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慶應義塾女子高等学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「慶應義塾女子高等学校の英語」
攻略のための学習方法

慶應女子高校の英語入試問題を攻略するための勉強法について考えてみたい。レベル的には非常に高いので、以下の内容をしっかりと理解し日頃の受験勉強に役立ててほしい。

①   英検2級に匹敵する程度の英語力

合格に必要な英語力としては、最低でも英検準2級、できれば2級に匹敵するレベルが欲しいところではある。単語力・イディオム力はいうまでもなく文法事項としては、関係代名詞、仮定法、話法、比較、文型、準動詞は高校レベルの文法書で内容を確認してほしい。特に、文型については「子の英文は第何文型ですか」などのような問題は出題されないが、大事なことは文要素(SVOC)になり得る品詞は何か、つまり主語になり得る品詞は名詞・代名詞およびそれらに準ずる句・節である、という知識をしっかり理解することである。難解な英文において散見される「倒置構文」における語順である「S+V+修飾語句」を「修飾語句+V+S」になった場合に、文要素には該当しない「修飾語句」が単純に「V」の前にあるからと言って、主語になるという判断はおかしいという決定ができなければならない。そのためにも、文要素になり得る品詞に関する文型知識が必要である。

②   下線部訳における日本語訳出の工夫

下線部訳におけるポイントは、「日本語訳出上のこなれた日本語」の使い方における工夫である。いくつか具体例を挙げてみる。主語が人間などの生物以外の文章を「無生物主語」文章という。例えば、‘The experiment showed that ~ ’という英文において、「その実験は~をしめした」という訳を「その実験によれば~ということが明らかになった」という具合に、無生物である主語を「目的・手段」に変換させて訳出を行うことでより日本語らしい、つまり「分かり易い日本語」の訳になるのである。また、‘some people did ~’という英文を「何人かの人々は~を行った」と訳しては‘some’のニュアンスを正確に反映していない訳になってしまう。‘some’は具体的な「数量」を表すものではないので、そのような英文については「~した人もいた」としなければならない。

③   複数の意味を持つ英単語の根本的な意味

過去の大学入試問題にこのような問題が出題された。英文の内容としては、紀元前における氾濫を繰り返していたエジプトのナイル川に関する文章であった。氾濫によって毎年のようにその「流れ」が変化する状況について述べた後で、‘the natural line’の‘natural’に下線が引かれ5個ある選択肢のなかで同様の意味を有する単語を選ばせる問題が出題された。当然ながら当該文章における‘natural’に「自然な」という意味はあてはまらない。設問全文をここに引用することはできないが、要旨としては、氾濫で流れが目まぐるしく変容するナイル川の‘natural’な流れについての設問である。そもそも‘natural’とは「人為的にいまだに手が付けられていない状態」のことを指しているのであるから、そこから「本来的な、根本の、原初の、最初の」というようなスタート時点での状況を指し示す意味を有するのである。したがって、上記入試問題における‘natural’の意味は、「氾濫を繰り返す前の元来のナイルの流れ」を指し示すものである。そのような理解ができれば、選ぶべき選択肢は‘original’となるのである。ちなみに‘natural’の名詞形である‘nature’は、手を付けていない原初の状態といういみで「本質、性質、元来」などの意味が出てくる。慶應女子高校英語入試問題における単語の処理スキルにおけるポイントとして、英単語の持つ根本的意味をしっかり把握することが重要である。では、そのような英単語の根源的意味をどの様にして習得するのかといえば、そのような意味を集約的に掲載している参考書があるので、一度目を通しておくべきである。

④   整序問題の攻略

いわゆる与えられた語の並び替えである。特に、注意しなければならないのが「倒置構文」である。通常の語順が倒置されることにより、本来、動詞の前に置かれるべきは主語であるが、「倒置」が行われる条件(本来後ろに置かれるべき修飾語句を強調したいがために前に置く)が行われた場合、通常の「S+V」が「V+S」に逆転することに慣れなければならない。そのためには、整序問題に特化した問題集もあるので、事前に十分練習してほしい

⑤   英作文作成上のポイント

通常の英作とは異なり、英語で質問されたことに対して英作するという出題形式である。英作を行う前に、正確に与えられた英語での質問内容を正確に理解することが不可欠な前提条件であるが、そのうえで英作を行う上でのポイントは「自分が知っている簡易な英語表現にどのようにして課題文を落とし込むこと」が的確に迅速にできるか否かである。採点は、基本的は減点主義である。したがって、知識が曖昧な英語構文やイディオムは使わずに、平易な英語表現・確実に覚えている英単語を使って英作を行う習慣をつけよう

