問一　①　早急　　②　操作　　③　中傷　　④　育成　　⑤　収納　　⑥　故障　　⑦　散策　　⑧　干(した)　　⑨　照(れ)  ⑩　はくぼ　　⑪　のきさき　　⑫　はんも　　⑬　きゃっこう　　⑭　そむ(ける)  ⑮　いか(らせる)

問二　
　①　意味(深)長
　②　(臨)機応変　
　③　(起)死回生
　④　一見、「意気投合」が入りそうだが、相手がよそよそしいのだから合わない　
　⑤　異(口)同音

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜時間配分目安：８分＞　　　

非日常的な体験を通してわかることについての、二つの文章が示されている。

問一　
　Ｘ.　安定した、安心な世界で、壊れる心配のないものをじっくり作り上げていく。「たとえば」家を建てる場合……。
　Ｙ.　城が崩れて消え去っても、子どもは泣きもしなければ驚きもしない。「なぜなら」、初めから消え去るものだと知っているからである。

問二　二段落後で、砂の城と砦のことを「砂で作った粗末な模造品」と表現している。

問三　「私が作った私の世界」はすぐに波にさらわれて存在を失ってしまう、その短い時間の「緊迫感」ということであろうから、選択肢ウがよい。

問四　砂の城はいずれ壊れることが決まっている存在であるが、この世のすべてのものは「本質的に」同じ宿命を背負っており、いずれは存在しなくなる「はかなさ」を感じさせる点で砂の城と同じなのである。

問五　「家」は「財産・地位・家族・友人」の比喩であると述べられている。人はそうしたものが揺らぎなく安定して存在し続けるといった「錯覚」を抱いて生きているのである。

問六　現代人は自分を取り巻くすべてのものがいずれは消えてなくなるということに気づかず、そのことを考えずに、「自分のもの」に対する「執着・所有欲・我欲」にとらわれて生きている。

問七　
　Ａ.　普遍(的)・一般(的)など。
　Ｂ.　個人(的)
　Ｃ.　筆者はアフリカの夜明けを見て「地球という星がいかに美しいか」を身をもって知覚している。

〔ワンポイント！――「比喩の意味する内容をふまえて」「本文全体の内容をふまえて」など、設問の指示自体が手掛かりになることは多い。前者は「比喩の意味する内容」を書かなければ減点されるであろうし、後者なら結論部分だけでなく、文章前半にも重要なことが書かれている可能性が高い。設問の指示には必ず従おう。〕　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜時間配分目安：21分＞

病を得て孤独に死んでいく覚悟をしている主人公と、飼い主とはぐれて主人公と共に過ごしている犬とのふれあいが描かれる。

問一　
　a.　「足もと」を見ているので、選択肢イがよい。
　b.　ウ

問二　Ｘ.　情けない　　Ｙ.　イ

問三　「孤独と死の匂いを嗅ぎ取ったからだ」が、Ｂ部分の理由になっている。

問四　数段落後の「ノリツネはしきりに周りの木々の匂いを嗅いでいる」「弥一も痕跡に気づいた」が手掛かりになっている。猪の親子がつい最近その辺りを通り、ノリツネは主人公にそのことを知らせようとしたのだと考えられる。

問五　「話しかけることで、コミュニケーションが密になり、絆が深まっていく」と考えているので、選択肢エがよい。

問六　主人公は「おれのことはいいから、家族の元に行ってもいい」と言っているのでイ・ウは合わず、「なんだっておれのところにとどまっているんだ？」から、エのように考えている様子もない。

問七　
　１.　(例) 他の動物
　２.　能力・知性など

問八　主人公は、ノリツネが元の飼い主探しを中断して、死期が近い孤独な自分のために一緒にいてくれていると考えており、「ありがとう」と感謝の気持ちを口にしている。そうした心情があらわれている行動である。

〔ワンポイント！――大問２の問七・大問３の問七のように、本文に関する説明文が示され、穴埋めや記述で答える問題が出されている。この問題自体が本文理解に役立つ場合があり、他の問題のヒントになることもある。難しいと感じた問題は後回しにし、他の問題と合わせて考えてみるのもよい方法である。〕

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜時間配分目安：21分＞