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芝浦工業大学柏中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2025年度「芝浦工業大学柏中学校の社会」
攻略のための学習方法

問題構成

大問は3~4つ。それぞれに歴史・地理・地図の読み取り・政治経済の各分野が割り当てられるのがここ数年の定型となっている。問題数は歴史分野・地理分野が各10~15問・政治経済10問ほどの計40問前後となっている。
設問は選択肢・適語記入が中心で記述も数問出題されている。

歴史分野

リード文を読んで下線部について答えていく形である。ここ数年は旅行のルートに沿った地域の関連する歴史について問題が出されている。
古代から近・現代まで範囲は各時代に及ぶ。人物・出来事・関係の深い場所など、項目も幅広く出題されている。時代順の並べかえの問題も毎年出題されている。この分野では資料はあまり用いられておらず、文章による出題が多い。

地理分野

歴史分野と異なり、さまざまな資料が用いられている。地図・グラフ・統計などが数多く示され、各地の地形・産業を中心に気候・人口・貿易などさまざまな内容が問われている。また、大問1つを用いて地図の読み取りが毎年出されている。
地図・資料集などを活用し、抜けの無いよう丁寧に学習しておきたい。

政治経済分野

憲法と政治のしくみを中心に、現代社会の問題点に関する質問なども出されている。政治経済の基本事項を頭に入れたうえで、近年問題とされている社会の出来事などについて時事問題集などで詳しく見ておこう

設問の特徴

特に歴史分野・地理分野において、選択肢問題が組み合わせ問題になっている点に注意が必要である。いくつかの質問の答えとして正しい組み合わせになるものを1つ選ぶ形式である。複数の正解をまとめて1つの正解となるため、より正確な知識が求められる
また、複数の選択肢から正解を「あるだけ」選ぶ形式の問題も多い。1つでも選び間違うとまるまる不正解になってしまうので厳しい。
問題自体はテキストをしっかり学習してあれば答えられる難易度なのだが、この設問の形式により、あいまいな知識では正解できなくなっている。幅広く正確な知識が求められているのである。
なお、政治経済分野は通常の選択肢問題になっている。

記述問題

2018年度から、それまでより記述問題が重視されるようになった印象である。前年までは1行程度の説明記述だったが、2018年度からは30~50字と字数も増えている。内容は出来事や用語の説明が主だが、今後はさらに記述が重視される可能性もある。単純な暗記ではなく、自分が学んだことについて大まかに説明できるような覚え方を意識して行おう。一般的な記述問題集で練習するのも役に立つだろう。

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2025年度「芝浦工業大学柏中学校の社会」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

例年、総解答数は40問前後。リード文がつくが、下線部だけ読んでも答えられる問題が多い。地理分野の資料の多さに時間を取られる可能性がある。資料の読み取りをよく練習しておいて、時間がかかり過ぎないように慣れておく必要がある。

【大問1】歴史分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:14分
  • ★必答問題

いろいろな時代の特徴をまとめたカードを題材として、各時代の人物や出来事について訊かれている。
各カードは〈あ〉江戸時代・〈い〉明治時代・〈う〉昭和時代・〈え〉縄文時代・〈お〉平安時代〈か〉室町時代となっている。

問1 時代順に並べ替えると、え→お→か→あ→い→う、になる。

問2 エ

問3 イは室町時代、ウは平安時代、エは江戸時代のことである。

問4 アは下関条約の内容、イはベルサイユ条約より前の出来事、エはサンフランシスコ平和条約より後の出来事である。

問5
 A. 普通選挙法の成立は加藤高明内閣のときである。
 B. 世界恐慌の影響を強く受けたのはアメリカへの生糸などの輸出である。

問6
 X. 太平洋戦争の起点はマレー半島や真珠湾への攻撃を行った1941年である。
 Y. 1973年、イスラエルと周辺のアラブ諸国の間で第4次中東戦争が起こり、石油の流通が混乱した。

問7 群馬県岩宿遺跡は旧石器時代、佐賀県吉野ケ里遺跡は弥生時代の遺跡で、千葉県加曾利貝塚は縄文時代ではあるが大規模集落跡ではない。

問8 エ

問9 A(奈良時代)→C(平安時代)→B(江戸時代)

