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逗子開成中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2020年度「逗子開成中学校の理科」
攻略のための学習方法

出題分析

理科としては40分という長めのテスト時間、その中で大問4つをしっかりとこなす逗子開成の理科は、少し重厚なイメージだ。
設問数は格別に多いわけではない(30数問)が、問題文が全体に長めで大問の途中にもはじめの条件を変えて設問が新たに作成される箇所があるなど予想しているよりも時間はかかる。その意味では速読即解型の学校のように設問をテキパキとこなしていく必要がある。
また、今までも大幅なシェアを確保していた計算問題が本年度になり一層のバージョンアップを果たしている。典型的な計算問題だけを手がけていれば及第点がとれたこれまでに比べると生徒の負担は増えたと言える。
前半の知識問題と後半の計算問題、大雑把にテストの輪郭を表すとそんな感じである。

基本的な知識定着は最低限の所為

このように計算問題に多くの負担がかかる学校であるだけに知識問題での得点は欠かせない。
ここでは、受験生の最低限の努力が要求されている。暗記なんかいつでも出来る、と高をくくってしまい結局それが当日の得点不足につながる生徒は決して少なくない。それは「頭の良い」=「考える力」とは違うかもしれないが、星の名前をたくさん知らないと星座が作れないように知識もまた考察・思考の良い手かがりになることは間違いないので地道な努力を怠らず最後まで知識は蓄積していこう。

計算問題対策

元来計算が必要な設問が多い学校であるので対策を進めていく上で計算問題には抵抗なく取り組んできたと思われるが、本年度は【大問2】(2)(3)、2010年度では【大問2】(3)【大問4】(5)、2018年度の【大問3】【大問4】に見られる設問はやはりそれまでの問題とは一線を画している。
また2017年度においては、【大問1】から【大問4】まですべての大問の中で計算は要求されてきた。2017年度【大問1】(7)【大問2】(5)(6)【大問3】(7)などはユニークな設問であり、ほとんどはじめて触れる計算問題に頭を悩ませたこともあっただろう。
ただ、設問はユニークであってもそのレベルは標準的であり、過去問を積み上げることで問題に対する耐性をつけておけば合格圏までの得点は獲得できたことと思う。
それに対して2018年度以降の計算問題は問題自体の水準が上がっており、端的に言えば難度の高い計算問題への対応力が必要となる。
それを踏まえての対策としては、過去問だけでなく、計算問題を集めた問題集を副教材として準備し適時計算問題にあたることだ。難問印の問題にも果敢に挑戦してみよう。

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2020年度「逗子開成中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

40分で大問は4、小問は30問以上あり分量的には標準的と言わざるを得ないが、よく考えて解かなければならない設問もいくつかあるので「大問1つあたり10分」という時間をうまく使いたい。
本年度では【大問2】が計算問題のみで構成されており、あまり聞かれたことのない設問が多かったのでここの出来が成否を分けたと思われる。受験生が苦手としやすい電熱線も【大問4】のテーマとなっていてあなどりがたい。

【大問1】血液の循環

  • 難度:
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

人体-その中で「血液の循環」は内容的に難しい方だと思うものの、本年度のテストではこの【大問1】で高い正答率を上げておきたい。
(1)~(5)は、つまり【大問1】の大半の設問は基本的な知識を直接問われるものとなっていて、ここは全問正解を課したい。
(6)は意外と手間がかかる。心臓とそれぞれの内臓との関係を1つずつ確認しながら解いていかなければならない。肺や筋肉のように、動・静脈ともある、とすぐわかるものはまだしも、残りの腎臓・小腸・肝臓また3つの臓器の間に血管が存在するかなど人体の知識を確認できる良問となっている。
(7)もそれぞれ細かいチェックが必要ではあるが、そのための知識はかなり基礎的なものなので間違えることはないだろう。
(6)以外はきちんと正解して進もう。

