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武蔵中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「武蔵中学校の社会」
攻略のための学習方法

問題構成

2000字ほどのリード文を読み、数問の選択式問題と記述問題に答えていく形式。資料や統計がよく用いられている。リード文のテーマは年度によりさまざまで、政治経済中心の年もあれば大部分が地理の年度もある。問題もリード文の分野に従って出されるので、まんべんなく出題されるわけではない点、注意が必要である。

記述問題は1行のものから50字程度のもの、300~400字ほど書けるものと数パターン出題されている。いずれも字数の指定はない。特に最後の論説型の記述は、かなりの経験を積んでおかないとうまくまとめられずに時間を失うことにもなりかねない。

記述問題

記述に特化した試験なので書く分量は多くなる。しかし、特別に高度なテクニックやテキストに出てこない難解な知識が求められているわけではない。記述問題といえども、書く土台となるのは基本的な社会科の実力である。まずはテキストをマスターし、補助教材で知識にしっかりと厚みを持たせよう。

その上で、類似の記述問題を多くこなし、設問で求められていることに適度な字数で的確に答えられるように練習を積む。訊かれるのは単なる知識や用語の説明ではなく、多くは事件・出来事の背景や理由である。勉強の際には、なぜそのような出来事が起こったのか、当事者の考え・意図はどうだったのかなど、考えながら覚えていこう。統計や資料の数値から、それまでの経緯や今後の動向などを類推する練習をしよう。記述問題が多いのは、社会的な物事についてよく考える習慣がついているかどうかを見たいのであろう。

それが最もよく表れているのが、論説型の大型記述である。与えられたテーマについて見たことも聞いたこともない状態では書くのにも困ってしまうので、知識量も必要とされる。社会を取り巻くいろいろな問題について考えた経験がないと、十分な字数も埋まらないであろう。深く考えられる生徒が求められている

ただし、リード文には考える手がかりとなりそうなキーワードが示されている場合が多い。2017年度を例に取れば、「里海」や「エコパーク」などの語である。出題者の想定した解答の方向性がなんとなくわかるであろう。このような文中の手がかりもうまく使って、設問で訊かれているポイントから外れずに、文章に破綻がないようにまとめられるよう、過去問や傾向の似た学校の試験でこつをつかんでおこう。

統計・資料

毎年、統計や図版などの資料が必ず用いられている。数字の持つ意味や、画像の特徴などに気づけるように、統計資料や資料集など最新のものに目を通し、見方に慣れておくことが重要である。

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2025年度「武蔵中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

2025年度は物流と労働者の問題を取り上げた総合問題となっている。
選択肢問題が2問出題されただけで、残りは全て記述問題である。本文を参考に出来る問題から手際よくまとめ、自分で考える大型記述に時間を多く回したい。過去問でそうした時間配分のこつをつかんでおこう。

【大問】

  • 難度:標準
  • 時間配分:40分
  • ★必答問題

物流を題材に、運搬に関する歴史や労働者の働き方などについて考えさせる問題となっている。

問1 文中に、江戸が「東京湾の最奥部で墨田川・利根川などの河川と武蔵国から下総国に向かう道が交差する要所だった」ことが書かれており、図1でそれが確認できる地図が示されている。当時、物流の主流だった水運に便利であり、道も通じていて陸運にも都合がよかったため、北条氏にとって北関東進出の足掛かりとして好都合だったのである。

問2 江戸湾(東京湾)の入り口に位置する浦賀は港町として発展していた。湾の警備のため奉行所と船改(ふなあらため)番所が置かれて、江戸に出入りする船を検査した。江戸湾深くには自由に入れないため、ペリー来航の際も浦賀に寄港したのである。

問3 大きな船は海上輸送に用いられ、全国各地からの物資を運搬した。小さな船は河川や運河を航行し小口輸送に利用された。大船で各地から港に運ばれた物資を小船で内陸部へ運んだり、逆に運び出したりしたのである。

問4 大阪に蔵屋敷が多く作られたのは、人口が多く商人も多く住んでいたため、他の地域より現金化が容易で価格も高く売れたからである。大阪ほどではないが江戸にも蔵屋敷があった。大阪では武器などが手に入ったほか、江戸には参勤交代で訪れる必要があり、大阪や江戸で現金が必要な場面が多かったのである。

問5 図4で見ると、牛車のほうが少ない人出で多くの荷を運んでいる。人の労働力が少なく荷物も多く運べたのである。一方、牛のためのエサ代や牛舎が必要になり、費用がかかる点は短所であろう。

問6 かつて茨城県から福島県にかけて常磐炭田が発掘され、東京に向けて石炭が出荷されていた。当時の主要な動力源であった蒸気機関の燃料として使用された。

問7 当時、機械は高額で導入するには大きな資金が必要であったと考えられる。故障した場合は修理が必要なうえ、買い替えとなるとさらに費用が増える。その点、文中に「労働者に不満を言わせずに都合よく働かせてきた」とあるように、人を雇うのは機械より安く、辞めれば他の人を雇えばよいので、コストの面で機械より安く済んだのである。

問8 
(あ) インターネットや携帯電話の普及により、本1冊・食品1品でもクリックひとつで手軽に配達してもらえるようになった。それだけ扱う品数が増え、運搬労働者の負担が大きくなっているということである。
(い) 配達業務は配達一件につきいくらという歩合制が多くとられている。配達量が増えればそれだけ収入が増え、長時間働けば文中にある「残業代」にあたる収入も増えるわけである。
(う) やはり高収入を得ようとして、長時間・過重労働に陥りやすいという懸念があるだろう。歩合制は頑張れば収入につながるが、休養を減らしてまで働いては健康を害してしまう。配達量だけでなく、基本給+歩合といった労働者が働き過ぎない環境の整備も必要だろう。

 〔注目!――ほぼ全問が記述問題という特徴のある試験である。しかし、難しい問題には考える手掛かりになる資料(図1~図4)が与えられている。また、本文にも参考になる文章が示されている場合が多いので、素材文もしっかり読むべきである。〕
                                   <時間配分目安:40分>

攻略のポイント

記述問題が大半を占める試験ではあるが、背景として必要とされるのは基本的な社会科の実力である。そこにプラスして、新聞やニュースなどで社会のできごとについてよく考え、そうして培った社会に対する考察力といったものが答案を書く推進力になる。
勉強に限らず、身の回りで起きた事件や世界の情勢など、様々な出来事の原因や結果・その後の影響などをよく考え、考察力を養おう
海城中学など、傾向の似た試験も利用して、十分な経験を積んでおかれたい。

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