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明治大学付属中野八王子中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「明治大学付属中野八王子中学校の国語」
攻略のための学習方法

[問題構成]

大問は2題で各15問の計30問という構成が定型である。ここ数年は大問1に小説、大問2に論説文という順番になっている。

設問は「文中の言葉を使って」「書き抜いて」など言葉で答える問題と選択肢問題とがおおよそ各10問ずつ、漢字の読み書きは各大問で5問ずつの計10問という内訳である。いわゆる記述問題は出題されていない

素材文の文量は計10000~12000字とかなり多い分速600~700字くらいを目標に、速く読む練習を積んでおきたい
 

[小説の読解]

登場人物や舞台の設定が学生や学校である場合が多く、受験生にもなじみがあるので理解しやすいだろう。文中の言葉を使って答える問題が多いので、読解がしっかりできていれば得点しやすい。

ただし、選択肢問題は文中の細かな表現まで注意していないと惑わされる場合がある。一字一句、また全体に渡ってよく内容を吟味し、本文との一致・相違を見逃さないように注意しよう。

文学的文章の読解の技術を磨こう。

人物の整理――人数・名前・それぞれの関係などを確認する。だいたいの性格も見ておこう。性格が違えばその
       言動の意味するところも違ってくる。

場面の変化――時間・場所・人物の入出などで場面の変わり目を見つける。場面の変わり目を訊かれる問題もあ
       る。

心情の把握――人物の言動・表情や情景などから、気持ちを読み取る。最も問題にされる部分である。多くの文
       章を読んで様々な人間の考えに触れておくことがなによりの経験になる。

主題の理解――作者が描きたかったことは何か。人間の成長や葛藤・挫折、戦争の悲惨さなど、よく描かれる
       テーマがある。読書を通じて多くのテーマを見ておくことで、テーマをとらえる力もより付くこ
       とだろう。 

[論説文の読解]

ここ数年は人文科学分野からの文章が多い印象である。それほど難解な用語が出てくるわけでもなく、平易な言葉で書かれているので難しくは感じないだろう。2種類の文章を組み合わせたりして(2018年度)、読み易くする工夫をしてくれているようである。

説明的文章の読解の基礎をしっかり身に付けよう。 

段落の整理――形式段落を意味段落にまとめる。意味段落の内容を小見出しのように書いてしまうとわかりやす
       い。

要点と細部――段落の中で最も重要な1文を見つける。傍線などで目立つようにしておこう。説明や言い換えな
       どは細部にあることが多い。

要約と要旨――要点をつなげて要約ができる。要約のなかで筆者の最も言いたいことが要旨である。つまるとこ
       ろ、要旨を読み取るのが一番の目的である。

[漢字]

各大問の最後に漢字の問題がまとめられている。通常、漢字だけ最初に終えてしまうことが多いが、すべて文中にあるのでかえって時間がかかってしまうかもしれない。本校の試験では、読解を進めながら漢字の問題が出てきたところで答えを書き込んだほうが良いだろう。

 

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2020年度「明治大学付属中野八王子中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度は約9600字の文量で、ほぼ例年通りであった。分速600~700字くらいで読めるようにして、問題を考える時間を確保したい。幸い、問題数は30問と控えめで記述問題も無いので、速読ができれば時間には余裕があるはずである。

【大問一】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:25分

島に不時着した特攻隊の生き残り・西島の話を聞き、カミは戦地に赴く兵隊たちを励ます意味の残酷さに気づき、後悔する。
問一 特攻機が墜落しなければ、西島は「ぼくも昨日、みんなと一緒に死ぬはずだった」のである。
問二 「浮遊物」を求めて朝に砂浜に人が来るようである。少し後に貧しい老夫婦が流れつく「アメリカの食料品」を拾いに浜に来ることが書かれている。
問三 戦地での活躍を祈るために人形をくれるのだが、それは「特攻機(飛行機)」で敵に突っ込み「戦死・死ぬこと」を願われていることになるのである。
問四 カミが父や兄を送り出すときに手を振ったのと同じ意味、「お国のためにかんばってきてね」という気持ちの表れである。
問五 西島の話を聞いて、かわいい人形に暗に特攻で自爆することを望む気持ちが込められているという事実に気づき、その罪深さにショックを受けている。
問六 飛行機が沖へ飛んでいって撃墜されたのは海上を飛んだほうが敵に見られにくいためで、「島に被害を与えないように」という配慮ではなかったと、西島から聞かされた。 
問八 死んで神になることを望んでいた西島が、「生きていてよかった」と普通の人間らしい気持ちを取り戻した場面である。
問九 カミは父と兄が出征するときにがんばってと手を振ってしまい、その「呪い」で二人が死んでしまったと思っている。いままた手を振ったら西島に死の「呪い」をかけることになると恐れている。
問十 主人公はまだ幼く、西島の告白やカミの苦悩の意味をよく理解できていない。ただカミが辛そうな様子なので、卵をあげて元気づけようとしたのだと考えられる。
問十一 ⑭ たば――別に「つか」という訓読みもある。

【大問二】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:25分
  • ★必答問題

「ドリトル先生」を題材に、人が初めて自然に触れた時の純粋な気持ち「センス・オブ・ワンダー」を忘れないようにすることが、社会的にも個人的にも大事なのではないかと考えている。
問一 「『ドリトル先生』という本」の好ましさではなく、「ドリトル先生」本人の好ましさを訊かれている。「動物と会話ができる」それ以前に「フェアネス」がある、ということである。
問二 子どもの自分に「ミスター」という敬称をつけてくれて、大人「あつかい」してくれたのがうれしかったのである。
問三 動物と一緒に暮らしながら動物の肉も食べる。「動物愛護で肉は食べない」などという「偽善」がないと指摘されている点で、ウが選べる。
問四 人間から餌をもらいながら「狩猟」という人間の勝手のために働いている猟犬に、自然で生きているキツネを殺すなと言っている。
問五 「考え」について、第3段落にわれわれは思考が「硬直」しがちであるとの指摘がある。ドリトル先生のように「柔軟・やわらか」な発想をしたいものだと思っているのである。
問六 前段落で19世紀になって「世界」「時代」などが一気に進んだことが語られている。もう少し広く「社会」という言葉を使っても合う。
問七 ドリトル先生の眼差しは大人になるうちに忘れがちな「純粋な少年の心」に向けられている、とある。
問八 1. 社会が「近代化」されていく過程が、「私たちの思考」にも当てはまるのだと論じられている部分である。
   2. どちらも最初に自然に対して感じていた「センス・オブ・ワンダー」を失い、分節化・制度化し消し去ったり抑圧したりすると述べられている(第20段落)。
問九 ① 多様――様式や傾向がさまざまに分かれること。

攻略のポイント

多い時には12000字にもなる文量に慣れること。速読が必要である上に、何度も読み返す時間はないので正確な読み取りが求められる。速く・正確に読めるように、同じように文量の多い女子校の過去問なども利用しながら、読解のスピードを上げていこう。
文中の要素を使った適語記入・書き抜きが多い点も意識して、重要点をマークしながら読むコツをつかんでおくとよい。
漢字が大問の最後にまとめられているという特徴にも、過去問を多くこなして効率良く解答できるように慣れておきたい。

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