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首都圏私立学校 人気が高まっているのはどこか?

都県別・学校種別志願者数ランキングにみる傾向

ここ数年で、首都圏の公立高校の入試制度は大きく変化している。そうした中、受験生の私立高校への志願の様子に変化はあったのだろうか。都県別の全体状況と同時に、3年前と今年の、都県別・学校種別の志願者数ランキングを作成し、それをもとに受験生の動向を探ってみた。

東京は志願者が大幅に減少したが、神奈川・千葉・埼玉は志願者増

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全体的に見た顕著な変化としては、東京の志願者が大きく減り、神奈川・千葉・埼玉の志願者が増えたことが挙げられる。では、都県別に志願動向を見ていこう。
東京でもっとも目立った変化は、推薦志願者が13,376名も減ったことである。2010年から都内生が推薦を受ける場合は第一志望に限ることになったためである.その分、一般の志願者のほうが7,564名増えているので、差し引き5,812名の減少になった。学校種別ではすべてで減少したが、なかでも共学校の減少がもっとも大きい。これは推薦志願者が11,320名も減ったことが大きく影響している。いっぽう女子校は、合計では減少していても減少幅はわずか205名だから、女子校は比較的安定していると言える。男子校の減少は1,558名。絶対数は少なくても、第一志望者の比率は女子校、男子校が高いということだろう。
神奈川は、トータルでは推薦志願者がほとんど変わらず(この2年の比較では変わっていないが、この間年度による違いは大きい)、一般志願者が2,323名増加している。この間に「書類選考」型入試が男子校を中心に広がっていることが神奈川の特徴。一般志願者に限って動向を学校種別に見ていくと、男子校で微減、女子校でやや増、共学校で大幅増の傾向があり、これは東京とまったく同じ傾向を示している。なお、神奈川はすべての学校種で増加している点が特徴的である。
千葉は年々前期が増加し、後期は減少している。全体合計では2,511名の増加である。
埼玉で目立った変化は、共学校で5,000名近い志願者増があったこと。男子校はやや減、女子校はやや増である。

学校種別では東京の全てと埼玉の男子校が縮小

さて、以下からは、都県別・学校種別の志願者数ランキングを示しながら変動を探っていく。ランキングは原則20位までを掲載したが、学校数が少ない県の学校種では5位までとしている。

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3年前と今年を比べ、男子校は志願者がどう動いたのだろうか。城北は09年に比べると12年の入試回数が2回に増えていて、志願者が369名増となって大きくランクを上げている。したがって、男子校では1位から5位まで安定していた(?)ところに、城北が3位に割って入った形になった。桐朋も、107名増えて20位から11位に大幅アップ。いずれも海城の募集停止の影響だ。7位岩倉が276名増、8位自由ヶ丘学園が232名増と、それぞれ人気を集めて大きく上昇している。付属校では、明大付属中野が148名増の一方で、早大高等学院が665名減(中学校の開校で、募集定員そのものが減っている)。
09年のランク表にはなく12年のランク表に新しく登場したのは、巣鴨と佼成学園の2校。このうち佼成学園は28名増加した。目黒学院は11年度から共学化。

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女子校では、上位陣が大きく変動している。増加したところでは、立川女子が215名増、潤徳女子が148名増、江戸川女子が180名増、愛国が100名増となり、いずれも100名以上志願者が増加してランクを上げている。一方で、豊島岡女子学園(150名減)、慶應義塾女子(61名減)、下北沢成徳(171名減)は志願者を減らしてランクを下げた。やさしい学校の増、難関校の減が全体的な傾向として見てとれる。10位以内で変わらないのは、白梅学園、品川エトワール、蒲田女子ぐらいである。
新しくランク表に登場したのは、130名増の安部学院、29名増の佼成学園女子、30名増の東洋女子の3校。入れ替わりに姿を消したのは十文字、瀧野川女子、文華女子で、どうしてもランク表の下位グループは変動の波にさらされやすい。文化学園大杉並は文化女子大杉並からの校名変更である。

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東京の全体状況でも見てきたように、共学校がもっとも大きく減少している。12年度の1位から8位までと、14から20位までの志願者数が、09年度をすべて下回っている。ランク表では5校も入れ替わり、激変している。
大きく増加したところでは、3位の朋優学院が402名増、8位の東京成徳大学が195名増、10位の早稲田実業が212名増である。朋優学院は10年度に「国公立コース」を新設して人気が高まった(調理、美術、デザインの各コースは募集停止にする予定)。
一方で、09年度トップの八王子は2,272名の大幅減(12年度に中学校を開校して、高校の定員を減らしている)。中央大学附属が625名減、青山学院が288名減で、付属校が大きくランクを下げている。また、国学院が404名もの減少だった。
新しく登場したのは、6位の八王子実践(09年度の数字は不明)、12位の大成(450名増)、14位の中央大学杉並(172名増)、17位の駒場学園(530名増)、20位の東京実業(135名増)の5校である。入れ替わりに姿を消したのは、東亜学園、淑徳、明治学院、東京、駒込である。

