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武蔵中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「武蔵中学校の社会」
攻略のための学習方法

問題構成

2000字ほどのリード文を読み、数問の選択式問題と記述問題に答えていく形式。資料や統計がよく用いられている。リード文のテーマは年度によりさまざまで、政治経済中心の年もあれば大部分が地理の年度もある。問題もリード文の分野に従って出されるので、まんべんなく出題されるわけではない点、注意が必要である。

記述問題は1行のものから50字程度のもの、300~400字ほど書けるものと数パターン出題されている。いずれも字数の指定はない。特に最後の論説型の記述は、かなりの経験を積んでおかないとうまくまとめられずに時間を失うことにもなりかねない。

記述問題

記述に特化した試験なので書く分量は多くなる。しかし、特別に高度なテクニックやテキストに出てこない難解な知識が求められているわけではない。記述問題といえども、書く土台となるのは基本的な社会科の実力である。まずはテキストをマスターし、補助教材で知識にしっかりと厚みを持たせよう。

その上で、類似の記述問題を多くこなし、設問で求められていることに適度な字数で的確に答えられるように練習を積む。訊かれるのは単なる知識や用語の説明ではなく、多くは事件・出来事の背景や理由である。勉強の際には、なぜそのような出来事が起こったのか、当事者の考え・意図はどうだったのかなど、考えながら覚えていこう。統計や資料の数値から、それまでの経緯や今後の動向などを類推する練習をしよう。記述問題が多いのは、社会的な物事についてよく考える習慣がついているかどうかを見たいのであろう。

それが最もよく表れているのが、論説型の大型記述である。与えられたテーマについて見たことも聞いたこともない状態では書くのにも困ってしまうので、知識量も必要とされる。社会を取り巻くいろいろな問題について考えた経験がないと、十分な字数も埋まらないであろう。深く考えられる生徒が求められている

ただし、リード文には考える手がかりとなりそうなキーワードが示されている場合が多い。2017年度を例に取れば、「里海」や「エコパーク」などの語である。出題者の想定した解答の方向性がなんとなくわかるであろう。このような文中の手がかりもうまく使って、設問で訊かれているポイントから外れずに、文章に破綻がないようにまとめられるよう、過去問や傾向の似た学校の試験でこつをつかんでおこう。

統計・資料

毎年、統計や図版などの資料が必ず用いられている。数字の持つ意味や、画像の特徴などに気づけるように、統計資料や資料集など最新のものに目を通し、見方に慣れておくことが重要である。

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2019年度「武蔵中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

本年度は国内外への人の行き来を話題に、貿易・外交や移民につて関連する問題が出題された。

問題数自体は少ないので、選択式問題を手早く終えれば、残りを記述に充てられる。本文を参考に出来る問題から手際よくまとめ、自分で考える大型記述に時間を多く回したい。過去問でそうした時間配分のこつをつかんでおこう。

【大問】総合問題

  • 難度:
  • 時間配分:40分
  • ★必答問題

国内外への人の行き来を題材にした総合問題。

問1 (1)地図のように正確な線を引く必要はない。岬・半島・湾などの特徴的な地形がしっかり示されていればよい。駿河湾・伊豆半島・相模湾と三浦半島・東京湾を書き込むことになるが、大きさや向きがある程度正確である必要はあるだろう。

   (2)静岡県付近には遠州灘と呼ばれる海域がある。「灘」は沖合で波が荒く潮流の速いところを意味する言葉で、相模灘・鹿島灘など日本各地に存在する。遠州灘は日本海流の流れが強く、また冬には強い北西の季節風が吹くので船の操縦が困難になり、難破事故が多く発生した。

問2 (1)平清盛による日宋貿易。

   (2)足利義満による日明貿易。

問3 洋船との違いを見ていこう。和船は、舵が大きく引き上げ可能であること・船底が平らで沈みこみが浅いこと・帆柱=帆の数が少ないことなどがわかる。大きな舵は流れの速い場所での操舵に適している。沿岸や近海など、比較的浅い海域を航行するので、岩礁などにぶつからないような工夫もされている。また、沖に出て長距離の航海をすることもないので、帆の数は少なくてよいのだと考えられる。

問4 (1)漂流民を日本に届けるという人道的な行為が鎖国政策をとっていた当時の日本との接点となり、開国を促す端緒となると考えられたのだろう。

   (2)1858年に日米修好通商条約が結ばれた。これにともない、イギリス・ロシア・フランス・オランダとも同様の通商条約(安政の五か国条約)を結ぶこととなった。

問5 (1)鎖国を維持しようとしていた幕府は1825年に外国船打払令を出し、清とオランダ以外の船を撃退することとし、アメリカの船であるモリソン号は砲撃を受けた。

   (2)オランダはキリスト教の布教を行わなかったことにより、長崎県の出島で貿易を許されていたので、オランダを通して手紙が届けられたのである。

問6 ブラジルは1888年に奴隷制度が廃止されたのにともない、日本人移民の受け入れを認めた。日本は日露戦争後の経済混乱により農村などで貧困化がすすんだこともあり、移民を積極的に送り出した。その後の100年ほどで13万人もの日本人がブラジルに移住し、現在では推定190万人ほどの日系人が住んでいるという計算も出されている。

問7 1964年に海外への渡航が緩和されて観光目的でも旅行できるようになったこと、高度経済成長期にあって国民全体が豊かになったこと、為替相場が固定制から変動制に変わり円高になることで海外旅行に安く行けるようになったことなどの理由が考えられる。

問8 移民や難民などが頭に浮かぶだろう。近年ではアメリカのトランプ大統領が不法移民の流入を防ぐためにメキシコとの国境に壁を建設しようとして、予算を確保するために非常事態宣言を出すなどの政治の混乱が見られた。また、ヨーロッパでは中東地域の政情不安による難民の受け入れについてEU各国の考えに差があり、イギリスが離脱するかもしれない原因のひとつにもなっている。

攻略のポイント

記述問題が大半を占める試験ではあるが、背景として必要とされるのは基本的な社会科の実力である。そこにプラスして、新聞やニュースなどで社会のできごとについてよく考え、そうして培った社会に対する考察力といったものが答案を書く推進力になる。

勉強に限らず、身の回りで起きた事件や世界の情勢など、様々な出来事の原因や結果・その後の影響などをよく考え、考察力を養おう。

海城中学など、傾向の似た試験も利用して、十分な経験を積んでおかれたい。

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