以上、最低限の留意点を記載したので、受験生の皆さんの日々の学習につけ加えて合格へ向けて頑張ってもらいたい。

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2025年度「慶應義塾女子高等学校の英語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

【大問1】対話文の長文読解総合問題<7分>。 
【大問2】説明文の長文読解総合問題<16分>。
【大問3】対話文の長文読解総合問題<13分>。
【大問4】説明文の総合読解問題<19分>。
【大問5】テーマを与えられた自由英作問題<5分>。
単語・イディオム・文法事項のどれをとっても高校レベル(中には大学受験レベルもあり)である。さらに、英文読解の速度についても1分間に100単語を上回るスピードがないと問題の英文を読み切り、設問に取り組む時間が無くなってしまうだろう。

【大問1】対話文に関する長文読解総合問題

  • 時間配分:7分

1.適文選択問題<2分>。
サンドラの犬はルナにはならず、グレースの猫はサンドラの犬と同じ名前なので、同時にグレースの猫もルナにはならない、という内容を踏まえて適切な選択肢を選ぶこと。

2.内容把握問題<5分>。
本文の文脈より、最終的にハリーの犬がルナであるので、ハリーの猫はルナではなくマックスであり、サンドラの猫がルナになる。

【大問2】説明文に関する長文読解総合問題

  • 時間配分:16分

問1.適語句選択問題<1分>。
ダッシュ以下はdoing bad thingsを具体的に例示しているので、being meanが適切である。この場合のmeanは「意地の悪い」という意味であることに注意すること。

問2.下線部訳問題<2分>。
下線部の英文中に見慣れない単語はないであろう。本問では、現在完了形や関係代名詞目的格が省略されている英文であることを踏まえて訳出を考える。そのうえで、いわゆる「こなれた日本語訳=わかりやすい日本語」つまり「日本語の訳分だけでも十分意味が理解できるレベル感」が重要である。様々な英文を訳出しスキルを磨くことが重要である。

問3.整序問題<3分>。
 [Ⅰ]整序問題のポイントは、動詞を何にするかである。本問では、find の目的語となるthat節に続く文章を考えるのであるから、動詞はwere seenとして受動態で考える。さらに、see ~ as …「~を…としてみなす」というイディオムをあてはめる。
 [Ⅱ]it be ~ for … to ―の構文を参考に文を組み立てる。ちなみに、「~」の部分がkindなどの人の性格を表す形容詞になっている場合は、forではなくofになることも頻出事項であるので確実に覚えておこう。

問4.英文解釈問題<2分>。
下線部のthatは代名詞であり前の文の内容を表している。as以下の訳出がポイントになるであろう。that isn’t as clear as it seems (clear)であり、(clear)が省略されているので「明白であると思えるほど明白ではない」というのが直訳である。

問5.内容把握問題<2分>。
下線部訳は「戦争もまた例外である」という意味である。「何が何の例外」であるのかを考える。つまり、文脈から考えると「人が人を殺すことが許容されしまうのか」という事例を考える。

問6.語句解釈問題<2分>。
this well-known questionの具体的内容はコロン(:)以下に述べられている。コロン(:)、セミコロン(;)、ダッシュ(―)は、同様な働きをするのでしっかり覚えておこう。

問7.内容真偽問題<2分>。
正しい選択肢は以下の2つである。
 ③「過去には、人々の良心は奴隷制度は悪であるとは人々に訴えなかったのである」
 ④「文化の中には今でも人種差別的な悪い考えを抱いているものもある」

問8.英問英答問題<2分>。
問の内容は以下の通り。
「筆者によれば、道徳的な質問に容易には答えられないのだけれども、我々は何をしなければならないのであろうか」

【大問3】対話文に関する長文読解総合問題

  • 時間配分:13分

問1.適文選択問題<2分>。
 A Johnson’s dictionary について話している文脈である。直後のThe ideaに注目すること。
 B 直後のMs. Royの発言内容が手掛かりである。
 C 直後でMs. RoyがJohnsonに関係する話を読む最良の方法について話している。

問2.適語補充問題<2分>。
(  )の直後に“the largest of fish” とあり、whaleと推測できる。

問3.内容把握問題<3分>。
直後にあるa cat sitting on a bookが手掛かりとなり、「貝がら」が本の上にあるのか否かを本文より判断する。

問4.下線部訳問題<3分>。
本問のポイントはasの処理である。このasは、接続詞であるので理由(~なので)、時(~のとき)、様態(~のように)、譲歩(~だけれども)、比例・経過(~するにつれ)の用法については、しっかり覚えておくように。ここではになる。なお、後に名詞が続く接続詞のas(~として)とは明確に識別ができるようにしておくことが大切である。

