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学習院中等科 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「学習院中等科の社会」
攻略のための学習方法

問題構成

大問3つに地理分野・歴史分野・政治経済分野が割り当てられる形である。総解答数は50~60問前後、3分野でほぼ均等の出題数となっている。リード文は計1500~2000字ほど。地図や図版などの資料はここ数年、用いられていない。

設問は適語記入が多いが、年度により選択肢問題が多い時もある。リード文の穴埋めや年表の穴埋めにプラスして、下線部について訊いていく一問一答形式の問題が並ぶ。他校ではあまり見ないかなり細かい地名や人名も出されており、難しい。2行くらいの短文の記述問題が3~4問出されるが、詳しい知識を必要とするやや難しい問題も見られる。

地理分野

日本の農・工業に関するデータ(2022年度)や各地の気候の特色(2021年度)といった題材が出されている。今年度も統計を読み取る問題が出されている。

テーマについてかなり詳しく訊かれる問題も多い。2019年度では、中部地方について山・半島や岬・湖など細かく頭に入っていないと正確に答えられない問題が多かった。静岡県石廊崎や愛知県伊良湖岬(2019年度・大問1)など、覚えていない人も多かっただろう。

皆が答えられる問題を取りこぼさないことが重要である。どのテーマについても標準レベルにもう一歩プラスした詳しい知識を身に付けられるよう、広く丁寧な学習が必要であろう。

歴史分野

奈良時代~昭和時代までの年表(2022年度)各時代の人物・出来事(2021年度)といった題材で、年代をある程度区切って問題が出されている。リード文や年表の穴埋めに答えた後で、下線部について一問一答で答えていく形が多い。

この分野も、標準レベルの知識から一歩踏み込んだ質問が見られる。高橋是清や浜口雄幸(2018年度・大問2)といった人名は思い浮かばなかった人もいたはずである。また、同じ2018年度では、「協調外交」について一般的な意味ではなく、1929年に取られた政策の中身を訊く問題も出された。

地理分野と同様、標準レベルから一段階詳しい知識がないと答えられない問題がある。それ以外の、多くの人が答えられる問題を落としていては勝負にならない。基本レベルの知識を確実にしたうえで、関連する詳しい情報も付け加えて、さらなる得点を狙えれば理想的である

政治経済分野

前年に起こった出来事を話題にしていくつかの項目が取り上げられ、そのことについて、あるいは関連する下線部について訊かれる問題が出されている。政治の仕組みや国際関係の問題が多い。

憲法や政治についての基本を押さえたら、直近・特に前年の出来事をよく調べておこう。外国の首相や国際連合についての質問もある。日本だけでなく、世界の主な国の政治的・国際的な出来事にも注目しておこう

まとめと注意点

時間は40分と多めだが、問題数も40~60問前後と多くなっている。年度により多少異なるが、適語記入の問題が多く、正確に覚えていないと得点にならない。また、穴埋め問題の数が多いので、リード文をすべて読むことになり時間も取られる。

難しい問題は皆もできないとある程度覚悟を決めて、それ以外を完璧に解答する気構えで、基本事項の徹底したマスターを目指したい。

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2022年度「学習院中等科の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

総解答数は47問と多めである。今年度は政治経済分野で900字ほどのリード文が出された。例年は適語記入など、ことばで書く問題が多いのでさらに時間がかかるが、今年度は地理で選択肢問題が多かったので多少余裕がある。

知識で答えられる問題はどんどん解き進めて、記述問題に余裕をもって取り組みたい。

【大問1】地理分野

  • 難度:やや難
  • 時間配分:11分

日本の農業生産額や工業地帯の出荷額などのグラフを用いた問題。

問1 多く消費し輸入率が低い農産物は割合が高いと考えられる。豆類・麦類は輸入が多いので資料には示されていない。米と野菜では野菜の方が生産額割合が大きいのでAが野菜・Bが米。くだものと花ではくだもののほうが割合が大きいので、Cがくだもの、Dが花である。

問2 消費量から考えてAがパン・菓子、Bが飲料。生産額でみれば砂糖のほうが多いであろうから、CがみそでDが砂糖となる。

問3 1980年では京浜・阪神・中京の順だったが、近年は中京(A)・阪神(B)・京浜(C)となっている。東海と北九州では東海のほうが出荷額が大きいので、Dが東海でEが北九州となる。

