鎌倉学園中学校 入試対策
2025年度「鎌倉学園中学校の社会」
攻略のための学習方法
〇問題構成
大問3つに地理・歴史・政治経済分野が割り当てられている。各分野10~15問ほどで計40問前後の総解答数となっている。2022年度以降は総合問題の大問が二つという構成であった。
リード文や史料を読み、下線部について答えていく1問1答形式が多い。地図や図版、統計やグラフなどの資料も用いられている。設問は記号選択・適語記入が多く、年度により1行程度の説明記述も1~2問出題されている。
一部にやや難しい問題も見られるが、それだけに基本事項の問題は取りこぼさない基礎力が必要とされる。
〇地理分野
日本のある一定の地域についてやや詳しく訊く問題が多い。近畿地方(2025年度)や日本の島(2024年度)などの出題が見られた。地形・地名・産業・気候など幅ひろい項目について訊かれている。地図の読み取りの問題もある。
日本全体、空白ができないように広く丁寧に学習しておこう。地図・白地図なども使って河川・平野や各都市の地名なども正確に頭に入れておく。資料集で産業などの最新データに触れることも大事である。
〇歴史分野
ある話題や年表などを題材として、広い範囲の時代について問われている。国際的な組織やその活動(2025年度)や日本で開催されたサミット(2024年度)などの話題が取り上げられている。各時代の出来事・人物・文化や外国との関係など、内容も幅広い。時代順の並べ替えもある。年号を覚えてしまえば万全だが、大きな出来事との前後関係で覚えるのも有効である。
特定の時代・項目に偏りは無いので、古代~現代までの各項目をひろく覚えていくようにしよう。日本と関わりのある国については、地理的な位置も確認しておこう。
〇政治経済分野
憲法と政治のしくみから多く出題されている。憲法の重要な条文、国会・内閣・裁判所の具体的な仕事の内容や財政・地方自治など、また直近1~2年にあった社会的な出来事などはしっかり覚えておこう。量は多くないが時事問題も含まれているので、重大ニュース集なども活用して新しいニュースをチェックしておきたい。
〇記述問題
出題されない年度もあるが、ここ数年では1~3行ほどで1~2問が出題されている。考える力を必要とする問題も出されるようになってきたので、出来事の理由・原因などをよく考える習慣をつけよう。字数も増える傾向なので、40~50字で記述するような類似問題で慣れておこう。
〇適語記入
適語を答える問題はすべて漢字指定である。地名や人物名は迷いやすい表記も多いので、最初に出てきたときにしっかり覚えてしまおう。初回に覚え損なうとなかなか正確に定着しないものである。
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2025年度「鎌倉学園中学校の社会」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
総解答数は24問で、例年とほぼ変わらない。選択肢と適語記入が多く、資料も使われているが読み取りにそれほど時間がかかる種類のものではない。読むのが遅くなければ時間は足りるだろう。2025年度は短文記述が1問出されている。地図を使った問題が今年度も出されているが、その他の資料の使用は少ない。
【大問1】地理分野中心
- 難度:標準
- 時間配分:11分
- ★必答問題
近畿地方を中心とした混合問題。
問1
(1)
A. 天橋立があるのは京都府。
B. 潮岬は和歌山県にある本州最南端の地点である。
C. 志摩半島があるのは三重県。
(2) カ
(3) 長野県・群馬県・栃木県・山梨県・埼玉県・岐阜県
問2
(1)
①
パリ市――文化庁が移転したのは京都府京都市。
ベルサイユ市――大阪のベッドタウンでもある奈良県奈良市。
マルセイユ市――酒で有名な灘があるのは兵庫県神戸市。
② ベルサイユ条約は第一次世界大戦の講和条約である。
(2)
ア. 消費税は3%・5%・8%・10%と段階的に引き上げられた。
ウ. 国鉄の民営化は1987年、郵政民営化は2007年である。
エ. バブル経済の崩壊は1990年代初頭である。
(3) 京都議定書
(4)
① イ
② 公正取引委員会
問3
イ. 平安京が置かれたのは現在の京都市である。
ウ. 安土城を建てたのは織田信長である。
エ. 蔵屋敷が置かれ、「天下の台所」と呼ばれたのは大阪である。
問4 イ
問5 奈良と京都に、別の天皇を擁する南朝と北朝が存在する事態となった。
問6 ア. 大津事件の説明として合っている。
〔ワンポイント!――資料が少なく、文字で読む分量が多い。問題数は少ないが、のんびり読んでいると時間がなくなるので、過去問で時間配分を考えておこう。〕
<時間配分目安:13分>
【大問2】歴史、政治経済分野中心
- 難度:やや難
- 時間配分:17分
- ★必答問題
国際的な組織・活動を題材とした混合問題。
問1 蛮社の獄(1839年)→福沢諭吉の私塾開設(1858年)→鉄道の開通(1872年)
問2 ア
問3 エ. 満州国建国に際して派遣されたリットン調査団の報告を不服として、日本は国際連盟を脱退した。
問4 AはB・Cに対して貿易赤字が大きいことからアメリカ、Cはアメリカに対して黒字が大きいので日本、Bが中国となる。
問5
X(239~894年): 遣隋使の派遣(607年)・白村江の戦い(663年)
Y(1247~1598年): 倭寇の進出(14世紀ころ)・朱印状貿易の開始(およそ豊臣秀吉の時代)
Z(1875年): 日韓基本条約(1965年)
問6
(1) X. (貿易)摩擦 Y. フェア(トレード)
(2) イ・ウ・オ
(3) A・Bが原材料を輸入し、工業製品などを輸出しているので先進工業国と考えられる。
問7 カ
問8 当時のアフリカ諸国は欧米の植民地になっている国が多かったが、それらの国々が独立し国数が増え、国連に加盟することとなった。
問9 オ
〔ワンポイント!――リード文もあるが、下線部だけ読んで答えられる問題が多い。とにかく最後まで一通り終えられるスピードを意識して練習しておこう。〕
<時間配分目安:17分>
攻略のポイント
政治経済分野は学習範囲がもともと広くないので出題内容も想定しやすいが、地理・歴史分野はどこから出題されるかは予想できない。難易度としては基本事項の問題が多いので、テキストをまんべんなく抜けが無いように学習するのが良いだろう。
以前は無かった記述問題がここ数年では出されるようになっているので、今後は毎年出題があるものと想定して、1行~3行くらいの文量で記述の練習を積んでおくべきだろう。自分の知識にあることを15~50字くらいでまとめられるようになっておこう。
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