問5.要約文問題<3分>。
本文の内容を要約した文に適語を選択する問題である。本文の内容を正確に把握理解することは言うまでもないが、表現を変えたり同じ意味の他の単語に置き換えたりしている場合を正確に見抜くように普段から同様な問題演習を行う必要がある。

【大問4】物語文に関する長文読解総合問題

  • 時間配分:19分

問1.適語選択(語形変化)問題<3分>。
 (ア)raindropsが主語であり、時制は過去とする。
 (イ)目的語はcontrol「制御」であり、以下の文はWhen he got angryとあるので「怒りを制御できない」という趣旨の文にしたい。
 (ウ)bright flashes =明るい閃光(つまり稲妻)を目的語とする動詞を選択する。
 (エ)主語であるSheはThunderのことである。文脈から判断すると「雷が息子を制御」しようとしているのである。

問2.和文英訳問題<4分>。
「お前たちがそこにいれば」はifを用いた条件節の文章を考える。「そこにいる」とはyou are thereとなる。

問3.英文解釈問題<3分>。
直前にYou must move to the hillとある。この内容の繰り返しを避けるために省略されている内容を推測する。

問4.英文和訳問題<3分>。
so ~ that …の構文である。この構文は、訳出もしっかりできることは言うまでもないが、書き換え問題にも頻出の文法事項であるので確実に覚えておこう。また、「~」の部分が名詞の場合は、soではなくsuchが使われる。

問5.適文選択問題<3分>。
 A 前後の関係から、「雷が稲妻を制止できなかった」ことが読み取れる。
 B 文脈から「稲妻が怒りを爆発させた場合」に何が起きるのかを内容から読み取り適切な選択肢を選ぶ。

問6.英問英答問題<3分>。
英問の内容は以下の通り。
 1 「畑が乾燥したときに、雷と稲妻が何を行ったか」
  「なぜ人々は王に訴えたのか」

【大問5】自由形式テーマ英作文問題

  • 時間配分:5分

約50語を用いて作成する英作文。昨年と同様な出題形式である。与えられた課題は「日々の生活の中で特別に恒常的に行うことは何か」という内容である。しかも、「解答用紙の余白に単語数(words)」を記載することも要求されている。字数としては50~55単語程度で書きたい。自身のspecial routineについてコンパクトに説明する必要がある。また、難解な構文や単語は使用せずなるべく平易な英語表現を使用し、ミスをしないことを心掛けること。

※以下の類題に挑戦しよう。
問1.次の(1)(3)の空欄を補うのに最も適切な語句を、それぞれ1〜4から選び、番号で答えなさい。

(1) She found it difficult to(   )the new policy to her colleagues because it was very unpopular.
 1.      convince
 2.      justify
 3.      persuade
 4.      propose

(2) It was not(   )he was told the whole story that he finally understood the true situation.
 1.      until
 2.      before
 3.      when
 4.      unless

(3) Having failed the interview twice, he decided to(   )the challenge again.
 1.      take up
 2.      put off
 3.      give in
 4.      look after

《解答》
(1)
2 彼女はその新しい方針が非常に不人気だったため、同僚たちにそれを正当化するのが難しいと感じた。

(2)1 彼が最終的に真の状況を理解したのは、全ての物語を聞かされた後だった。

(3)1 面接に二度失敗した後、彼はその挑戦に再び取り組むことを決めた。

問2.次の会話文の空欄に当てはまる最も適切な文を、A〜Dから一つ選び、記号で答えなさい。

Receptionist: Good morning, how may I help you?
Mr. Smith: Good morning. I’m Mr. Smith, and I have a reservation for a single room.
Receptionist: Welcome, Mr. Smith. Let me check… Ah, yes. It seems you requested a non-smoking room on a high floor.
Mr. Smith: That’s right. (       )
Receptionist: I see. Unfortunately, we only have smoking rooms available on the top floor today. However, I can offer you a non-smoking room on the fifth floor, which has a very nice view of the park.
Mr. Smith: That will be fine, thank you.

 A. Could you tell me where the nearest restaurant is?
 B. I was hoping for one with a view of the ocean, if possible.
 C. I would prefer a room on the highest floor, if possible.
 D. Is there a charge for room service after 10 p.m.?

