城北埼玉高等学校 入試対策
2025年度「城北埼玉高等学校の数学」
攻略のための学習方法
併願入試で城北埼玉高校を受ける受験生は、その後早稲田慶應やMARCH(明治・青山・立教・中央・法政)などの難関私立を受験する生徒も多いことだろう。そうした学校を目指す生徒たちが学んだ知識を使えば、十分に対応できる問題だと思われる。
問題のレベルは基本中心、というわけではないが、難関高校受験の数学において必要とされる知識や技術がしっかり詰め込まれた典型問題が多いので、しっかり内容を確認することで自分の解法の技術がどれだけ定着しているかを確認するいい機会にもなる。
対策としては難関私立に向けた日頃の勉強を進めることによって、カバーすることも十分可能と思われるので、問題集でよく扱われている「典型問題」を多く演習し、今までの内容の復習と並行して解法の基本パターンを身につけておくことで、対応できる幅がかなり広がる。難関高校向けの塾のテキストや問題集をまんべんなく演習しながら、ほかの学校の入試対策と並行して進めていくと効率よく進められるだろう。
塾で取り扱いのある「新中学問題集」なら「発展編」を利用すると併願校も含めた入試対策として有用性が高いと思われる。
以下に城北埼玉を含めた難関高校に向けた数学のポイントをまとめておこう。
(1)苦手分野を作らない
方程式、関数、平面図形、空間図形と各単元がまんべんなく出題される。特に「関数と図形」を融合させた問題は近年よく出題されているので、そうした問題までしっかり対策しておきたい。中1や中2で学んだ三角形や四角形の性質、合同や相似、円の性質・定理、空間図形の切断や展開図など、幅広い図形の知識を要求されるので、覚えるだけでなく常に使えるように問題に触れておくこと。
「計算は得意だが図形は苦手で…」などの生徒の声をよく耳にするが、図形、計算とカテゴライズせず、「数学」として全体を通して学習することが何より大切なのである。
(2)図に落として考える
関数においても図形問題においても、情報を図に書き込んで、整理して考える習慣をつけておくこと。難易度が上がれば上がるほど、情報は図の奥深くに隠れているものだ。自分で図を使って作業をしながら考えることで答えを発見したり解法のメドを立てやすくなるというもの。失敗を恐れずにまず図に書き込んでみる、補助線を引いてみる、という習慣を大切にしてもらいたい。
(3)確実性を高めておくこと
難関な図形の問題も、簡単な計算問題も1問は1問。配点が極端に偏ることはないので、確実に得点できるところでいかに点数に結び付けられるか、だ。ミスで失点することはあまりにもったいないので、日頃からていねいに処理して確実に答えを出せるように練習を重ねてもらいたい。
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2025年度「城北埼玉高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
極端な難問は少ないが問題量が多いので、基本をしっかり理解して、できる問題から素早く正確に計算していくことが求められる。全体的に標準問題であるので、解法がすぐに思い浮かばない時は、違う問題に取り組んだほうが良いだろう。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:15分
(1)解の公式や平方を利用したり、因数分解など色々な解き方を練習しておく。
(2)数の性質や整数問題は素因数分解することで整数の中身が見えてくる。
(3)平行線と砂時計の形は必ず正答できるように演習しよう。
(4)語句の正しい定義を把握して、データのある実際の例題で箱ひげ図を書いてみよう。
(5)問題で求められている1辺の長さを間違えないように答えること。
(6)二次関数の変化の割合は、(p+q)×aを利用して素早く解こう。
(7)方程式は小数を失くしたり、分母を払うことで楽になる。
(8)高校入試の確率では基本的に全て書き出すことで正答できる。
(9)標本調査など幅広い範囲の基礎問題をおろそかにしないように学習しておく。
(10)問題文には書かれていない情報である円の中心を書いて考えよう。
<ポイント>
二次関数の変化の割合は、次の公式を利用しよう。
<公式>
y=ax2乗のxの値がp~qまで変化するときの変化の割合=(p+q)×a
(一次関数において、変化の割合は常に一定)
【大問2】独立小問集合
- 時間配分:6分
(1)<作図>垂直二等分線や角の二等分線、垂線など基本の作図を描いて試してみよう。
(2)<証明>①三平方の定理を利用した典型的な問題形式②相似の証明はまずは2組の角がそれぞれ等しいを考えてみよう。③相似比を使って素早く求める。
<平面図形の計量問題の対策>
円と三角形や四角形が絡んでいる平面図形に計量は数多くの問題を演習しておく。平面図形の性質や定理を総合的に利用する必要がある。
【大問3】特殊問題
- 時間配分:8分
<ア>は計算するまでもなく、5,12、13は知っておく。
<イとウ>は文章から容易に分かるだろう。<エとオ>は条件の下、文字式の計算を素直にすれば正答できる。
<ポイント>
特殊な直角三角形の比は、1:2:√3が、√3:2√3:3と形を変えて与えられることがあるので事前に知っておく。1:1:√2も√2:√2:2となる。
【大問4】二次関数と一次関数
- 時間配分:9分
直線と放物線と正方形、長方形でできる平面図形から計量する問題。
(1)で求めた式で(2)はP(t、t+6)とおける。長方形なのでx座標やy座標が等しい、また、対称な座標となることを利用する。
(3)正方形は一辺の長さが同じになることから求める。
【大問5】空間図形
- 時間配分:9分
(1)展開図を描いて直線が最短になることを用いる。
(2)2秒後は辺APや辺AQが何センチになるかを考える。
(3)は3秒後の各辺の長さを具体的に図に書き込み、どの頂点を通るかを考える。
<ポイント>
二等辺三角形や正三角形となること、切り取る平面がどこを通るか、求める平面図形を図に描く。このような基本的な解法を確実に得点源にしておく。
攻略のポイント
全体的に典型問題が多いのでそれほど驚くことはないと思うが、処理が大変で時間がかかるものも出題されている。また、やや分量が多く感じるかもしれないが、時間配分に十分に気を付けて、テンポよく最後まで一気に解法できるようなスピードを磨いておきたい。
平面図形、空間図形の問題は、必ず図に描いて条件や条件から出てくる数字を使って線分や体積を計量できるようにしっかりと演習しておこう。標準問題集で繰り返し演習することで高得点が狙えるはずだ。論証問題、証明問題は独学では厳しいので家庭教師に解答をみてもらおう。