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慶應義塾大学 法学部 論述力
入試対策と勉強法

出題傾向・攻略のための勉強法・推奨テキスト

慶應義塾大学 法学部 論述力

ここでは、慶應義塾大学の法学部を目指す方に対して、論述力の試験の出題傾向や試験合格のための勉強法、さらに、おすすめのテキストをご紹介いたします。なにから始めればいいのかわからない、効率的に勉強したい受験生は、ぜひ参考にしてください。

※2021年度より実施された「大学入学共通テスト」導入に伴う大幅な「大学入試制度改革」は本大学では実施されておらず、本学部も21・22年度に関しては従前どおりの出題内容および形式でした。尚、以下の「入試傾向」は、基本的に2021年度までの「入学試験」に準拠しています(但し、22年度の出題に言及している部分もあります)。

慶応義塾大学法学部 論述力試験の出題傾向とは

出題範囲(分野)

法学部の「試験科目」としての「論述力」は、「資料を与えて、理解、構成、発想、表現の能力問う」と「一般選抜要項」に明記されています。本学部の学部系統は「法律学科」と「政治学科」です。それらに関する多様な分野からの出題が頻出されます。特に「『近代の社会原理』を問い直し、『民主主義のあり方』を問う」というところに本学部の問題意識があると考えられます。そうした認識に基づいた「課題文」(近代の「法哲学」「政治哲学」に関する論文が頻出されています。また、近年は「国際関係論」などもあります。尚、「時事的要素」が含まれる場合もあります)からの出題となっています。そして、そこでの「評価基準」は「問題用紙1ページ目」に明確に示されています。曰く「読解資料をどの程度理解しているかという『理解力』、理解に基づく自己の所見をどのように論理的に構成するかという『構成力』、論述の中にどのように個性的・独創的発想が盛り込まれているかという『発想力』、表現がどの程度正確かつ豊かであるかという『表現力』」です。そして、ほとんどの年度で論述に於いて「具体例に言及」することが求められていますが、近年はより重要な評価項目となっており、「具体例は論述の要諦に的確に連関しているか」が評価基準のポイントとなり、さらには「具体例から受験生の識見の広さや深さ、あるいは独創性を評価する」と明記されています(2022年度の「出題意図」)。

出題量と時間配分

「課題文」の文章量は4500~5500字程度で、他の難関私大上位校の「現代文」と比較して標準的だ。但し、本学部の「課題文」はかなり強引な「抜粋」や「(中略)」が多く、「論旨」が不明確な場合も多いので注意しましょう。
試験時間は90分です。「課題文」を5分強で読了し、「要約記述(あるいは説明記述)」の構想を15分程度でまとめ、「見解論述」の「構成メモ」は30分程度をかけてしっかりと作成し、残りの40分ほどで、細部に注意しながら丁寧に論述しましょう。

出題形式

「課題文」が示され、それに関しての設問1題が完全に定着しています。近年は、「筆者の議論を400字程度に要約」した上で、示された「論点」についての「受験生自身の見解論述」が求められるという形式です。ただ、以前は単なる「要約」ではなく、「着眼点」や「条件」が提示され「内容理解」が問われる「説明記述」なども出題されていたので留意しましょう。
いずれにしても、「記述総字数」はトータルで「1000字以内」が定着しています。

 

慶応義塾大学法学部 論述力試験を攻略するための勉強法

知識

「論述力」と「知識」は無関係、とは無論なりません。「法律」や「政治」以外にも「哲学」「国際関係」などさまざまな分野に関する硬質な「課題文」を理解し咀嚼する為には、難解な語句や「キーワード」を読み解く「知識」(「公民」の「政経」レベルも必須)が必要になります。また、「論述」での「誤字・脱字」は確実に「減点要素」です。従って、「漢字」ひとつたりとも疎かにはできず、高度な語彙力を養成する必要があります。
その為には、先ずは「己が実力」を把握することが重要です。そこで、「共通テスト(センター試験)」の「漢字問題」(要は「同音異字」「同訓異字」の判別)がひとつの目安となります。最低10年分以上の過去問をこなしましょう。その結果次第で、具体的な学習を進めていきましょう。尚、以下のサイトは「漢字問題」だけがまとめられていて便利です。
http://www.kanjijiten.net/center/index.html

読解

「論述力」といっても「課題文」が示され、それに就いての「設問」として「要約記述(あるいは説明記述)と見解論述問題」なのだから、その点では「現代文」の問題と捉えなくてはいけません。「課題文」の内容をいかに正確に読み取るかが最優先となるでしょう。
基本は「論説文(評論文)」であって、そこで肝要になるのが、「最重要解法」である「Nの法則」の習得です。本文を「序論」「本論」「結論」に分け、「論旨」が述べられている「序論部」「結論部」の「対応関係」および「本論部」での「段落相互関係」に着目して読解するという手法です。これを完璧に理解、定着させ、応用できるようになるまで問題練習を重ねることが重要です。尚、読解に際しては「法律」「政治」に関する概念や理論の「知識習得」は必須事項です。

