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立教新座中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2016年度「立教新座中学校の算数」
攻略のための学習方法

1月下旬に実施される立教新座の入試は、1月男子校最後の1校として、2月の受験合否を占うという意味でも非常に大きな意味を持ち、第一志望とする生徒にも、2月校への力試しという位置づけの生徒にとっても失敗したくない・負けられないテストであることは間違いない。
 受験生は多いものの合格者を多数出し(補欠も多く出す)、倍率は2倍前後と安定しているにもかかわらず合格するのは容易ではない。
 それは受験生自体の水準が高いからである。中でも、算数は受験生にとって受験生活最後に屹立する大いなる壁と言っても過言ではない。
 立教新座中学が開校したころの問題に比べるといくぶん内容も薄味になり、条件の複雑さも山を越えた感はあるが、それでも受験生にとって解きやすい問題とはとても言えない。それは例年の合格点の低さからよく分る。新座合格を勝ち得るためには、基本レベルを超え、応用力にまで踏み込んだ力がどうしても必要になる。
 そのためには、早い時期に「解き方のベース」となるテキストに出題されている「例題・典型的問題」の解法に用いられる公式や解き方はすべてマスターしてしまうこと。
 中堅校までの算数はこの段階でもはや完了していると言ってもよいが、新座の難問突破にはまだ入口に過ぎない。
 その上で、頻出度は高くないが、さらに水準の高い公式・解き方などをひとつでも多く身につけておきたい。
 「円の面積の求め方」=「半径×半径×円周率」が出てこない生徒はいないだろう。では、「円の面積=半径×弧の長さ÷2」はどうか?
 また、「整数aと整数bの積は、(a・bの最小公倍数)×(a・bの最大公約数)と等しい」は?
 他にもいくつもあるだろう。ただ一通りの解き方を手に入れただけでは学力としてはまだ十分とは言えないので、新しく登場した公式・解き方はどん欲に覚えておこう。
 
[応用・発展問題]
 さらなる難題は、難問が解けるようになる、と言うことである。
 「基本的な問題なら解けるのだが、少し応用が入ると解けなくなってしまう」という悩みは多くの受験生が抱えていることと思われる。
 新座の難問というのは突然新しい考え方を生み出さなければ解けない、というものではなく、以前より知っているはずの解き方・公式を使って解けるのだが、それが条件の複雑さなどによって発見しにくくなっているものが多い。
 なんとか解き終るなり模範解答を見ると「なんだそういうことか」と分るけれどもなかなかそこに行き着かない場合である。これは同程度の問題を分量こなしていくことによって慣れてくるところがあるので、問題演習量によって克服したい。

[分野別の対策]
 次は分野別に対策を施したい。
 「数の性質」をベースにした文章題が非常に目立つのがこの学校の大きな特色となっている。
 「公約数・公倍数」を用いるものから、ほとんど「場合の数」に近いものまでバラエティに富んでいる。手元にある教材から典型的なとき方を身につけてしまえば少なくとも合格点までの計算は立つと思う。ただし、この手の問題は初動で解き方を誤ると長く時間がかかってしまい、かえって問題がややこしくなるときもあるので、過去問など時間を計って解く場合以外は長めに学習時間をとり、有効な解き方が選択できるようになるくらい没頭してみよう。
 もう一つの重要項目、「図形」は出ると分っていても解けないような、少し奇問の類がある。また、「平面図形」においては「数の性質」同様最初のアプローチを誤るとなかなか正答にたどり着けなくなるケースが多い。そこで「相似形ならこれ」「面積の問題はこれ」というように、自分なりに解き方を決めておくのがよい。解き方に優先順位をつけられ、いろいろな手順が使えればもちろんよい。補助線を引いて解く問題にも多く触れておこう。
 「速さの問題」はこの2年間なりを潜めている。もともと中盤以降に出てくるものの、それほど難易度の高いものではなかった。来年度はこの分野の復活が考えられるが、ここは得点を稼ぐところでもある。苦手意識を持たずに線分図やグラフを巧く利用して問題にあたってみよう。

[まとめ]
 合格するための学習法をまとめると
 ・「数の性質」「場合の数」「図形」など、でやすい分野に関しては徹底的に時間をかけ、得意とは言わずとも恐れることなく問題にあたれるようにしっかりとした準備をしておくこと。
 ・合格点の低いテストである。どれもこれも手をつけ、難易度の高い設問を深追いせずに自分の力にあった問題を見つけ、それで合格ラインを超えられるような確実性を身につけよう。
 ・基本的な力だけで満足することなく、少なくとも年内は難問にチャレンジする意欲を見せよう。決して無理な注文ではないはず!
 2月校の併願として同校を受験する生徒が多数と思われるが、2月校と同じ程度の対策時間を作っておこう。2月校への訓練にも十分になる。
 過去問に取りかかるのは秋からでよい。合格点を見据えて大いに奮闘してもらいたい。

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2016年度「立教新座中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