問10
 
(1) 足利義政
 (2) ② 足利義尚が生まれる前から、山名宗全と畠山義就は手を結んでいた。

問11
 C. 行基は大仏建立に協力しただけであり、東大寺は現存する世界最古の木造建築ではない。
 D. 本能寺ではく、延暦寺である。

〔ワンポイント!――歴史分野は資料などが少ない代わりにやや難しい問題も見られる。わからない問題を考えすぎて時間をとられないように気をつけよう。

【大問2】地理分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:13分
  • ★必答問題

日本各地の気候や地形、産業などについて訊かれている。

問1 ウ

問2 (1) 1. マグニチュード  2. リアス  3. 輪島  4. ライフライン  (2) ウ

問3 Cは気温の低さから④(宮城県仙台市)、Bは降水量の少なさから⑥(香川県高松市)、残るAが⑤(東京都)である。

問4 Aはかつて多かった生産が食生活の変化でだんだん減ってきた米、Cは同様の理由で増えてきている畜産、Bが野菜と考えられる。また、上位の県から考えてDは米、Eは野菜、Fは畜産である。

問5 A. 総供給量とパーセンテージから考えると、間違っている。

問6 Cは現在最も割合が高いので中京工業地帯、Bはかつて高かったが現在は相対的に割合が減っているので京浜工業地帯、Aが阪神工業地帯と考えられる。そこから、Eは輸送機械、Fは金属、Dが化学と見分けられる。

問7 昼夜人口比率は数値が低いほど、夜間の人口の多さ=そこに居住している人の多さを表している。千葉市は東京に通学・通勤する人が多いと考えられ、昼夜人口比率は低くなっているはずである。

問8 A. 貨物・旅客とも自動車の方が上回っている。

問9 ウ. 2倍以上にはなっていない。

問10  輸出・輸入ともに相手国の第1位は中国なのでAが中国で、品目から考えてIが輸入・Ⅱが輸出となる。

問11 イ. 等高線から考えて最も高いのはF地点である。

〔ワンポイント!――地理分野は地図・統計・グラフなど資料が多く用いられている。地図の読み取りも毎年出されており、統計の読み取りなど慣れておかないと時間が足りなくなる恐れもあるので要注意である。

【大問3】政治経済分野

  • 難度:標準
  • 時間配分:13分
  • ★必答問題

バス運転手の人手不足を話題に、憲法や政治のしくみについて訊かれている。

問1 ① 労働基準法  ④ 健康で文化的  

問2 ウ

問3 
(1)
 イ. 住民による直接請求が認められるのは地方自治においてである。
 ウ. 条例の制定は議会の議決による。
 エ. どちらの被選挙権も同じ満25歳以上である。
(2)
 ア. 説明が逆である。
 イ. 消費税は皆がひとしい税率で負担するので累進課税ではない。
 エ. 税収の差を埋めるために交付されるのは地方交付税交付金である。

問4 イ. 割合では増えているが人数を計算すると減っている。

問5 
(例)
 ・ 賃金などの待遇を良くする。
 ・運転の自動化などを図る。

問6 
 ア. 海上自衛隊が抜けている。
 イ. 最高指揮権は内閣総理大臣にある。
 ウ. 政府の見解では、自衛隊は「戦力」にあたらないとしている。

問7 ウ. 2024年のイスラエルによる攻撃はイランに対してであった。

〔ワンポイント!――近年の社会的問題について考える記述問題が出されている。重大ニュース集などをよく読んで、問題の背景や解決策などについても考える習慣をつけよう。

攻略のポイント

答えの組み合わせを選ぶ選択肢問題と地理分野の資料の多用は大きな特徴と言える。
一つ一つの知識を正確に覚えること、選択肢問題の鉄則である細部にまで注意を払うことを徹底しよう。統計やグラフの読み取りを素早く正確に。難問が出されるわけではないので、基本的な教材でよいから資料の読み取り・暗記を十分にこなしておこう
記述問題はこれまでの出題では用語や出来事を説明するタイプなので、類似問題を多くこなして慣れておくこと。

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