【大問2】歴史分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:14分
  • ★必答問題

各時代の人物や出来事について。

問1 (1) もともとは父・藤原道長が別荘として使っていた建物を、子・頼通が寺院としたものである。

(2) 第3代執権・北条泰時が御成敗式目を定めたのが武家法の始まりであった。

(3) 1600年に関ヶ原の戦いを制した徳川家康は、1603年に征夷大将軍に任命され江戸幕府を開いた。

(4) ラクスマンが来航して通商を求めたが、断られた。

(5) シーボルトが開いた鳴滝塾では、高野長英などが学んだ。

(6) モースが発見した大森貝塚は品川区・大田区の2か所で見られる。

問2 X. 桓武天皇ではなく、元明天皇。

問3 同時期に空海(弘法大師)が真言宗を、最澄(伝教大師)が天台宗をそれぞれ興した。

問4 アは源頼朝、イは足利義満、ウは豊臣秀吉のことである。

問5 後醍醐天皇は天皇中心の政治(建武の新政)を行ったが、公家中心だったため武士が不満をつのらせ、短命に終わった。

問6 イは北山文化の時代、ウは江戸時代、エは平安時代のことである。

問7 支配する地域・国でだけ通用するきまりを分国法(家法・戦国家法)という。

問8 アは水野忠邦の天保の改革、ウとエは徳川吉宗の享保の改革の施策である。

問9 鳥羽・伏見の戦い(1968年1月)→江戸城の無血開城(同年・4月)→五稜郭の戦い(1969年)の順。

問10 年貢では作物が不作の場合には徴収が難しいが、土地にかける税金であれば作物の出来に関わらず徴収できるので、財政が安定する。

問11 普通選挙法が制定されたのは加藤高明内閣の時で、納税額による基準がなくなった。

問12 当時リトアニアの領事官で働いていた杉原千畝は、迫害を受けたユダヤ人たちの窮状を見過ごせず、日本からの訓令に背き資格を持たないユダヤ難民にも多くのビザを発給した。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:15分
  • ★必答問題

戦後の日本と国際関係や重大な出来事などについて訊かれている。

問1 A. 東日本大震災後には、被害を受けた地域の復興を目指して内閣に復興庁が設置

された。

B. テロを起こしたイスラム主義過激派の拠点がアフガニスタンにあるとしてタリバン政権を攻撃した。

C. 東西冷戦の終結にともない、多くの地域が国として独立し、ソビエト連邦が解体された。

DとE. 第二次世界大戦の講和条約はサンフランシスコで調印された(サンフランシスコ平和条約)。同時にアメリカと日米安全保障条約が結ばれ、日本国内にアメリカ軍が常駐することとなった。

FとG. 連合国側の出したポツダム宣言を受諾し日本は無条件降伏した。1945年8月15日、ラジオを通して天皇の肉声で敗戦が発表された(玉音放送)。

問2 Y.ベトナム戦争ではなく、朝鮮戦争である。

問3 (1)  行政サービスに不公平が生じないように足りない財源を補うため、使途を限定しない地方交付税交付金が支給されている。

(2) X. 条例が正しい。政令は内閣が出す法令である。

問4 原子力発電所が浸水して電源が失われ、炉心の冷却ができなくなりメルトダウンを起こした。

問5 X. イラクやイランがあるのは中東地域である。

問6 プーチン大統領によるウクライナ侵攻は2022年度の重大ニュースとして、資料集などでよく理解しておこう。

問7 日本人がアメリカの製品を買う場合で考えると、それまで1ドルの商品を100円で買えたのに、120円出さないと買えなくなるということで、日本は損(円が弱くなった=円安)なのである。

攻略のポイント

問題数の多さ、ことばで書く問題の多さなどから、スピードが要求される試験である。リード文の穴埋めも多いので、結局すべて目を通すことになる。難しい問題もところどころに見られ、記述問題にも細かい知識を問われるものがある。基本レベルをマスターしたうえで、もう一段階詳しい知識を上積みできるように学習したい

試験に臨んでは、難しい問題はとりあえず保留して、その他の基本事項をミスなく答えて、合格者平均点以上を狙いたい。記述問題は2行ほどでまとめるものなので、さほど時間はかからないだろう。

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