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法政大学第二中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2022年度「法政大学第二中学校の理科」
攻略のための学習方法

[標準的なテスト形式]

近年話題の多い武蔵小杉に位置し、2016年に共学化をはたして、人気上昇中の法政大学第二中学。理科のテスト形式は時間40分で大問が6、小問数は30問台と標準的なものである。
問題文も総じて長さを感じるほどのものではなく、大問で使われる実験も授業やテキストなどで見聞きしたものがほとんどであり、新味を感じさせるところはない。テストとしては解いていて面白さはないが、理科の基本的な知識を問う内容としては妥当なものと言える。

[基本的な知識の暗記は必須]

よって、攻略のための戦略法として特別なことは必要ない。あくまでも地道にな暗記作業と知識の定着、その上で計算を必要とする分野の問題をそつなく自分のものにしていけば合格点はもちろんのこと、高得点も期待できる科目になるだろう
教材で言えば「4科のまとめ」「コアプラス」「メモリーチェック」と言ったまとめ教材の内容をしっかりと自分のものにすることが大切だ。何度もくり返して覚え、公開模試などでその成果を確認しよう。難しい計算問題や実験問題には対応できなくても、当校の入試問題では十二分な得点がとれるはずである。

[時事問題対策]

ここまではなにも問題になることはない。日頃の努力が成果を結ぶ、という話である。
しかし法政大学第二中学の場合、このあとに難問が控えている。
それは、時事問題対策である。
テストの最後尾に位置し、毎年それなりの配点をしめるこの時事問題克服こそが、法政大学第二中学征服のほとんどと言えよう。
理科の時事問題というと、その年の気象や天災に関すること、まだ世界レベルで認められた日本の科学者たちなどに関する問題が多いわけだが、法政大学第二の場合もそうだと言えばそうである。だが、その内容がきわめて細かいところが大きな特徴である。
例えば平成29年度1回の【大問6】の設問、2018年度1回の【大問6】の設問、2022年度1回の【大問6】の設問などを見ると、たいがいの知識では対応できないだろう。かなり時事問題のテキストを読み込まないと出てこないし、覚えきれるものではない。しかも、他校のテストではほとんどお目にかかることはない(他では使えない)。まさにこの学校のために労力を捧げることになる。
ただ、2020年度・2019年度では時事問題も一般的な設問が増え、かなり取り組みやすくなったと言える。ところが、2021年度・2022年度は再度マニアックな問題にもどっており、時事問題の大切さが身にしみる年となった。他の分野は平易なのであまり差がつかない可能性が高く、時事問題まで克服した生徒は大きなアドバンテージを得ることだろう。
基本的な知識が8割、かなりマニアックな時事問題が2割をしめるテストである。どちらの内容にもしっかり対応できるよう残された時間を有意義に使っていこう。

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2022年度「法政大学第二中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間40分で大問は6問が例年のパターンである(大問が7つの年度もある)。設問数は標準的なものであり通常のスピードがあれば時間不足におちいると言うことはあるまい。
最後の「時事問題」までにできるだけ点数を上げておきたいところだが、途中難度の高い計算問題が待ち受けていたのでそこをスルーするか挑戦するかの判断が難しかったかもしれない。

【大問1】消化器官

  • 難度:
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

消化器官の問題ではあるが、問われている内容はおもに消化酵素についてである。
問1はそれぞれの器官から分泌される消化酵素によって分解されるものの組み合わせを選択肢から選ぶ。これは常識的。
問2(1)もヨウ素デンプン反応という基礎知識の問題。(2)は消化酵素がタンパク質から出来ていると言うことを知らなくてもできるだろう。頻出の実験問題である。
面白いのは問3で、特殊な環境に生きている生物の器官から分泌される酵素の性質を選び取る問題で、【大問1】ではこの問題のみ難度が高い。高温にした試験管C,Fから正解が選べるか。
問4は再度小5並みの基礎知識で、柔突起または柔毛と言う言葉を入れて文を書き上げたい。

【大問2】水の三態

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

【大問2】は、2年続けて川の水のはたらきに関する問題だったが、本年度も「水」に関する問題である。水の三態(水蒸気・水・氷)について。
問1は雲の出来方についての問いで基本的なもの。
問2から問4までは下線部A~Cについての選択問題だが、どれもすべて選び記号で答えなさい、の分だけ正解するのが難しくなっている。問2では、ウの沸騰のみが違い、問3ではアの「晴れの日はくもりの日より湿度が低い」が異なり、問4ではエの「重さがない」ど違う。どれも4択中3択が正しいのでなかなか難しいと思われる。
問5は今年も地方によっては被害をもたらした「氷のかたまり」の名前を答える、やや時事問題風の内容になっている。

