渋谷教育学園幕張中学校 入試対策
2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の理科」
攻略のための学習方法
受験テキストを使った学習は、そのやり方への注意が必要だ。
本校の入試問題では語句を答えさせるものはほぼ出題されないため、暗記のみしておけばよいという考えは不適切である。
一方、ある程度言葉を知っていなければ考えづらい問題や、細かい情報を知っていた方が有利になると思われる問題は出題されるため、言葉の学習を全くしないというのも不適切である。
したがって、受験テキストに登場する重要語句はある程度頭に入れた上で、それらの意味や働き、関連する情報を事典や辞書やインターネットで調べる学習をするのが良いだろう。
言葉の学習や単元学習が一通り済んだのであれば、本校入試において主軸が置かれている、データをもとに考察する経験や、科学的な現象の原理について計算式や図を用いたシミュレーションをする経験を数多く積むことに労力を割くべきだろう。
例えば、テキストに書かれている公式や結論について考察してみるのも手だ。それらを暗記項目と捉えるのではなく、紙とペンを使って自力で公式を導き出す学習をしたり、結論を出すための根拠を考えたりする習慣を持つと良いだろう。
その際、図を描いて表すことに注力し、できれば身近な人に説明してみると、思考力・表現力が高まるからおすすめだ。
このことは、算数の学習にも当てはまるため、算数の学習時にも同様のことを意識して取り組みたい。
本校の入試では、受験テキストには掲載されていない内容が題材になったり、受験テキストの内容をより深く掘り下げた内容だったりするため、受験テキストの学習を一通り取り組んだのであれば、本校入試の過去問や本校と同じようなタイプの入試問題を使って、同傾向の問題を解く練習を積むべきだろう。
もちろん、闇雲に過去問を多数こなせば良い訳ではなく、解き直しをして改善点を分析することも併せて行いたい。
また、答えが合っている・いないに関わらず、「どうしてその答えになるのか」という問いに対する答えを用意することにこだわると良い。
その際、事典やインターネットを使って調べたり、指導者から助言をもらったりするとなお良い。
本校の入試で求められる能力は、前述のとおり、与えられた文章を正しく読解し、合理的に考察する能力である。
そのような能力を身につけるためには、実際に科学的な内容の文を読み、様々な考察を試みる経験を積むことが有効だろう。
そのため、受験テキストにこだわらず、科学的な内容の書かれている雑誌や本、事典などを読んだり、実験教室に参加したりするのも良い対策となる。
本を読む場合、中高生向けに書かれている理科の本や、専門的な知識が無くても読める科学の本などが、その入り口として適するだろう。
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2026年度「渋谷教育学園幕張中学校の理科」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
試験時間は45分で75点満点。平均点は45.4点。昨年より平均点は6点上がった。全体的に得点しやすい問題が多かったが、合格者平均と受験者平均の差が約2点広がり、差がつく問題が多かったと言える。知識の暗記だけではなく、実験・観察のデータから本質を見抜く力が必要。計算問題は易しくはないが、条件を正確につかめれば正解にたどり着ける。問題数が多いので、できる問題をてきぱき解き進めなければ、時間は足りなくなる。
【大問1】気体の圧縮と気圧の関係/物理
- 時間配分:10分
(1) グラフの読み取り。確実に取りたい問題
(2)グラフの数値を代入すれば答えは出るが、グラフの任意の点を代入して解くのは小学生にとってハードルが高い。ただ、ここで求めた式が何を意味しているかをつかめるかどうかが、この先の問題を正解できるかに関わってくる。
(3)(2)で求めた式に代入して求める。
(4)(3)同様、求めた式を利用して求める。
(5)ここで大気の存在が登場。大気圧の概念があれば、③が3200とわかる。③が分かれば数値を代入して④の値が出る。
(6)大気圧の存在が分かれば、(ア)か(エ)のどちらかが答えであることは見えてくる。
同じ力を加えても体積がより大きいことが理解できているかどうか。
グラフからデータを読み取り、式を作ることができれば、点数を稼ぐことはできる。しかし、実験の本質を理解しているかどうかで差がつく設問と言える。
【大問2】クエン酸と重曹の反応・温度変化/化学
- 時間配分:13分
(1)表2を丁寧に読み取る。Xはカップ8.00g+水20.00g+クエン酸2.00g=30.00g
Yは重曹1.00gを加えて二酸化炭素が0.52g発生していることから30.48gとなる。
(2)表2よりA,Bは重曹がすべて反応してクエン酸が残り、C,D,Eでは重曹が溶け残っていることを読み取る。
(3)グラフの作成。重曹の重さが0~約2.5gまでは二酸化炭素が比例的に増加し、それ以降は1.38gから変わらなくなる。グラフの折れ線の位置を正確に書けるかどうかが分かれ目。
(4)クエン酸2.0gで、重曹1.0gに対して二酸化炭素が0.52g発生する。比例関係が成り立つので、二酸化炭素が1.38g発生する場合の重曹の重さを求めればよい。
(5)表3のGの温度変化を基準にすると、表4のK~Nの温度変化が推測できる。
(6)化学反応には熱を発生する反応(発熱反応)と熱を吸収する反応(吸熱反応)がある。
(イ)は寒剤として知っておく必要があり、(エ)はアルコールが肌に触れるとスース―する感覚が分かれば正解できる。
ラムネにクエン酸を加える身近な実験を題材に、表のデータを読み取らせる問題。
受験生にとって得手不得手がはっきり出てしまう単元。このレベルの問題をこなすことで慣れていける。
【大問3】トマトの光合成・転流・分配/生物
- 時間配分:11分
(1)(2)光合成と呼吸の基本確認。
(3)①処理株 ②高い ③強い 光が弱ければ光を求めて伸長するという知識が必要。
(4)30字論述。葉が大きくなると呼吸量も増え、光合成による純利益が減るということが表現できるかどうか。
(5)2÷40×100、転流率40%で。光合成量の2%が第一花房に分配される。
(6)処理株(弱光)では根への分配率が低く、高い位置にある第一花房への分配率が高くなる傾向を読み取る。
(7)図6よりイとウが選べれば良い。
トマトを題材に使った植物の成長の問題。知識はもちろんだが、文章を読み取る力が問われる。「転流率」と「分配率」という用語を正しく理解できるかがポイント。
【大問4】月食、天体計算/地学
- 時間配分:11分
(1)皆既月食の時の月の形が満月であることがわかっていれば正解できる。
(2)部分月食におけるクレーターの影の見え方の問題。光が真上から当たる場合と、斜めから当たる場合で影のでき方が異なる点が理解できているかどうか。
(3)図4より8cm:23.5cm=3200km:Xkm
(4)3200km:5mmの相似比を使って計算
(5)皆既月食が続く時間を計算。月の公転速度を求め、地球の影の直径から図5を使って計算する。
(6)地球の公転面と月の公転面が平行ではないとう知識が必要。
2025年9月に起こった皆既月食を題材にした問題。時事を絡めて、身の回りの自然現象を考察させるパターン。入試で皆既月食の問題が出題されることは予想していたが、こうしたアプローチは渋幕らしいと言える。
攻略のポイント
「知っているかどうか」より「データを読んで考えられるか」が問われている。問題文に印をつけながらじっくり読む習慣をつけること。そしてグラフや表から自分で情報を取り出す力をどうやって養成するか。普段の学習教材や模擬試験などの問題を使って、データの数値から実験・観察の考察を自ら考える訓練が有効である。過去問をやる際も、すぐに解説を見るのではなく、制限時間を取っ払ってでも、じっくり問題に向き合うことが必要。
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