大学受験プロ家庭教師 末松先生
指導実例インタビュー

末松先生
指導実例インタビュー

末松先生

末松先生

カリフォルニア大学卒

合格実績(五十音順)

慶應大(文・経済・法・商・総合政策・環境情報・理工・看護医療・薬)・上智大(神・文・経済・法・外国語・総合人間・理工)・東京大(文科一類・文科二類・理科一類・理科二類)・東京外語大(外国語)・東京工業大(理・工)・一橋大(商・法・経済)・早稲田大(文・文化構想・教育・政治経済・法・商・国際教養・社会・人間・スポーツ・先進理工) 他多数

明確な目標と入念な戦略(インプット&アウトプット)で。早稲田大学合格!

女子Tさんの場合

指導を始める前の状況

■指導開始時期:高1時1月末~ 
■指導科目:    英語・現代文 
■指導回数:    週3回(1回 90分/英語2回・現代文1回)

 

私がTさんに初めてお会いしたのは、彼女が高校1年の冬1月末の事でした。彼女は物怖じしない性格で、ご面談の際には、同席されたお母様の言葉を借りずご自身の言葉で、当時の成績や学習状況をおおよそ以下のように淡々と語っておられました。

 

「定期テストは出題内容に応用がほとんど無い分、学習に時間を費やせば一定の成果を残せるが、外部模試はどういう対策をやれば良いのか見当がつかず、結果を残すことが出来ない。そこで何とか外部模試で良い成績を取りたいので、その方法を教えてほしい」と。

 

私はTさんの話しぶりから、彼女は向学心が高く、暗記が得意で応用が苦手、歴女(歴史好き)であり、本をあまり読まないことなどが分かりました

 

それから私は志望校をお聞きすると、「自分の通う学校では早慶に行ける学生の数はごくわずかであるが、もし私に少しでも可能性があるのであれば、早稲田大学の商学部に行きたい」と少々恥ずかしそうに、それでもしっかりと仰いました。

 

そこで私は、「それでは、どうすれば早稲田に通用する学力が得られるのか一緒に検討してみましょう」と体験授業を促すことにしたのです。

指導内容

体験授業では、準拠教材3冊(単語帳、問題集、文法書)を使って、当時最新の早稲田大学(商学部)の過去問1題を一緒に解いてみることにしました。

まず行う作業としては、問題全体で意味を知らない英単語には黄色のマーカーで線を引いてもらいました。するとプリント全体が真黄色になってしまい、Tさんはご自身の語彙力の無さに愕然とされていました。それから線を引かれた単語のうち主要単語だけの意味を単語帳で一緒に調べていきました。その際、第一義だけではなく、第二義、第三義でも使われていることを知ってもらい、いずれはそこまで覚える必要があることを認識してもらいました。その後設問を解く際には、1つずつ解法の手順を踏んでいき、要所々々で知っておくべき知識を各準拠教材で一緒に確認しました。

指導終了時には、Tさんに「こうすれば早稲田の問題も解ける!」という実感を持ってもらうと共に、受験に必要な知識(語彙、イディオム、構文、語法・文法、口語表現など)が全く足りていないことも痛感してもらいました。ここで私は以下のように今後の学習の進め方をTさんに提案しました。知識の補強を目的として定期的にインプット作業を行っていき、それと並行して、得られた知識の活用と解法のテクニックを学ぶために、アウトプット作業(過去問演習)を一緒に行っていく。明確なヴィジョンを持てたTさんは、清々しい表情でこの提案にすんなりと同意してくれました。

 

学習状況の変化と合格までの成績推移

■成績推移:スタート時偏差値54(全統マーク高1模試)→ 最高偏差値75.3(第2回代ゼミ早大入試プレ)