《解答・日本語訳》

(解答)C

(日本語訳)
受付
: おはようございます、ご用件を伺います。
スミス氏: おはようございます。スミスですが、シングルルームを予約しています。
受付: スミス様、いらっしゃいませ。確認します…ああ、はい。高層階の禁煙室をご希望されていましたね。
スミス氏: その通りです。できれば一番高い階の部屋がいいのですが。
受付: さようでございますか。申し訳ございませんが、本日、最上階は喫煙室のみとなっております。ですが、5階の禁煙室で、公園の素晴らしい眺めのお部屋をご用意できますが。
スミス氏: それで結構です、ありがとう。

問3.次の英文を読み、設問に答えなさい。

 The development of AI has allowed machines to process data and make decisions with incredible speed. However, some researchers express concern that this growing reliance on algorithms may inadvertently diminish our capacity for (1) human intuition. When we constantly delegate complex decision-making to a machine, we stop engaging the subconscious, non-linear thinking processes that often lead to truly novel insights. The machine excels at optimization, but it rarely produces genuine (2) serendipity.

(1) 下線部(1)の human intuition が、AIへの依存によってなぜ失われる可能性があるのか。本文の内容に沿って、50字以内の日本語で説明しなさい。

(2) 下線部(2)の serendipity とは、本文中ではどのようなものとして対比的に説明されているか。本文中から連続した英語3語で抜き出しなさい。

《解答》
(1)
複雑な意思決定を機械に委ねることで、新しい洞察につながる非線形な無意識下の思考プロセスを使わなくなるから。(49字)
(2)truly novel insights

《日本語訳》
AIの開発により、機械は驚異的なスピードでデータを処理し、意思決定を行うことができるようになりました。しかし、一部の研究者は、アルゴリズムへの依存度の高まりが、人間の直感の能力を意図せず低下させるのではないかと懸念しています。複雑な意思決定を常に機械に委ねることで、私たちは真に斬新な洞察につながることが多い、無意識下の非線形な思考プロセスを使わなくなります。機械は最適化に優れていますが、真のセレンディピティを生み出すことはめったにありません。

問4. 次の英文を読み、後の設問に答えなさい。

 In an increasingly digitized world, the concept of “digital detox” has gained traction. While the convenience and connectivity offered by smartphones and constant internet access are undeniable, the subtle mental toll they exact is becoming a subject of serious discussion. The human brain, evolved to focus on single, deep tasks, is constantly interrupted by notifications, leading to a state of sustained partial attention. This cognitive fragmentation is not merely annoying; it has been shown to reduce both productivity and long-term memory formation.
 Many people try to solve this problem by simply setting time limits on their apps. However, such efforts often fail because they treat the symptom, not the cause. The fundamental issue lies in the way digital interfaces are designed to maximize user engagement through dopamine-driven feedback loops. To truly detach, one must cultivate alternative, deeply engaging activities that require continuous, singular focus. This could be anything from mastering a musical instrument to engaging in complex needlework or studying a foreign language with complete immersion. These activities serve as natural antidotes, training the brain to re-engage its deep-work capacity.
 Furthermore, a digital detox is not solely about restricting screen time; it is also about reconnecting with the physical environment and the people around us. When people are constantly looking down at their phones, they are engaging in a form of self-imposed social isolation, reducing the opportunities for spontaneous, meaningful interaction. It is this kind of unscripted human connection that cannot be replicated by even the most advanced social media platform. By deliberately leaving one’s phone out of reach during meals or social gatherings, we open ourselves up to the rich, unpredictable reality of the present moment. This shift from a life lived virtually to a life lived physically is what ultimately defines a successful digital detox. It means replacing the shallow connections of the screen with the tangible, complex beauty of the real world.

(1)下線部deep-work capacityとは、本文中の説明から、どのような能力であると考えられますか。40字以内の日本語で説明しなさい。

(2)下線部It is this kind of unscripted human connection that cannot be replicated by even the most advanced social media platform. を、指示語が指す具体的な内容を明らかにして、全て日本語に直しなさい。

(3)下線部It means replacing the shallow connections of the screen with the tangible, complex beauty of the real world. を、日本語の表現として最も自然になるように訳しなさい。

