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早稲田大学高等学院中学部 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「早稲田大学高等学院中学部の算数」
攻略のための学習方法

難易度の変化

高校入試において、かつてより難関校として名を馳せていた早稲田大学高等学院。その中等部として、大きな期待を持って開校したのが2010年。
以来、高い倍率と入試問題の質で受験生に「狭き門」「高い壁」を抱かせてきた同校。
問題の質に上下動はあるものの、多くの受験生の憧れの的となっている。

まず、テスト自体は量より質の学校であること。これを頭に置きたい。
要求されることは、早く問題を解くような機械的な作業というよりは、条件の複雑な問題に対応できるような柔軟な頭である。
難度の低い年度の問題にもその傾向は見られる。

基本は計算力

学院の問題ではじめに目に飛び込んでくるのは計算問題である。

塾や家庭教師での勉強が説明を要する問題中心となり、学校の勉強は役に立たない水準なので、受験生たちはその問題適応力(応用力)に比べると計算力が貧弱で あることが少なくない。模擬試験でも覚えがあるだろう。後ろの方の問題は正解なのに、はじめの計算問題でミスをしてしまい点数がまとまらなかったことが…

このような場合、先生や保護者は「計算問題で間違えるな」「計算でミスするな」と注意はするものの、「算数の力がないわけではないから…」と浅く反省するだけで次の「文章題」に進んでしまったりする。
もし学院の過去問において計算問題の失点があったようなら、改めて計算についてチェックをしてみる必要がある。間違えるからには必ず理由があるはず。

1つは、分数や小数が混合されている場合、「小数→分数」や「分数→小数」の変換がおぼつかない可能性がある。またはその方法に無駄がある。
もう1つは、特殊な計算問題における、解くためのテクニック不足である。

割合や速さ同様に、計算問題もしっかりチェックしておかないと「ほっといても、いつか出来るようになるだろう」というものでもない。いい機会だと思ってしっかり点検しておこう。本年度の「繁分数」出題は意表をつかれた感がある。

次に頻出分野の「平面図形」や「割合と比」・「文章題」・「速さ」などであるが、こちらは学院ならではの問題の出され方に注意したい。普通の場合、過去問をたくさん解けば慣れが生じてくるのだがご存じの通り、過去問は少ない上にレベルが一定ではない。

学院も含め同じ系統の早実や、併願校となるだろう立教新座・明大明治(併願校にはならないかもしれないが)早稲田・海城など少し手強い問題を出す学校の過去問にあたっておくとよいだろう。

基本マスター

これから算数の基礎を固めていこうとする生徒は、過去問対策は秋になってからでも十分間に合う

まずは、早い時期に解き方のベースとなるテキスト(「四科のまとめ」「ベーシック」など)に出題されている例題・典型的問題の解法に用いられる公式や解き方はすべてマスターしてしまおう。学院レベルになると、誰でも解ける問題は本当に誰でも解いてしまう。ここで差をつけられるのは致命傷となる。

この3年ほどは、手が付けられないほど難しい出題ではなくなった。平成26年度以前の問題をみるとどうにもならない問題がいくつも存在する。そういった問題が解ける力というのは必ずしも努力によって身につくものでもない。

やはり、得手不得手の領域に達しているレベルである。だから、多少言い回しにクセがあっても、そこを乗り切りさえすれば解きほぐしていける問題に変わったのは合格への可能性を高めてくれる、大切なポイントになる。

ただ、合格点の上昇は予想できるので学校自体の難易度が低くなると言うものではない。

まとめ

以上のことから、合格するための学習法をまとめると

「計算問題」を軽視せずに、日々の問題演習の中に取り入れ、早く確実に解けるよう仕上げていくこと。少なくとも「計算問題は得意である」という言い切れるくらいになりたい。

・平面図形はじめ、頻出の単元に関しては、標準的な典型題はもちろんのこと、少しクセのある学校の過去問も含めて十分に問題演習を積むこと。

・高いレベルでの競争になるので、簡単な問題が解けるようになったくらいで慢心せずに引き続き難問に挑戦する精神をもって多くの問題にあたること。

 

早大学院の算数がいつまたかつての水準を復活させるかどうかは分らないが、少なくともここ数年のレベルであれば標準的な学力でも十分に対応できる。あとはその精度を上げるだけだ。最後まで悔いのない勉強を続けよう。

