、何度も反復して、完成させるべきである。そして、それがある程度終わったら、本校の過去問を何度も解いてみよう。本校の過去問のレベルをしっかり把握することが、その目的である。難問用問題集に取り組むのは、その後である。

推奨テキスト

まず、良い問題集とは、少なくとも、次の2点を満たしているものである。すなわち、①解説が詳しいこと。解説がある程度詳しくなければ、自習ができない。これは、問題演習の効率を、著しく低下させる。次に、②ほぼ全ての分野の内容を網羅していること。網羅性の低い問題集は、完全に解き終えたとしても、穴が多く残っているものである。以上の2点に注意して問題集を選べばよいが、勿論、完璧な問題集というものは、存在しない。上記2点に注意しながら、後は、自分の好み・相性も大事にして、決めることになるだろう。

(1)『化学の新研究:三省堂』

やはり、この参考書は外せない。難関大学合格を目指す化学選択者にとって、これほど、役に立つ参考書はないといっていいだろう。この本を、最初から最後まで読み通す強者もいるが、通常は、気になったところを参照するという使い方でいいだろう。また、できれば、この参考書内に載っている問題にも目を通してほしい。該当部分を理解するうえで、とても良い問題が載っているからである。

(2)『化学の新演習:三省堂』

上記(1)の問題集版が、これである。難関を目指す人にとってみれば、良い問題集である。ただ、化学を苦手としている人にとっては、難しいと思う。そういう人が、いきなり本問題集に挑戦することは、お勧めしない。途中で投げ出す可能性が高いだろう。そういう人は、一旦、もう少し易し目の問題集から入り、その後で、本問題集に挑戦することが、効果的だろう。

(3)『化学の新標準演習:三省堂』

本問題集は、上記(2)を易しくしたような位置付けの問題集である。化学を苦手とする受験生にとっては、最初の問題集として、悪くない問題集といえるだろう。この問題集を、ある程度、終えてから、上記(2)の問題集に挑戦することも、良いと思われる。前述したように、本校の化学は、標準的なレベルの問題が中心である。しかし、中には、難しい問題も含まれている。その難しい問題の出来で、合否が決まる可能性はあるが、まずは、本問題集のような、標準レベルの問題集を完成させることが重要である。それから、本校の過去問を何度も解いて、そのレベルを把握することである。難問問題集に挑戦するのは、その後からでいいだろう。

(4)『セミナー化学:第一学習社』

セミナー化学は、言わずと知れた、学校用問題集の代表格である。学校用問題集を軽視する人もいるようだが、一般論として、その風潮は良いとはいえないだろう。やはり、よく出来た問題集である。特に優れていると思える点は、基礎チェックレベルや、基本例題、基本問題、発展例題、そして、発展問題などという、レベル分けの細かさである。このレベル分けを大いに活用して勉強するのも、本問題集の活用ポイントである。もっとも、学校用問題集にはあまりいい思い出がない、という人もいるかもしれない。そんな人は、他の問題集を使った方が、効果があるだろう。

(5)『化学重要問題集:数研出版』

本問題集は、従来より、大変定評のある問題集である。網羅性を気にする人もいるが、その点が気にならないとすれば、導入用として、使えるだろう。

 

テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。

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