医学部受験専門プロ家庭教師が語る

北里大学 医学部の英語試験対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

「北里大学の英語」特徴と時間配分と攻略ポイント

特徴と時間配分

出題範囲(分野)の特徴

大問1が長文読解問題、大問2が対話文読解問題、大問3が文法・語法・イディオムの短文空所補充、大問4が語彙を問う短文空所補充、大問5が語句整序というのが例年の安定した傾向だ。長文読解問題は、医療系・自然科学系のテーマが素材となっているが、対話文の読解はやや広めの話題が出題されている。

出題量と時間配分

試験時間は70分。大問1の長文読解問題の配点が大きくボリュームもあるのでここに25分強は確保したい。対話文読解に15分強、大問4・5の知識系の短文空所補充問題に併せて10分強、語句整序問題に15分弱というのが基本的な時間配分となるだろう。大問1の英文は年によって長さが異なるので現場で的確な時間調整も必要だ。

出題形式の特徴

大問1の読解問題に関しては、医系テーマを扱っていることが多いこともあり、年によっては20語近く注訳があがっていることがある。部分的には読み取りにくい箇所もあり、また身近でないトピックは難しく感じてしまうが、論理の流れを追うことさえ出来れば、設問に必要な読み取りは十分できる。空所補充や同義語選択問題を解く際には、部分的な読みだけでなく、しっかり話の流れを意識したい。内容一致問題の選択肢が5肢択一なためやや時間がかかることから、タイムマネジメントにも注意を払いたい。大問2の対話文読解では例年、語群の中から句・節を本文中に挿入させる問題が出題される。文法形式に注意を払うことで実質的には選択肢をある程度絞ることが可能だ。

解答形式の特徴

全てマークシート形式となっている。大問5の語句整序については2014年までは日本語が与えられていたが、2015年は和文がなく、グラフが与示され、その内容に合うように整序することが要求された。和文なく与えられた英文の一部を完成させるという形式であるため、文法形式のみでなく論理の流れを意識した解き方が必要である(2016年はオーソドックスな語句整序に戻った。)。

攻略のポイント

[読解問題]

読解問題の出来が合否を左右する出題となっている。したがって、読解力向上に向けた取り組みに時間をかけたい。試験時間が70分であることを併せて考えれば、速読能力の向上も必須だ。意味のかたまりごとに前から意味をとっていく事ができなければ時間内に設問処理まで含めて解答を終わらせることは出来ない。句・節ごとに意味をとらえ、ニュアンスの分かるものは日本語に訳さず読み進める力を身につけたい。

一定レベル以上の英文解釈能力を身につけたら、句・節ごとにスラッシュを入れながら前から訳し読み下すトレーニングをしよう(スラッシュ・リーディング)。最初のうちはやや多めにスラッシュを入れることになるだろうが、慣れてくればそれほど入れずに前から読み下していくことができるようになる。併せて行いたいのが音読だ。一度解き、しっかり復習した英文を用いて、必ず英文音読の時間を設けるようにしよう。音読することで、強制的に前から読み下す習慣を身に付けることが出来るし、日本語を介在させなくとも内容が頭に入ってくるようになる英文が増えてくることになる。その際には必ず意味のかたまりごとに内容を把握する意識を持つようにすること。漫然と読んでいては効果は半減だ。音源付きの長文問題集であれば、それを利用することでさらに効果を高めることが出来る。

 医系テーマを扱った読解問題が頻出であることから、普段の長文読解の素材として取り入れたい。後述の問題集を是非利用してもらいたい。背景知識があると読みやすさの点で大きな差がでることがある。

[文法・語句整序]

 大問3で問われる事項は標準的なものであるため、後述のようなインプット系の問題集を一冊完成させれば完答を目指せる。最も、かなり短い時間で解き切ることが要求されることになるため、高い精度で完成させたい。語句整序に関しては、2015年は傾向が変わったものの基本的な手順は変わらない。場当たり的な解き方ではなく、他動詞の性質や節の個数を意識した英文の骨組みから組み上げる手順をしっかり確立しておきたい。

[単語・イディオム・会話表現]