【大問2】地震

  • 難度:やや難
  • 時間配分:10分

はじめにP波・S波・初期微動継続時間に関する簡単な説明があるがこれは何度も学んできた内容の確認であり、この内容に合わせて(2)までの設問が成り立っている。
問題を解く前に少し気になるのは(2)で、震央・震源・地点Zを結ぶ3つの線は直角三角形を形成しており、その辺の比が「3:4:5」となることを証明もなく使わなくては問題を解けないというのは、三平方の定理を学習していない小学生に対する設問としては不適切だと思う。直角三角形の辺の比が「3:4:5」であることを頻繁に使う科目はもちろん算数であるが、算数の問題においても「3:4:5」という辺の比を無条件に使う問題はほとんどあり得ない(たまに存在するところがアレだが…)。ここでは、初期微動継続時間が「震央~震源」で3秒、「震源~地点Z」で5秒ということから、それぞれの長さの比を3:5とするのはよい。しかし、「震央~地点Z」の距離が40kmとあるだけで、問題を解くためには条件が1つ足らず、たまたま三平方の定理を知っていた生徒が得をするという設問になってしまっている。せめて「震央から震源までの距離」を与えておくか、別枠で「直角三角形の辺の比が3:4:5になること」を説明しておくべきである。ここでは設問のからまでが連動しており、「3:4:5」を使って①の問いが答えられた生徒は②③を答えることが容易になっている。奇襲範囲外の定理がわかっているかどうかで解答に不平等が生じているのは遺憾である。作問者にはぜひ注意をしていただきたい。
(3)でも真新しいことを聞かれててはいるものの、球の体積の公式が与えられているのであとは計算力のみである、というところで平等になっている。地震のいい面をしめしている問題だが、解く方としてはそれどころではなくはけた数に注意したいところだ。②③は難しそうな公式を使わないで「体積比=半径の比×半径の比×半径の比」を用いた方が簡単に計算できる。

【大問3】気体の発生

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分
  • ★必答問題

【大問1】と並び、ここも前半は平易な設問だけで構成されているので(3)までは全問正解を狙いたい。
(1)(2)は光電池を習い始めてから10分以内に理解できる基礎的な問いである。
(4)のグラフの変化の仕方から、Xgの石灰石が過不足なく反応する量を求めるところがやや難しい。加えた塩酸の体積が30mLのときに二酸化炭素はちょうど80mL発生しているので、30:80=X:100という比例式を作って答えを出せばよい。
では、の条件を使って、必要な塩酸の体積はXの2倍、必要な石灰石の重さを0.6倍としているので実際にはその0.6倍となり、発生する二酸化炭素も100mLの0.6倍である。あとはグラフ用紙のていねいにグラフを書き込もう。

【大問4】電熱線

  • 難度:標準
  • 時間配分:10分

最後に控えるのは鬼よりこわい「電熱線」の大問だが、(3)以外は基本レベルの設問なのでホッとする。もちろんの他の設問はすべて正解して終わりにしたい。
[実験]に使われている電熱線は4本とも簡単に比較できるものとなっている。(1)は電流計の読みと電気抵抗は反比例しているので容易に求められる。
(2)では、わざわざ30cmの長さと同じ、とうれしいヒントを与えてくれるので、表1のデータから簡単に計算できる。
(3)はcとZの抵抗の和がdと同じにならなくてはいけないのでZはcと同じ割合の電熱線でなければならない。つまり、断面積と電熱線の長さの比が1:10となるものを探すのである。
(4)は「参加賞」のような問いになっていて、「今日は寒いところよく来てくれた。まあこの問題でもさーっと解いて得点し、心も体も温まってくれ」というくらい基礎的知識を聞かれている問題。(3)のあとにしては肩すかしを食らった。

攻略のポイント

テスト時間は40分で100点満点。
受験者平均点は「55.6点」、合格者平均点は「66.1点」と例年よりやや低い数値が出ている。問題のレベルは総じて昨年度のほうが高いと思ったので、やはり【大問2】の三角形が効いているのではないかと推測する。合格点は「65点」として挑戦しよう。
過去問を解いてみるとはっきりわかるのは、逗子開成の理科に対応するためには基本的知識を暗記だけでは不十分で、計算問題に挑戦できるようその手の問題を集めた問題集で難度の高い計算問題に対する耐性をつけておきたい。

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