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ランク外にあった武相が108名増加して、横浜と入れ替わって5位にランクインしてきた。藤沢翔陵は161名増、鎌倉学園は184名増加している。なお、共学化が検討されている法政大学第二は85名の増加だが、慶應義塾は157名の減少。東京もそうだが、付属校に敬遠傾向が出ている。

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神奈川の女子校はランク表の出入りもなく、変化が少ない。個別に見ると、相模女子大学が減少している以外は、いずれも志願者が増加している。なかでも、白鵬女子は229名の増加、高木学園女子は173名の増加と、増加幅が100名を超えている。法政大学女子は76名増、日本女子大附属も15名増加している。

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ランク表には20校が名を連ねるので入れ替えはありそうなものだが、神奈川の共学校は入れ替えが1校もないというのが特徴的である。ところが個別に見ていくと、ランク内ではけっこう変動しているのがわかる。志願者を増やしたところでは、1位の光明相模原がある。431名増えて10位から大躍進した。2位の桐蔭学園は120名増、3位の向上は231名増、7位の平塚学園は287名増、12位の立花学園は148名増、15位の横浜創学館は196名増、16位の三浦学苑は188名増、17位の横浜清風は170名増と、それぞれが人気を集めて志願者を増加させている。
逆に志願者を減らしたところを見ると、湘南工科大附属が471名減少している。横浜隼人は238名減少して1位から5位へランクが下がった。
共学校には高校単独校が多いが、その多くが志願者数もランクも上げているのが特徴的な傾向。たとえば光明相模原、向上、平塚学園、立花学園、横浜創学館、三浦学苑、横浜清風などが、志願者数もランクも上げている。

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千葉の女子校もランクの入れ替えは見られない。個別に見ていくと、志願者が増えているのは国府台女子の1校のみであり、他の4校はすべて志願者を減らしている。変化は静かに進行している。なかでも和洋国府台は171名減少して、3年前の首位の座を明け渡している。

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志願者数の変動がかなり見られる。したがって、順位の変動も激しいものがある。人気を集めて志願者が300名以上も大きく増加したところを挙げてみよう。八千代松陰425名増、市川432名増、秀明八千代337名増、千葉英和325名増、千葉明徳783名増、流通経済大柏581名増、志学館374名増となっている。このうち、千葉明徳、流通経済大柏、志学館の3校は新たにランクインしてきた学校だ。
入れ替わりに、西武台千葉、敬愛大八日市場、渋谷教育幕張がランク外へ姿を消している。ランク内にあっても志願者が減少しているところはあり、敬愛学園は627名減、市原中央は327名減、千葉経済大は272名減と、減少幅は大きい。

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ランク順に変化は見られない。しかし、個別に志願者数を見ると大きく変化している。志願者が増えたところでは、小松原が615名も増えている。小松原では
機械・情報技術・自動車の推薦志願者が増えた。慶應義塾志木が51名増、城西大学川越が61名増である。一方で、進学校の川越東は793名も減少していて、立教新座も183名減であった。ランク外には城北埼玉がいて、333名の志願者数は5位の城西大学川越とはまだ開きがある。

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埼玉の女子校は5校しかないので、ランク表に登場した学校がすべてである。表を見ると、5位の大妻嵐山以外はランク順が動いているのがわかる。1位の小松原女子は、599名も増加して3位から大きく上昇した。おもに総合進学コースの伸びによるもの。2位の秋草学園は354名の増加である。他校は減少していて、淑徳与野は213名の減、星野女子部が194名の減、大妻嵐山が64名の減であった。

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埼玉は全体状況のところで見てきたように、共学校が合計で5,000名近い増加を示している。当然、ランク表に登場する学校も、増加しているところが多く見られる(12校)。浦和学院は1,537名も大幅に増えてトップに立った。併願推薦の増加が大きい。昌平も1,041名増で10位から3位に浮上。12年度にT特選クラスを新設して拡充を図っている。栄東も1,101名増で14位から4位に大幅アップしているのが目立つ。一方で、志願者が減少したところもある。花咲徳栄は637名減で大きくランクを下げている。
新しく表に顔を見せたところが3校ある。東野は629名の増加、細田学園は487名の増加、国際学院は262名の増加でランクイン。入れ替わりに、狭山ヶ丘、東京農大第三、山村国際が姿を消している。

情報提供:安田教育研究所

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