中央大学附属中学校 入試対策
2025年度「中央大学附属中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストを使って「物理、化学、生物、地学」の4分野をまんべんなく学習し、標準~応用程度の問題をクリアしておきたい。夏休み明け以降は、他校も含め、1週間に1年分以上の頻度で過去問演習を繰り返し、ミスをした問題について受験テキストを使った類題の反復練習をすると効率が良い。
全分野において、語句の暗記のみに終始せず、計算問題や思考型の問題への対策が必要である。これらの問題においては、根本原理の知識が不足していると感じられる場合、丁寧に図解されている参考書を読んだり、先生に図解してもらったりして解決すると良い。
また、根本原理を理解した後に練習を重ねればさらに安定的に得点しやすくなる科目でもあるから、1日に1問ずつ問題を解いたり、週に2回程度理科の計算練習をしたりするなど学習をルーティン化して解き慣れておくとさらに心強い。
重要語句についての知識は必須だから正しく理解しておきたい。知識の記憶はインプット(読む、聞く)よりアウトプット(話す、書く)に重きを置いて学習すると良い。お家の人や先生にクイズ形式で出題してもらったり、テストをして実力を試したりするとよい。その際、受験テキストの一問一答形式の問題や基礎を確認するような問題、語句の穴埋め問題などを活用すると良い。
以下、分野別に学習法を述べる。
物理
実験に関する文章や図を与えた上で計算させる問題の出題頻度が高いから、これらの対策を重点的に行いたい。過去問以外に、標準程度の難易度の参考書を使って学習するとよい。本年度入試においては考え方を述べさせる計算問題も出題されたが、普段から途中式や考えを書きながら学習すると良い対策になる。
化学
表やグラフを用いた計算問題や現象・実験器具についての知識問題を解けるようにしておきたい。この分野においては、「塩酸にアルミニウムを入れると水素が発生する」のような気体や水溶液の性質についての基本知識を丁寧に整理した後、グラフ・表の読み取り方、計算の方法を理解すると良い。標準程度の参考書を用いて、理屈を丁寧に理解した上で練習量を重ねたい。
生物・地学
単純な知識を問う問題も出るが、知識を活用するタイプの出題も多く出題されている。知識を基本~標準程度の問題集を使って確認したら、文章やグラフから考察させる思考型の問題の練習を積みたい。受験テキストによる学習はもちろん行うとして、やや学校の独自色が出やすい部分でもあるため、過去問演習を繰り返すのが良い練習になる。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
2025年度「中央大学附属中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問が3つで、それぞれ5問ずつ、計15問の出題と例年通りの分量だった。内訳は、選択問題が11問、数値記入が3問、語句記入が1問となっており、文章や図や表などの資料解釈を要求する内容が含まれた。制限時間は30分で1問に使える時間は2分程度。
【大問1】自転車/物理
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
自転車および変速機についての文章や図表をもとに思考させる問題。算数的思考を要求する内容となっており、図や数値の情報を丁寧に見ながら解き進めたい。
問1 自転車の後輪のふちにつけられた印の動き方に関する問題。少しずつ後輪を転がしたときの様子が分かるように、いくつかの円とそのときの印を描くと良い。なお、本問の正答で描かれる曲線を「サイクロイド」と呼ぶ。
問2,3 変速機についての資料をもとに、ペダルの回転数と後輪の回転数の関係について考えさせる問題。2つの歯車がチェーンを介してかみ合っているとき、歯車の歯数と回転数が比例であるのか反比例であるのかさえ見極められれば容易だろう。
問4 こちらは中級者以上向け。ペダルの回転数、後輪の歯車の歯数と回転数、および移動距離の関係について、適切に理解する必要がある。
問5 歯車の歯数と直径の関係についての問題。チェーンを介してかみ合わせる道具であることを考えると良い。
【大問2】ロウソク/化学
- 難度:標準
- 時間配分:8分
- ★必答問題
ロウソクの燃焼に関する実験について、文章や図表から考えさせる問題。燃焼、気体についての基本的な知識が必要だが、難易度はいずれも基本~標準的だ。
問2 ロウソクの芯および固体のロウの可燃性についての問題。燃焼の条件を満たすか否かについて考えてみると良い。
問3,4 ロウソクの燃焼に関わる気体についての問題。こちらも燃焼の条件について考えると良い。
問5 こちらは基本的な算数の問題で是非正答したい。一定の割合という言葉が鍵を握る。
【大問3】長期有人ミッション/地学・生物
- 難度:標準
- 時間配分:12分
- ★必答問題
JAXA公表の「月面の植物栽培計画」という資料の一部をもとに、火星、火星への移動方法、宇宙空間での植物栽培について考えさせる問題。知識、計算、思考と様々な能力が試されるが、難易度はいずれも標準程度だろう。資料の文章がやや長めだが、丁寧に読むことが重要だ。
問2 火星への移動に関して、地球を出発する際の太陽、火星、地球の位置について考えさせる計算問題。計算自体は難しくはないが、問われているもの、それを求めるために必要な数値は何か、どのような計算をすべきか、ということについての見極めが必要。
問3,4 資料の空所補充を通じて、宇宙船内における人間活動と植物栽培について考えさせる問題。宇宙空間で長期間人間が生活する上で生じてくる問題点に思いを巡らせながら資料を読むと良い。
問5 光の色と植物の成長について調べた実験に関する問題。決して難しくないが、結果から読み取れることを聞かれている、という点に気をつけたい。
攻略のポイント
知識問題、計算問題、資料解釈問題と様々な形式が散りばめられており、時間がかかる問題とそうでない問題の見極めを適宜行い、時間配分を意識しながら解き進めると良い。問題文の意味を正しく把握しておかないと失点につながる場合があるから、丁寧に読むことを心がけたい。また、計算や作図ではやや複雑な作業が必要となる場合があるから、これらもていねいな処理を心がけたい。一部の問題では、知識を忘れてしまっている場合でも問題文の内容から推理することで回答できる場合があるから、忘れているからと言ってあきらめずに粘りたい。
志望校への最短距離を
プロ家庭教師相談
中央大学附属中学校の科目別
入試対策一覧
中学受験のために
家庭でできること
インタビュー=学力が伸びる子と伸び悩む子の特徴とは
リーダーズブレインの合格実績豊富な現役家庭教師が、プロならではの視点でポイントをお話ししています。どのようなタイプの子供が伸びるのか、家庭でのサポートで親が気を付けるべき事は何か。勉強のサポートの仕方から親子の関係性など…ぜひ参考にしてください。