國學院高等学校 入試対策
2025年度「國學院高等学校の数学」
攻略のための学習方法
端的に言えば、「基本知識から作業を進めて、いかに正確に答えを求められるかが問われるテスト」と言えるだろう。
合格のめやすは数学75点くらいと思われるが、数学の得意な生徒なら満点に近い点数を取る気概で臨みたいところだ。
以下にポイントをまとめておく。
(1)公式や基本定理をしっかりおさえる
教科書に載っている公式をきちんと把握し、それをきちんと使えるようにしておくこと。教科書の問題やそれに付随するワーク、市販されている「教科書ワーク」などを使いながら、基本から丁寧に問題を解いて感覚を磨いておこう。
(2)ミスなく正確な計算力をつける
じっくり考える問題、というよりは、公式にあてはめたり式を立てたりして計算を進める問題が多い。よって、計算力や作業力が大きなポイントになる。
「いかに早く正確に答えを求められるか。」
計算力は一朝一夕につくものではない。
やればできたのに時間が足りなかった、という苦い経験にならないように、日頃から面倒がらず、いろいろな計算練習をして最後まで自分で答えを出す経験を何度も積んでもらいたい。
(3)学校の授業を大切に
基本に忠実な問題が多く、教科書の章末問題や問題集にある典型問題が多い。学校の定期試験の延長線上に合格があると考え、日頃からしっかりと問題を解く習慣をつけておくことが大切だ。
(4)問題集は「基本編」から
学校で使うワーク、教科書ワークなどの問題を解いて基礎知識がついてきたら、いろいろな問題集の典型問題に取り組んでみよう。塾などで取り扱いのある「新中学問題集」がおすすめだ。基本編を使いながらよく出てくる問題(例題などに使われている問題やその類題)の解法のパターンをつかめるように反復して練習してもらいたい。
(5)過去問を有効利用する
時間配分に気をつけて、過去問で練習しよう。
はじめは時間が足りなく感じるかもしれない。大問1を解いた後は、大問2以降は解きやすい問題から正確に答えを出せるように解いていこう。図形や関数中心になるので、自分の得意分野から解いていき、取捨選択する練習もあわせて重ねておく。
一度解いて復習をした後、少し時間をおいてから二度目に挑戦しよう。二度目は50分ではなく、40~45分程度の時間設定で解法する。時間の負荷を強くして、時間内に完成させられるテンポを体で把握することが大切だ。
数学は一夜漬けがきかない科目。日頃どれだけ問題に触れてきたかで結果が大きく左右される教科だ。
日頃から丁寧に問題を解いて、反復して吸収していく習慣を大切にしてほしい。
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2025年度「國學院高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
基礎~標準的な問題で構成されており、解き方の方針で迷うことはあまりないであろう。マークシート方式により解答が指定された形式を求められる。問題数が多いので試験時間50分をフルに使うことになる。大問が5問あるので、できる問題から先取りで時間配分に気をつけて解いていこう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:13分
(1)平方根の中をできるだけ小さく、有理化して計算するように練習しよう。
(2)指数部分の計算方法はしっかり学習しておく。
(3)(4)必ず正答すること。ミスなく素早くできること。
(5)yの増加量/xの増加量の基本は重要。
(6)食塩の量について注目して立式することに慣れておく。
(7)頭の中で考えるのではなく、図式化してミスを減らす。
(8)相対度数の求め方や相対度数の合計が1という知識をしっかりと習得しておく。
(9)与えられた角度や他の角度を三角形や四角形に集める。
(10)中心から接点に下ろすと直角である。
<ポイント>
y=ax2乗のpからqまで増加するときの変化の割合=a(p+q)となる。yの増加量/xの増加量の意味を理解した上で、大変便利なこの公式を利用する。なお、一次関数は変化の割合は常に一定である。
【大問2】二次方程式の応用
- 時間配分:8分
与えられた問題文や条件より立式して変数の値を求める。
(1)売れ残った個数に着目してxで表す。
(2)(1)より仕入れた個数が分かり、2日目、3日目と売り上げについて考えて立式する。
【大問3】二次関数と一次関数
- 時間配分:8分
放物線と直線で作られる図形の計量問題
<ポイント>ひし形の面積は、対角線×対角線×1/2
(1)直線ℓの式を求めてa+bを求める。
(2)四角形ABCDの面積を求めて△OCEを引く。
(3)直線ABと直線ADとX軸との交点をそれぞれF、Gとすると、△AFGをx軸を軸として1回転させてできる立体から、△BFOと△DEGをそれぞれx軸を軸として1回転させてできる立体を除く。
【大問4】空間図形
- 時間配分:8分
空間図形内にできる平面図形の計量問題
<ポイント>相似比(辺の長さの比)を「m:n」とすると、相似な図形の面積比は「m²:n²」となり、相似な立体の表面積比も同様に「m²:n²」、体積比は「m³:n³」
(1)与えられた問題の図に線分の長さや平行線、三角形を描いて図式化する。
(2)相似な三角形の面積比を利用する。
(3)△PQRの高さを、△PQEの面積より求めることがポイントになる。
【大問5】データの活用-さいころ-確率
- 時間配分:10分
問題文を読み取り、書かれた手順で数字を処理して書き出す。
(1)abを6でわったときの余りが0のときは、ab=6、12、18、24、30、36であり、それぞれのa、bの考えられる組み合わせを洗い出す。
(2)問題文の条件は①a=bでabを6でわった余りがa、bに一致しない場合②a≠bでabを6でわった余りがaあるいはbに一致しない場合である。
攻略ポイント
基礎~標準的で幅広い単元の問題で構成されていて、難問は出題されていないので、合格ラインはかなりの高得点が予想される。いかに検算とミスの確認ができるかが、攻略のポイントとなるだろう。それには日頃の学習において、自分はどんなケアレスミスをするかに気をつけたり、別解で検算できるように解法を増やしておいたりする必要がある。図形の問題で詰まった時には、一旦後回しにして再度取り組むと気づかなかった定理や性質に気づくこともある。高校入試の確率や場合分けは全て書き出すことでほぼ解答できる。