視点

「課題文」があり、大まかな「論点」が提示されているとはいえ、それをなぞっただけでは単なる「感想文」になってしまいます。受験生各位の「見解」を論述するのだから、当然、独自の「視点」が必要になります。幅広い議論の可能性を有している中で、如何に説得力のある「視点」を提起できるかが成否を分けます。そこで、常日頃から「現代社会」が抱えるさまざまな法的、政治的課題や社会現象に対して、研ぎ澄まされた問題意識を持ち続けていることが重要になります。特に、法学部では「近代の問い直し」という視点が肝要なので、「近代社会」の基本的原理(「近代的市民・個人」「自由・平等・人権」「社会契約」「民主主義」「立憲主義」「公共」等)に就いての見識を深めておくことが絶対に必要です。

論述

「1000字」という制約の中で「要約(若しくは説明)」と「自らの見解」を的確に論じるには、「構成メモ」の作成が不可欠です。脳内イメージを可視化、客観的に捉える作業です。最重要な「論旨」、説明に必要な「論点」(提示されているものも含め)や「視点」を無作為に記し、整理してチャート化しましょう。その上で、「見解」を「頭括型」の「論述」としてまとめるべく各「要素」を取捨選択しましょう。「序論」「本論」「結論」は「1:3:1」が原則です。こうした「構成メモ」の作成練習を繰り返すこと。
尚、実際の「論述練習」では、「添削指導」を受けることが必須です。

 

推奨テキスト

ここからは、勉強に役立つテキストをご紹介します。テキストには相性がありますので、できるかぎり書店で手にとって確かめることをおすすめします。

知識対策

   (1)『漢字 一問一答【完全版】』(東進ブックス)
→(2)『現代文最重要語句(暗記いらずの)らくらく練習帳―熟語・慣用句・評論語句・外来語』(学研プラス)
→(3)『新版完全征服 頻出現代文重要語700 三訂版』(ピアソン桐原)
→(4)『現代文キーワード読解[改訂版]』(Z会出版)。

前項の「共通テスト(センター試験)の漢字問題」チェックで、5割未満の場合は(1)から、6割は(2)から、7割は(3)から、8割は(4)から始めるのが目安です。反復練習して完全習得させましょう。特に(4)では、「キーワード編」のみならず「頻出テーマ編」も熟読し、完全に理解しましょう。
また、「政治・経済」の教科書は必携。勿論、(5)『政治・経済用語集』(山川出版社)等の用語集も準備しておきましょう。

 

読解力対策

(1)『システム現代文 バイブル編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「解法」って何? といった皆さんにお薦めの入門書です。根本を徹底的に解説しており、マスターすれば「解法」は一通り理解できるでしょう。

(2)『現代文読解力の開発講座(新装版)』(駿台文庫)
中級レベルです。文章を客観的に捉える術が丁寧に説明されており、GMARCHから慶應へのステップアップ段階の一冊です。

(3)『現代文と格闘する(三訂版)』(河合出版)
上級レベルです。「文章を読み繋ぐ」ことを主眼として、その為のシンプルな「視点」を提案しています。法学部の「課題文」を確実に読解する一冊です。

※尚、(2)(3)には「要約問題」があるので必ずこなしましょう(「要約」の対策になります)。

 

説明・要約問題対策

(1)『システム現代文 論述・記述編(改訂新版)』(水王舎)
初級レベルです。「説明記述問題」から「要約問題」までを明快に解説し、「要約」習熟の為に何を学習すればよいかが分かる一冊です。

(2)『得点奪取 現代文[三訂版]』(河合出版)
中級レベルです。「記述問題」から「説明・要約問題」までを明快に解説し、「要約(若しくは説明)」習熟の為に何を学習すればよいかが分かる一冊です。

(3)『[記述篇]現代文のトレーニング(改訂版)』(Z会出版)
上級レベルです。頻出テーマに沿った問題構成で、「完成度」も自ら把握できます。「要約(若しくは説明)」の総仕上げへ向かっては不可欠の一冊です。

(4)『上級現代文Ⅱ』(桐原書店)
最上級レベルです。これまでに演習してきた「論述問題」の考え方、解き方が定着しているかどうかをチェックできます。法学部の「要約(若しくは説明)」攻略へ最終段階の一冊です。

 

見解論述問題対策

(1)『吉岡のなるほど小論文講義10(改訂版)』(桐原書店)
初級レベルです。「小論文とは何か?」「どのように文章を組み立てたらよいのか?」という基礎・基本を体系的に解説しています。入門から基礎力養成の一冊です。

(2)『資料と課題文を攻略して合格答案を書くための 小論文のオキテPRO』(KADOKAWA)
中級レベルです。入試で戦える「解き方」が身につきます。「小論文のオキテ」を習得でき、法学部「見解論述」への完成度を高める一冊です。

(3)『小論文を学ぶ――知の構築のために』(山川出版社)
上級レベルです。「読みと書きの技術論」「小論文に必要な知の構築」「実践演習を通じての知の習得」の3部構成で、本学部で8割以上の得点ゲットをターゲットに据える一冊です。

(4)『小論文 テーマ別課題文集 21世紀を生きる〈改訂版〉』(駿台文庫)
最終レベルです。「主要頻出テーマ」ごとの「論点整理」「キーワード解説」が充実しています。万全を期すための一冊です。

(5)『文藝春秋オピニオン○○✕✕年の論点100』(文藝春秋/毎年11月発売)
毎年の日本の様々な「争点」が多角的に提起されており、「論点」「視点」の捉え方を習得できます。「時事対策」にもなる一冊です。また、言及すべき「具体例」のストックにもなります。

(6)『慶応大学法学部(過去問)』
実践レベルです。数多く解き、法学部合格への最終的な仕上げとしていきましょう。

 

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