お会いした当初のTさんの英語の偏差値は54程度(全統マーク高1模試)だったと思います。彼女は言われたことを素直にやってきてくれる生徒さんでしたので、1年経った高校2年2月の時点では、同偏差値が61.1(全統マーク高2模試)となりました。その後もTさんは怠ることなく努力を続けられ、高校3年時の各模試の最高英語偏差値は70.7(第1回全統マーク模試)、63.3(第3回全統記述模試)、71.7(第2回代ゼミ早大入試プレ)でした。ちなみに、同時期の最高国語偏差値は74.3(第3回全統マーク模試)、74.3(第3回全統記述模試)、77.8(第1回代ゼミ早大入試プレ)、世界史では、72(第1回全統マーク模試)、70.9(第3回全統記述模試)、72.4(第2回代ゼミ早大入試プレ)でした。3科目総合では、70(第1回全統マーク模試)、69.5(第3回全統記述模試)、75.3(第2回代ゼミ早大入試プレ)でした。

Tさんがここまで成績を伸ばせた要因は3つあります。

1つ目の要因は受験を左右するとても重要なもので、Tさんが努力を継続できるタイプであったことです。通常、定期テスト、体育祭、文化祭といった行事があった場合、大抵の学生さんは学習ノルマが滞りがちなのですが、Tさんはいかなる時でも日頃行うべき作業は欠かさずにやっていました。

もう1つの要因はTさんが暗記型の学習を得意としていたことです。私の指示で早いうちから暗記科目である世界史の学習に取り組んでいたTさんは、高校3年に差し掛かる頃には通史の学習を終えて、それ以降は過去問演習を中心に学習しておりました。さらに読解に弱点のあったTさんはその部分を少しでも補うために、英語、古文、漢文の知識の徹底を心がけておりました。

最後の要因ですが、これはTさんが当初から明確な目標を持っており、そこまでのプロセスをしっかりと把握して、入念な戦略が練れたことでしょう。

結果

■結果(進学先)  :早稲田大学商学部
■結果(他の合格校):早稲田大学(教育・社会科・文化構想学部)、上智大学(総合人間科学部)、中央大学(商学部)、東京女子大学(現代教養学部)、日本女子大学(人間社会学部)など

 

生徒とのエピソード

Tさんは吹奏楽部に属されており、高校3年時秋口に部員の皆さんで楽曲のアルバム制作をされたことがありました。受験を控えて焦りを感じている時期でしたので、彼女はその制作への参加に少々躊躇されており、私はどうするべきかのご相談を受けました。もうその頃にはTさんの成績は第一志望校がB判定以上でしたので、私は彼女に、大変でしょうが是非制作に参加するように伝えました。

私は常日頃生徒さん方に、緊張のあまり試験前日に一睡もできなくても当日実力が発揮できるくらいの学力を持って試験に臨むようにと話しております。ですから、アルバム制作に時間が取られるくらいで学力が落ちるようでは、その学力は本物ではないとTさんに申したのです。それを耳にした彼女は、本来の負けん気でもって学力を維持すると共に、アルバム制作にも全力で取り組みました。後で感想を聞きますと、とても充実した日々が送れたそうです。

そういえばTさんは1度だけ弱音を吐いたことがありました。高校3年時最初の2つのマーク模試において現代文の成績が立て続けに振るわなかったのです。良くないといっても7割5分くらいの得点ですからそれ程落ち込むことはないのですが、古文、漢文が8割5分近くなので相対的に気になったのでしょう。Tさんは「読解がこのまま伸びないのではないのか」と不安を漏らしました。確かに読解力というものは一朝一夕では身に付かないものです。そこで私は視点を変えて、時間配分を変えたらどうかと提案しました。知識に関する設問の多い古文、漢文に充てる時間を最小限にし、そこで稼いだ時間を現代文に回したらどうかと。素直なTさんはそれを実行に移し、その甲斐もあってかその後2つのマーク模試の国語の得点は184点でした。

 

同じ志望校(早稲田大学商学部)を目指す受験生へのアドバイス

早稲田大学の入試英語には読解総合問題が多く出題されています。たとえば2018年早稲田大学商学部の入試問題では大問5題中4題が読解総合問題です。

「読解」という文字を目にしますと読解が中心の問題なのであろうと想定されるのですが、実はこの問題は読解の設問が半分くらいで、知識系(空所補充、文整序、和訳、英訳、同義語・同意表現選択など)の設問がもう半分を占めているのです。読解には多くの語彙力が関わり、語彙も知識だと考えれば、入試英語の解法には膨大な知識を要することはお分かりでしょう。