50分で大問が6、小問が21問。最初の計算問題を除き、一行問題から既に高い水準を保ち、割合と比、数の性質、平面図形、立体図形、集合の問題まで難易度の高い問題が並ぶ。内容が盛りだくさんなだけに時間は50分では足りない。問題解法のスピードアップが急務となる。
本年度の合格点は35点前後ときわめて低く、それだけに難問目白押しと思われるが、平易な設問と難題の区別がしやすく解きやすかったという印象を持つ。

【大問Ⅰ】計算と小問集

  • 難度:標準
  • 時間配分:12分
  • ★必答問題

(1)は分数と小数の混合四則計算。問題なし。
(2)は素因数分解を使った数の性質に関する問題。易しくはないが本校の過去問に頻出の内容なので対策をしていた生徒にはあっさり解けたと思われる。
(3)は和と差の文章題。①は単なる「つるかめ算」、②は「3種のつるかめ算」。①はもちろんのこと、新座志願者であれば②の解き方も身につけておきたい。
(4)は見た瞬間少し躊躇してしまう小問。新座のテストはここから。点Oと六角形の頂点をそれぞれ結んでいき四角形を分割していくことで活路を見出す。差がはじめてつきそうなところ。
(5)は典型的な問題であっさり解けたものと思われる。もちろん「半円の面積×2=長方形の面積」を利用する。
(6)は立体の底面積が八角形になるという問題で、かなり前にこの学校で同じような八角形の面積を求めよ、というものがあった。工夫がないと解けない問題なのでここでの失点はやむなしか。
(1)、(2)、(3)①・②、(5)は確実に当てておきたい。ここだけで25点ゲット。

【大問Ⅱ】割合と比

  • 難度:標準
  • 時間配分:6分

中学生と高校生の比をさらに分割して、比の大きさをそろえながら求めていく問題。
線分図で解くのか、比例式を立てて解くのかなど、生徒自身の方針をちゃんと決めて解いていかないといけない。
(1)ができれば(2)も求まるだろう。ここもできれば正解しておきたい。

【大問Ⅲ】規則性の問題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分

問題文の意味が少しわかりにくいので内容を理解してから取り組むようにしたい。ニュートン算のような捉え方もできるが結局は倍数にそって調べていくほうが面倒くさいが正解を導きやすかったようだ。ただし、(1)からなかなか骨が折れる作業が必要なので、ここはスルーするという現実的な方法もある。

【大問Ⅳ】平面図形(最短距離の問題)

  • 難度:やや難
  • 時間配分:6分

ここからの2つの大問は難度が高く、おそらく解けない設問も存在することだろう。
問題文をちゃんと読めば(1)はらくらく解ける。小手調べ。
(2)(3)は特別な技術が必要となる設問で、与えられた図形を折り返したものを作図し、その上に最短距離を書き込んでいくという高度な解き方を要する。開成志望者は解けておく必要があるが、新座合格を考えた場合は「捨て問」と考えてもいい。

【大問Ⅴ】立体図形(切断の問題)

  • 難度:
  • 時間配分:6分

いくら練習を積んでも中受算数の中で最も難しいのが立体図形の分割だ。(1)が標準的な問いに対して(2)・(3)はかなり難易度が高い。ここも「捨て問」に近い扱いとなる。

【大問Ⅵ】集まりに関する問題

  • 難度:やや難
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

3つのベン図を扱う問題なので簡単とはいえないが、設問(1)(2)までは当てられるようにしておきたい。
(1)を解くにあたって3つのベン図に条件をまとめておく。すると、(1)はさらっと解けてしまうはず。
(2)はベン図の各所に記号を割り振り、式にまとめて解いていく。試験の日を迎える前に一度は解いたことがある問題に違いない。

攻略のポイント

テスト時間は50分で100点満点。
本年度は「図形」に特に比重が置かれ、前述したが解きやすい問題とそうでないものがはっきりしているという特徴があった。
この学校の倍率は2倍強なので、平均点を上回れば合格ラインに乗る。
本年度のテストだと35点くらい。この点数ならば【大問1】~【大問3】までで取れるのではないか。さらに【大問4】~【大問6】は解けそうな設問だけ確実に得点できていれば合格点はゆうに越えられる。
正直、受験生の質が若干落ちているのではないか、と思われる合格最低点である。

立教新座の算数を解けるようになるためには、
・塾の教材や市販の問題集などで、中~高程度の難易度を持つ問題に多く触れ、ねばり強く問題を解くこと。
・分野的には「数の性質」「平面・立体図形」には強くなりたい。
・過去問をねばり強く解き、難しい設問になんとか食らいついていける粘り強さと正解まで到達する地力を身につけたい。

来年度は「速さの問題」が復活するかどうかが鍵を握りそうだ。
これだけの分量を時間内でこなし、合格点を取ることは容易ではない。まず、基本レベルは早いうちに脱しよう。そして、余裕を持って応用力が試される問題にトライしていこう。

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