【大問3】水溶液の性質

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

本年度の問題中では最も通常の問題っぽい問題で、数値を扱っている問4ですら実際の計算は必要がない。7種類の液体はどれもなじみのあるものばかりで、観察1・2、実験3~5を通してそれぞれのビーカーに℃の水溶液が入っているかを決定できるのも平易である。
問3では塩酸の溶質を問われているがこれも基本レベル。
問4はビーカー⑤の「水」を増やしてもビーカー①に溶けている「塩化水素」の量は変わらないのでそれに対応するビーカー⑥「水酸化ナトリウム」の量も変わらない。
問5では酸性の水溶液をすべて選び、問6では白くにごる溶液を選ぶ。どちらも正解することは容易である。
ここは全問正解しておきたい。

【大問4】平面上のてこのつりあい

  • 難度:やや難
  • 時間配分:9分

てこのつりあいの問題だが、ここでは棒ではなくて正方形の金網でのつりあいを考える分、レベルは上がっている。金網の重心は(E・5)となっている。
問1では(E・2)と支点(E・5)までの長さと(E・7)から支点までの長さを比較して左右のつり合いが取れるように計算する。これは容易に解けるだろう。
問2では(A・1)と(G・7)におもりをつるしているので、正方形の対角線上におけるつりあいに頭を切り替えなければいけない。(A・1)から支点までの長さは小さい正方形の対角線4本分、(G・7)だと2本分になるので、A側の方が重くなるので、60gのおもりをG側のどこにつるすか。左回りの力は80×4-320、右回りは70×2=140なので、その差180をつりあうようにその位置を定める。
問3は算数の問題として出題されたとしてもそこそこの難易度を保つことになるだろう難問で、60gと90gのおもりを別々につり下げるのでそのときの支点までの長さは2:3または3:2である。そうすると、正方形の線Eの上に2通り、線5の上に2通り、対角線が2本あるのでそれぞれの対角線に2通りずつのつり下げ方があることになる。本年度の計算問題ではこの問3が最も難しかった。

【大問5】光の屈折

  • 難度:
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

光の屈折についての問題だが、設問が2つだけ、しかも基本的なものなので、特急列車が通過する駅のようにあっという間に終わってしまうだろう。
問1は立体的なガラスを通過するときの光の屈折を知っていれば簡単でどちらの鉛筆も同じようにずれて見える。正解はアかエか?
問2では、アとエが反射、イは光ファイバーの性質なのでウの水面での光の屈折を選べばよい。今どきの中学受験生だと、インターネットは生まれたときからブロードバンド(動画など、大量の情報を送るシステム)なのだろうか…

【大問6】時事問題(惑星の大接近)

  • 難度:
  • 時間配分:6分

最後は定番の難問「時事問題」。2019年度・2020年度と2年続けて比較的常識内に収まる時事問題だったが、昨年2021度は近年地球に接近した「彗星」のみをあつかっていてマイナーの度合いが高まった。そして本年度は2020年12月に起こった惑星①と②の大接近が採り上げられている。今年の9月に起こった「中秋の名月(満月)と火星の接近」のように、それなりに一般人でも知っている天体ニュースに比べると、惑星①と②の大接近など普通は「知らんがな…」で終わりである。事実自分も知らなかった。したがって、解いてみて正答できたのは問3だけだった。ところで、この次にこの両惑星が同じように大接近するのは2080年らしいので、自分などとっくに砂塵化したあとだろう。受験生の皆さんですら高齢者ではないだろうか。
この大接近を知らなくても解けるのは問3のみで、こちらは算数の旅人算を用いれば答えが出るようになっている。
また、【大問6】の点数配分は75点中16点なので(昨年度は10点)、合否にも大きく影響する可能性がある。やはり法政第二の受験生には時事問題対策が重要だと言うことを改めて思い知らされた感がする。

攻略のポイント

テスト時間は40分で75点満点。
受験者平均点は「男子37.9点(昨年度は43.1点)、女子37.8点(昨年度は42.8点)」、合格者平均点は「男子44.0点(昨年度は51.6点)、女子は42.9点(昨年度は51.6点)」と大幅に平均点が下がっている。受験生の質に大きな変化は認められないだろうから、【大問1】から【大問5】までに答えにくい設問(たとえば、すべて答えなさい、の部類)が複数存在したことと【大問6】の時事問題の存在によるものだろう。例年の問題だと50点、本年度の問題だと45点がおおよその目標になる。
理科の標準的な知識量は、「4科のまとめ」「コアプラス」などまとめ的な教材を使って力を蓄えよう。また、基本的な計算問題にも手が出るようにしておきたい。本年度の計算問題には手強いものもあった。その上で「時事問題集」などきっちり使って最後のツメを行おう
通常の問題で80%、時事問題で50%以上の正解を見れば、理科の合格ラインは突破できると思われる。 

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