（１）～（３）整数の計算

（４）～（５）小数の計算

（６）～（７）分数の計算

（８）分数・小数混合計算

例年通り、大問１は計算問題8題で、難易度も昨年までと同等。全体の中で大きな比重を占める。ここで確実に得点を稼ぎたい。
ここでしっかり得点できない場合は、今まで以上に丁寧な計算を心がけるとともに、計画的に毎日の計算練習を行い、その中で、計算後の見直しの習慣を身につけて欲しい。

（１）  数列
やや難度の高い問題。1×1＝2、1×2＝2、2×3/2＝3、3/2×8/3＝4・・・・のように前に並ぶ2数をかけると1、2、3、4・・・と増えていく。

（２）  食塩水の濃さ
200ｇ4％の食塩水に含まれる食塩は8ｇ。360ｇ6％の食塩水に含まれる食塩は21.6ｇ。加えた食塩水160ｇには13.6ｇの食塩が含まれているので、13.6÷160×100より、8.5％。

（３）  旅人算と比
母と兄の速さの和：母と弟の速さの和＝7：5なので、母と兄が出会うまでの時間：母と弟が出会うまでの時間＝5：7となることを利用。

（４）  相当算
飲食代は2700÷0.6より4500円となるので、お小遣いの合計は、4500÷0.3より、15000円となる。美容院で使ったお金は、15000×0.15より、2250円。

（５）  平面図形
斜線部分の面積は、底辺12㎝高さ6㎝の直角二等辺三角形から、底辺と高さが4㎝の直角二等辺三角形・底辺と高さが2㎝の直角二等辺三角形・上底2㎝下底4㎝高さ6㎝の台形、以上の合計を引いた面積となる。

（６）  立体図形
円錐部分の側面積は、3×1×3.14。四角錐部分の側面瀬は、2×3×1/2×4。円錐と四角錐が結合している面で外から見えている部分は、2×2－1×1×3.14となる。計6題の小問集合で、出題単元は酢列・濃さ・平面図形・立体図形など例年とほとんど変化がない。今年度の出題は（１）の数列は規則を見つけるのに時間がかかる可能性があり、（１）は後に回すという判断も必要。（２）以降は典型題が並んでおり、しっかり得点したい。

（１）　ACDの面積は、5×4×1/2より、10㎠。AC＝ADよりAC＝5㎝。三角形ACDの底辺をACとすると、DHが高さになるので、DH＝10×2÷5より4㎝。

（２）　三角形AHDは三角形ABCと合同なので、面積は6㎠。DA：DE＝5：3なので、三角形AHDと三角形EIDの面積の比は、5×5：3×3＝25：9となる。従って、台形AHIEの面積は、6×（25－9）/25より、3.84㎠となる。

（３）　三角形GHCと三角形GDHと三角形HDCは相似の関係にある。CH＝2㎝、HD＝4㎝なので、CH：HD＝CG：GH＝GH：GD＝1：2。連比を取ると、CG：GD=1：4となる。また、CF：FD＝2：3なので、CG：GF：FD＝1：1：3となる。

（４）　三角形HDCの面積は4×2×1/2より4㎠。CG：GD＝1：4より、三角形GHCの面積は、4×1/5より0.8㎠。三角形DIFの面積は、4×9/25より、1.44㎠。従って、四角形FGHIの面積は、4－0.8－1.44より、1.76㎠。

平面図形と比に関する出題。相似比と面積比・高さの等しい三角形の面積比など、基本的な解法が見ついているか、その解法を実際に運用できるかが問われる内容になっている。（３）以降はやや難度が上がるので、前半（２）までを正答したい。

（１）　1/A－1/B＝B－A/（A×B）、1/A×1/B＝1/（A×B）となる。同様に、2/A－2/B＝2×（B－A）/A×B、2/A×2/B＝4/（A×B）となるので、B－A＝2のとき、2つの分数の差と積が等しくなる。

（２）　□が11より大きいとすると、3/11と3/□の差は、3×（□－11）/11×□、積は9/（11×□）となるので、3×（□－11）＝９より、□＝14。□が11より小さいとすると、3/11と3/□の差は、3×（11－□）/11×□、積は9/（11×□）となるので、3×（11－□）＝9より、□＝8。

（３）　1/6－1/7＝（7－6）/6×7＝1/42となる。

（４）　1/2＋1/6＋・・・・・＋1/56＋1/72＝（1－1/2）＋（1/2－1/3）＋・・・・・・（1/7－1/8）＋（1/8－1/9）＝1－1/9より8/9となる。

分数計算の工夫についての出題。（１）は問題文をしっかり読み、流れに従って空欄を埋めること。（２）は（１）を参考にすること。（３）（４）はテキストや問題集でも取り上げられる有名問題。なお、分数計算については昨年も出題されているので、今後も出題される可能性がある。計算の工夫については、日頃の計算練習の中で心がけること。