(4)本文の内容に最も合致しないものを次の中から一つ選び、番号で答えなさい。
 1.      デジタル依存の問題の根本的な原因は、アプリに時間制限を設けるといった対処療法では解決できない、インターフェースのデザインにある。
 2.      通知による絶え間ない中断は認知的な断片化を引き起こし、生産性だけでなく、長期的な記憶形成の能力も低下させることが示されている。
 3.      デジタルデトックスの成功は、単に画面の制限時間を設けることではなく、深く集中できる代替活動を意図的に行うことによって達成される。
 4.      最も高度なソーシャルメディアプラットフォーム上でのやり取りは、偶然に起こる人間関係を再現できるため、物理的な環境との再接続は必須ではない。

《解答》 
(1)単一の課題に継続的かつ深く集中し、長い時間をかけて取り組む能力。(39字)

(2)それは、周囲の人々との偶発的で意味のあるやり取りといった、台本のない人間とのつながりであり、最も高度なソーシャルメディアプラットフォームでさえも再現することはできません。

(3)それは、画面上の薄っぺらい人間関係を、現実世界の触知でき、複雑な美しさに置き換えることを意味する。

(4)4

《日本語訳》
 ますますデジタル化が進む世界において、「デジタルデトックス」という概念が注目を集めています。スマートフォンと常時インターネット接続が提供する利便性と接続性は否定できませんが、それらがもたらす微妙な精神的負担は、真剣な議論の対象になりつつあります。単一の深いタスクに集中するように進化した人間の脳は、通知によって絶えず中断され、持続的な部分的な注意散漫な状態に陥ります。この認知の断片化は単に煩わしいだけでなく、生産性と長期記憶の形成の両方を低下させることが示されています。
 多くの人は、単にアプリの時間制限を設定することでこの問題を解決しようとしますが、そのような努力は、原因ではなく症状に対処しているため、しばしば失敗に終わります。根本的な問題は、デジタルインターフェースがドーパミン駆動のフィードバックループを通じてユーザーエンゲージメントを最大化するように設計されている点にあります。真に離脱するためには、継続的で単一の集中を必要とする、代替の、深く夢中になれる活動を育む必要があります。これは、楽器の習得から、複雑な裁縫、完全な没入を伴う外国語の学習まで、何でも構いません。これらの活動は、脳に深く作業する能力を再び取り戻させるための、自然な解毒剤として機能します。
 さらに、デジタルデトックスは単に画面時間を制限することだけではありません。それは、物理的な環境や周囲の人々との再接続でもあります。人々が常に携帯電話を見下ろしているとき、彼らは一種の自らに課した社会的孤立に関与しており、偶発的で意味のある交流の機会を減らしています。最も高度なソーシャルメディアプラットフォームでさえ再現できないのは、まさにこの種の台本のない人間とのつながりなのです。食事中や社交の場で意図的に携帯電話を手が届かないところに置くことで、私たちは今この瞬間の豊かで予測不可能な現実に心を開きます。この、事実上生きていた生活から物理的に生きる生活への移行こそが、最終的に成功したデジタルデトックスを定義します。それは、スクリーンの浅いつながりを、現実世界の触知できる複雑な美しさに置き換えることを意味します。

問5.次の問いに対するあなたの意見を、50語以上70語程度の英語で書きなさい。
Question: Do you think technological advancements primarily make our lives better, or do they create new problems that we must solve? Give reasons for your opinion.

《解答例》
[例 A:肯定派]
I believe technology primarily makes our lives better. For instance, medical innovations have increased our lifespans significantly, and global communication tools allow us to learn instantly about different cultures. While new problems like digital stress exist, they are often manageable through self-discipline. The benefits of improved health, education, and accessibility far outweigh the drawbacks, driving overall human progress. (66 words)

[例 B:問題提起派] Technology creates serious new problems. While devices are convenient, they often lead to serious social isolation and a lack of deep focus, which affects our mental health. Moreover, the environmental cost of producing and disposing of electronic waste is huge. We are solving small problems with technology only to create much larger, global ones that require urgent solutions. (66 words)

攻略ポイント

英文レベルとしては相当に高い。英検レベルとしては、準2級は当然でありできれば2級レベルの英語力があればより高得点が望めるであろう。特に求められる英語力としては「記述力」である。純粋な「和文英訳」だけにとどまらず、英問に対して英語で答えるなどの出題形式に対しても十分な事前の練習が必要である。また、下線部訳の日本語表現における「こなれた日本語表現力」も工夫が必要である。普段使用する問題演習用のテキストは、単に選択肢を選ぶ形式の問題種ではなく、500wsの英文を50~80語に日本語でまとめるスキルが向上できるテキストが最適である。また、下線部訳における日本語訳出の「自然な日本語」を心掛けることが大事である。

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