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2018年度「早稲田大学高等学院中学部の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が4、小問が15でやや問題数が減った。したがって出来るかどうかは別にして時間不足になることはない。特に【大問1】【大問4】は短時間で解けそうなので、難易度の高い【大問2】【大問3】には十分時間をかけられる。

問題文をしっかり読み、その内容をよく理解してからじっくり問題解法に向かっても力は発揮できるだろう。
また問題数が少ないので,最初の計算問題はぜひ正解しておきたい。

【大問1】計算問題・N進法・場合の数

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

(1)本年度はこの小問集が平易だった。
①では「234」という数を使って分配法則を使うだけ。

(2)はN進法ともよべないような問題で、だけうまく解決できればあとは5進法として処理。から順番にあてはめてもできる。N進法を習い始めてすぐに取り組み問題で、2018を10で割っているところ以外工夫はない。

(3)「場合の数」であるが、唖然とするくらい基礎的で平易。しかし当日問題にあたるまではまさかこのレベルで来るとは思わないのでかえって慎重になってしまいそう。
本年度はここを全問正解しておきたい。

<時間配分目安:8分>

【大問2】速さ(ダイヤグラム)

  • 難度:
  • 時間配分:15分

本年度の問題ではこの【大問2】が群を抜いて難しく、(1)だけの正解にとどまるかもしれない。自分でグラフを書き、2人の走者の位置関係をつかまなければそれ以降の答えを出するは難しいだろう。
ここは時間を使いたいところだし時間は十分あるものの深追いは禁物だ。どこで見切りをつけるかも大切になる。

<時間配分目安:15分>

【大問3】図形(相似)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:15分

【大問1】【大問4】は平易、【大問2】は高難度となると、入試問題としてちょうどいい「難」加減の【大問3】の出来が合否を大きく分けたのは想像に難くない。

(1)は直角三角形の相似を使い、対応する辺を確認して上で2つの三角形の「面積比」→「相似比」と考えを進めて行く問題になっている。できれば正解したい。

(2)(1)で求めた値を使って再度相似比から求める長さを計算する。

(3)も同じく「3:4:5」の辺比から必要な長さを求め、三角形の面積を計算する。
図形に与えられた辺の長さなどが異様に大きいので計算に苦労するが、時間はたっぷりとかけられるのでなんとか2つ以上は正解を出しておきたい。

<時間配分目安:15分>

【大問4】約束記号

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

昨年度の【大問4】は難易度が上がらず驚かされたが、本年度もまた同じような問題構成になった。しかも、昨年度を大きく下回る問題水準の低下で、これは受験生に対して少し失礼ではないか、と思わせるようなレベルである。学院のテストなので最後の問題まで手が届かなかったという生徒はいなかったと思うが、その前の大問2つに時間をかけすぎてここまで至らなかった生徒は非常に不運だった。

(1)から(3)までは問題の指示通りに解いていけば良い。簡単すぎて、むしろ疑心暗鬼に陥りそうだ。

(4)は約束記号を逆にたどる問題で、これもお約束の設問である。ちょっとした問題集の類似問題の方がずっと気が利いている。これもまたあまり悩むことなく正解を導けるようになっている。

時間さえあれば、テストを受けたほぼ全員が正解できる「参加賞」クラスの問題だった。

<時間配分目安:6分>

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点。
早大学院中等部は設立からまだ日が浅く、テストの水準に関しては難易の幅が広く、ターゲットを絞りにくいというきらいがある。本年度は大問によるレベルの格差があって、易しい問題はとにかく易しい問題になっており、はっきり言って【大問1】【大問4】は全問正解、【大問2】は超難問なので正解は望めず、学校のレベルにあった【大問3】のみ勝負問題として通用するという、言っては悪いがテストとしてはひどい出来だった。選抜テストとしての「品格」ということをもう少し考慮してもらいたい。

それは別として、当校の算数に対応するためには標準的な問題を数多くこなしす一方で高難度の問題もこなしておく必要がある。併願する六大学付属の過去問は当然のこととして、その中でも難度が高い「早稲田実業」の後半の問題も要チェックだ。
また、出題分野の傾向をつかむためにも早大学院の「過去問」にもすべての年度分触れておこう

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