ここで私は声を大にして受験生の皆さんに申し上げたいのです。「当たり前のことですが、読解力だけでは読解問題には対応できないし、それだけでは総合問題には太刀打ちできない」と。読解力やテクニックだけに偏って知識の補強をおろそかにされている方々は、今すぐ学習方針を改善し、バランスを考えながらインプット(知識の補強)&アウトプット(過去問演習)作業を行っていくことをお勧めします。

 

持ち前の読解力を活かすため、知識を徹底強化。国際基督教大学に見事合格!

女子Kさんの場合

指導を始める前の状況

■指導開始時期:高2時6月末~ 
■指導科目:    英語・現代文 
■指導回数:    週3回(1回 90分/英語2回・現代文1回)

 

Kさんがお兄さんと面談に来たのは、彼女が高2で6月の終わり頃でした。その年お兄さんは早稲田の法学部に見事合格したため、今度は妹の指導を頼みたいとのことでした。「妹はかなりのんびり屋で、このままでは受験が危うくなってしまいます。そこで早い時期から受験に向けた学習に取り組ませたいのです。」と妹思いのお兄さんは熱く語るのでした。

次に彼女の意向も聞きたいと思った私は、「どの大学に進学して、何を学びたいの?」と尋ねてみました。少し考えた後でKさんは、「ミッション系の大学に進んで、世界の宗教を…」と自信無さげに答えました。そこで私は、「明確な志望校が1つあると良いね。今の学力に関わらず高い目標を定めれば、それに向かって最大の努力をするようになるから。」と助言しました。すると意を決したように彼女は、「できればICUを受験したいと考えています。」と本音を漏らしました。

それを聞いた私は、「その受験のために、今どんな学習をしていますか。」と聞いてみました。恥ずかしそうにKさんは、「学校の授業の予習復習とその課題を漠然とこなしているだけです。」と答えました。そんな彼女に私は、「ICUの受験ではどんな知識が必要で、どのくらいの学力が必要なのか一緒に確かめてみませんか。」と体験授業を促しました。Kさんはニコッと笑って、「はい、お願いします。」と力強く答えてくれました。

指導内容

体験授業では、指定の単語帳、問題集、文法書を使って、ICUのリーディング問題を解くことにしました。
まずは設問文に目を通すのですが、その際、文中の未知語に黄色のマーカーで線を引いてもらい、単語帳でそれぞれの意味を押さえ、そしてそれらが受験で必須であることを確認しました。
全ての設問文に目を通し終えたら、段落ごとに読み進めていくのですが、この際も未知語にマーカーで線を引いてもらい、今度は単語だけでなく、イディオム、構文なども指定教材で確認しました。
それが終わると、文節ごとにスラッシュを入れて、前から直訳しながら文章を読み合わせました。そして1つの段落を読み終えると、そのトピックを考える作業も行いました。

この作業には、文章のムダ読みを減らし、設問を解き易くする効果があります。2つの読解法を体験したKさんは、その効果を薄らと感じていたようでした。また当初抱いていたリーディングへの不安が幾分和らいでいたようです。

指導終了時に、私は今後の学習の進め方を提案しました。1つは知識の補強を目的として毎日行うインプット作業(暗記学習)で、もう1つはそこで得られた知識の活用法と問題の解法を学ぶアウトプット作業(過去問演習)です。学習法とその目的を理解したKさんは、安心した表情でこの提案に同意してくれました。

 

学習状況の変化と合格までの成績推移

■成績推移:スタート時偏差値51.4(第1回全統高2模試)→ 最高偏差値65.2(第3回全統マーク模試)

Kさんの当初の英語の学力は、5月中に受けた模試の偏差値が51.4(第1回全統高2模試)で、理解力のある彼女にしては少々低かったようです。成績表の内訳によると、知識問題を悉く失点しており、読解問題でも知識を要する設問ではかなり失点していました。