長文で用いられる単語に難易度が高いものがあるが、注訳があがっているものが多いため文意を把握するために別途、医療系の単語集をやる必要はない。オーソドックスな受験用単語帳を1冊完成させれば十分である。大問4の語彙問題はやや難易度の高い語彙もあるが、単語集をしっかり終えていれば文意を参考にすることで正しい答えを絞ることができる。会話表現については、対話文読解が毎年出題されるものの、口語表現の知識を聞くというよりは内容把握を問う問題であるのであまり神経質になる必要はない。もっとも、会話文の特殊性があるので、苦手意識があるのであれば後述の問題集をやっておくと良いだろう。

「北里大学の英語」攻略のための学習方法

推奨テキスト

[英文解釈]

『入門英文解釈の技術70』(桐原書店)

英文構造の把握を身につけるための良書。この1冊を7~8割程度消化したら、あとは速読のトレーニングをすることに注力しよう。

『ポレポレ英文読解プロセス50』(代々木ライブラリー)

講義仕立てで読みやすく、量も絞ってある分、時間をかけずに終えることが出来る。『入門英文解釈の技術70』をやる時間がない人はこちらでも良いだろう。 

[長文読解]

『パラグラフリーディングのストラテジー1・2』(河合出版)

ある程度の英文解釈力が身についたら取りくむべきシリーズで、速読するためのエッセンスが詰まっている。パラグラフリーディングの基本を1で身につけ、2でトレーニングする形。

『イチから鍛える英語長文500・700』(Gakken)

 テキストの使い方から長文読解学習の方法まで丁寧な記載がなされており自習用教材としてよく出来ている。CDも付いているので有効に活用したい。

『英語長文レベル別問題集4・5:CD付き』(東進ブックス)

『私立医大の英語(長文読解編)』(教学社)

医療系のテーマに絞った長文問題集。最新医療の時事問題、医学・生物学など医学部で出題されること多いテーマをバランスよく扱っている。また、イラストを用いて背景知識を説明してくれているページは読み物としても面白い。長文のレベルにややムラがあるが、医学部受験生はぜひ取り組んで欲しい。

過去問

当然ながら、最高の実践的トレーニングとして最も重要なものだ。近年の1年分については、レベル・形式を把握するために早い時期に解いておこう。

[文法・語法]

『頻出英文法・語法問題1000』(桐原書店)

文法・語法系のインプット教材としてはややボリュームがあるが、比較的説明が厚めなので自分で進めやすい。

『英文法ファイナル問題集[標準編]』(桐原書店)

全10回のテスト形式。範囲指定のない形で問題が作られているため、知識の定着度を図るのに良い。語句整序も各回に出題されているため、苦手な設問形式をピックアップして取り組むという使い方も可能だ。

『英語整序問題精選600改訂版』(河合塾)

単元別に分かれているため、文法知識の運用力を高めるためにも利用価値が高い。各章、レベルは3まであるが2までやれば十分であろう。

[単語・イディオム]

『速読英単語[必修編]』(Z会出版)

学校使用の単語帳を用いるのが効率的ではあるが、使いづらかったり相性が悪かったりするのであれば、CD音源付きで速読の練習も兼ねられるこちらを利用すると良い。上級まで回すことができれば単語力に不足はない。

『解体英熟語』(Z会)

ボリュームはあるが、テキストの後ろにある前置詞・副詞の整理ノートがよくまとまっており、効率的に覚えられるだけではなく、未知のイディオムもニュアンスを類推することができるようになる。

『システム英単語Premium(語源編)』(駿台文庫)

語源ごとに編集された単語帳。単語としてはやや難易度の高いものが多いが、語源については分かりやくまとまっているため、自分の使っている単語帳では覚えにくい単語があるときに参考程度に利用するとよい。

[会話問題]

『英会話問題のトレーニング』(Z会出版)

会話問題に苦手意識がある場合に取り組むべき一冊。ボリュームが多いため、時間がない場合には第3章の会話形式の長文読解25題をやるとよい。

 

テキストは相性があります。できれば書店で手にとって選びましょう。

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