以前は、対話文の聞き取り問題ではなく、一つのモノローグを聞いて聞き取りと自由英作文を書かせるという出題であったが、昨年より大問2題構成となり、大問１が対話文の聞き取り、大問２が授業を聞きながらワークシートを埋めるという形式となっている。大問1に関しては、対話の状況、選択肢、大問2については状況、ワークシートが与えられている。いずれも1度しか読まれないため、聞くポイントを絞るため、リスニング前にしっかり目を通しておきたい。

姿を消していた文法系大問が昨年復活し、今年も出題された。5題。正確な理解がないと感覚だけでは解けない設問となっている。

　９語の語句整序問題が２題。細かい知識が問われているわけではないが、時間をかけずに処理するためには、頭から完全な英文を作ろうとするのではなく、文の骨組みをまず見つけるなど整序問題の手順をしっかり身につけておく必要がある。

　昨年は指示された語を用いての条件付き和文英訳問題２題の出題であったが、今年は条件が与えられていないシンプルな和文英訳となった。過去出題されたような語数制限がないためやや書きやすいの点は変わらない。もっとも、与えられた語から出題者側が書かせたい表現は明確なためそれほど逃げが効かない問題である。ただ、回答になる英文は基本的な文法・イディオムがおさえられていれば対応できるため、知識の精度を高めておこう。

　40～100語程度の英文が5つ与えられ、それぞれにつき一つの質問に答える出題。実質的に各英文の要旨がつかめているかを問う質問文となっている。質問文・選択肢ともにすべて英文となっているためかなりの英文量となっている。全文をベタ読みして解く時間はないため、設問と選択肢を概観し、ポイントを拾うという読み方をする必要がある。

　昨年は物語文が素材だったが、今年はエッセーとなった。適文挿入や内容一致問題などすべて内容把握を問う問題となっている。英文自体は読みやすいので、すばやく内容の流れを直読直解し空所の前後はやや丁寧目に読むというようなメリハリをつけた読み方が重要だ。

　説明文。要約文の一部補充、下線部の内容説明、英文和訳とすべて記述問題となっている。英文は長いものの、設問に関わるところがそれほど多くないため、設問と要約文を先に読み、答えを作るのに必要な範囲で読めば効率的に解ける。年によっては出題されることのある、状況がつかみにくく登場人物も多い物語文よりははるかに読みやすかった。

Eメールを書かせる問題が連続出題されていたが、昨年より与えられたテーマに対しての賛否を答えるテーマ英作文となった。もっとも、昨年は50～70語ですべてを記述することが求められていたが、今年は出来上がったエッセーの一部が3か所空所になっており、それぞれに適切な内容を10～20語程度で記述する形での出題となっている。テンプレート部分には配点がない形になったといえる。トータルで書くべき英文の語数は変わらない。