それでも、毎日暗記学習を徹底して、半年後に受けた模試では、偏差値が58.1(全統高2記述模試)となり、いずれの問題においても得点がかなり上がっていました。
その後も同様の学習を続けましたが、高3の5、6月中に受けた2つの模試では、偏差値が57.6(第1回全統マーク模試)、60.2(第1回全統記述模試)で、まだ読解寄りの模試の方が得点できている状態でした。
それから2つの模試の反省点を活かしながら学習を続けていき、8、9月中に受けた2つの模試では、偏差値が59.7(第2回全統マーク模試)、61.4(第2回全統記述模試)となり、内容の異なる模試でも偏差値の差が縮まってきました。

それ以降もKさんは怠ることなくインプット、アウトプット両方の作業を続け、10月中に受けた2つの模試では、偏差値が65.2(第3回全統マーク模試)、62.3(第3回全統記述模試)で、いずれも彼女にとって最高値となりました。

この1年半の彼女の学力の伸びは際立ったものではなかったのですが、弱点である知識不足を地道に補強し、問題演習を通じて必要な読解法や解答法を学んでいくことで、ICUの受験でも通用できる学力を身に付けることができたのです。

結果

■結果(進学先)  :国際基督教大学教養学部
■結果(他の合格校):立教大学(文学部)、白百合女子大学(文学部)

 

生徒とのエピソード

Kさんは学習面で私から指示があった場合、その内容を正確に理解しようと努め、それを寸分違わず実行するような生徒さんでした。また1つのことをこつこつ続けられる芯の強さもあり、研究者への適性が感じられました。

このような性質が志望校合格の一因となったことは確かですが、もう1つ合格する上で重要な要因がありました。それはKさんが卓越した読解力を持っていたことです。正直な処、彼女の知識の習熟度は7割程度で、受験に望ましい状態ではなかったのですが、それを大きく補填する読解力を持ち合わせていたのです。
これはお兄さんも同様で、受験期の単語の習熟度は6割程だったのですが、それでも難関校に合格されたのでした。

この結果に私は少々驚いたのですが、二人が受験した大学が読解(考察)問題を多く出題する傾向にあることを考えると、至極当然の結果だったのかもしれません。ある日二人に、「どうして二人にはそれ程読解力があるのかな。何か特別な教育でも受けたの。」と興味本位で尋ねてみました。すると二人は顔を見合わせて、「小さい頃、母から絵本の読み聞かせを度々してもらっていたことで、文章を読むことに抵抗がなくなったのかもしれません。」とお兄さんは答えたのでした。私はそれまでも幼児期の読み聞かせの効果を度々耳にしていたのですが、受験ではかなり有利に働くようです。

 

同じ志望校(国際基督教大学教養学部)を目指す受験生へのアドバイス

ICUの入試英語の攻略法を受験生によく尋ねられるのですが、それはリスニングの比重が非常に高いためでしょう。
それでは、リスニングを学習する際にまずやるべきことは何かと言うと、英会話、共通テスト、一般入試、資格試験用といったように、用途を明確にすることです。その上で、用途に適ったスキルを理解し、それらを先に身につける必要があります。スキルの中には、単語の発音、強弱、音声変化(脱落、フラップ、連音、同化)といった英語の本質的な部分から、問題を解く技巧的なものまで含まれます。これらが適度に身に付いた上で、入試英語に合わせた音源を多聴すると良いでしょう。

また当大学の入試英語の難点は、リーディングの量とその解答時間にあるでしょう。その問題構成は、内容把握の文章題が3つ、空所補充問題が1つで、解答時間が60分となっています。
この点への対策は、英語圏にて就学経験のある帰国生に対するものと、日本で英語学習を行ってきた国内生に対するものの2つに分かれます。
英文読みに比較的慣れている前者は、文章全体を一気に読みこんで、設問を解くという方式で何とか対応できるのですが、後者が同様のことを行うのはかなり厳しいでしょう。そこで、後者にはスラッシュリーディングやパラグラフリーディングといった速読法や、段落ごとに設問を解いていく速解法を習得することをお勧めします。この種の技法は、大体2ヶ月程度の訓練で習得できるようになるでしょう。

 

 

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