明治学院高等学校 入試対策
2025年度「明治学院高等学校の数学」
攻略のための学習方法
明治学院高等学校の数学を攻略するためには次の3点にしっかり取り組もう。
(1)基礎をしっかりと固めて、苦手分野の克服
出題されている問題は、教科書にあるような計算問題や文章問題などが見受けられるので、基礎をしっかりと習得すること。この場合の基礎をしっかりということは、何度も何度も繰り返し、精度を高めること。できた問題でもドリルにより学習していくことが必要である。応用問題や標準問題を正答するにも、基礎問題を固めることが非常に重要である。
また、中学3年間の数学の学習においては、図形が苦手、関数が苦手、確率が苦手など、どこかしら苦手な分野があるかと思われる。出題されている問題は、まんべんなく広範囲であるので、入試までに、苦手な分野は必ず克服しておこう。標準問題が数多く掲載されている、問題集をしっかりと仕上げること。例えば新中学校問題集など。受験勉強は”塗り絵”のようなもので、できないことをできるようにするだけである。
(2)いろいろな分野での計算力を高めること
出題されている問題は、全体として計算量が非常に多い。式の計算だけでなく、平面図形の計量、空間図形の計量、関数の融合問題、それぞれの分野でそれぞれの定理や論理を基に計算方法がある。例えば、文字式の計算、分数の計算、比の計算、度数の計算など、いろいろな分野での計算をしっかり訓練しておきたい。しかし、計算方法の工夫は独学で学習することは容易ではない。そこで、単に問題集の計算問題を数多く解くような学習ではなく、家庭教師から迅速な計算方法を真似ることが早道である。
(3)他の学校の過去問や類題に取り組むこと
出題されている問題は、三平方の定理、特別な三角形の比、相似な三角形、等積変形など、私立高校入試数学に頻出の分野からである。数多くの私立校の数学の入試問題を見てきた私からの率直な見解である。同じような過去問や類題に数多く触れることが合格への道である。どのような問題に取り組めば良いか迷ったら家庭教師に相談したら良いだろう。
以上(1)~(3)に留意して学習に取り組むことが必要である。付け加えて、中学3年時は進捗管理をするための学習計画が必要になる。中3の8月末までに(1)(2)を終えて、9月以降は(3)に取り組むことがベストである。学校の進度が遅い場合は先取り学習することが望ましい。自分で先取り学習が困難な場合は家庭教師に指導してもらおう。
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2025年度「明治学院高等学校の数学」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問数は5問で、基礎から標準問題で構成されいてこれといった難問は出題されていない。試験時間50分と多くないので、大問1は13分、その他の大問は8分前後の時間配分が現実的になる。計算量が多いので実際に見直し検算は難しいと思われる。一発で正確に解くことが求められている。
【大問1】独立小問集合
- 時間配分:13分
(1)日頃の学習から、四則演算の決まりを忠実に丁寧に計算しよう。
(2)平方根を小さい数にして計算するほうが楽である。
(3)2段階で因数分解するために、最初にどうやってクラスに分けて処理するかを意識しよう。
(4)方程式の小数や分数は最初に失くすほうが楽である。
(5)最初に展開して整理する。降べきに順に並べる癖をつけよう。
(6)両辺を2乗することや、二乗の値は暗記しておくことがポイント。
(7)半円と円周角が見えたら90°を反射的に考えよう。
(8)食塩の量は変わらないことで立式できるように学習しておこう。
(9)正三角形や二等辺三角形の扱いは特に重要である。
<解法のポイント>
一辺がaの正三角形の高さ=a×√3/2、面積=a2×√3/4である。面積は(新聞取るさ~変変)と暗記しておこう。
<時間配分目安:13分>
【大問2】関数
- 時間配分:8分
二次関数の変域について整数の値を考察、評価する問題
<解法のポイント>
必ずグラフを描いて確かめたり、実験したりすること。グラフは1回目では上手く描けないことがあるが、何度も描き直して描いてみよう。
(1)xの変域に0が含まれる時に、xの変域の数値がグラフの軸からどれだけ離れているかに注意する。グラフの対称性を考える。
(2)ではxの変域の値をx=0、1、2、3、4、5の場合を調べる。
<時間配分目安:8分>
【大問3】確率
- 時間配分:8分
条件に合う整数の値を書き出し、確率として計算する。
!は「階乗」と読み、n!は1からnまでの全ての自然数の積である。5!が分数に含まれている時の計算では先に約分したほうが速い。
(1)a≦bであればよいことに気づきたい、その上でa=1、2、3、4、5、6の場合を考える。
(2)a=1のときb≧2、a=2または3のときb≧4、a=4または5のときb≧6となることに気づきたい。
<時間配分目安:8分>
【大問4】一次関数と二次関数
- 時間配分:8分
一次関数と二次関数のグラフによりできる平面図形の計量問題
<解法のポイント>
放物線や直線上の点の座標から、x軸、y軸に垂直に下ろした垂線として計量する。また、3点、(0,0)、(X1、Y1)(X2、Y2)で囲まれる三角形の面積は次の公式で求めることができる。S=|X1×Y2 -Y1 ×X2 |×1/2、ここで||は絶対値である。
(1)交点の座標⇒連立方程式を使う。
(2)等積変形を利用して点Dの座標を求める。四角形の面積は三角形の和に分解する。
<時間配分目安:8分>
【大問5】平面図形
- 時間配分:8分
<ポイント>
二等辺三角形の頂角の二等分線は底辺を垂直に二等分する。相似な三角形から線分を求める。
(1)△ABH≡△DAEとなるところまでたどり着けばよい。
(2)△DAEで三平方の定理よりDEを求めて△ADAE∽△DEIよりIEを求める。
(3)(2)よりDI=2となる。また、IEの延長と辺BCの交点をJとする。EJ、JC、BJを求めて、△BEJ∽△BFCとなるから、FC、DFが求まる。
<時間配分目安:8分>
攻略ポイント
攻略のポイントを3つに絞ると次のようになる。一つ目は、【大問1】の独立小問問題は完答すること。二つ目は、平面図形や空間図形の計量問題、一次関数と二次関数の融合問題、方程式の応用問題、確率や場合分けの問題、これらの全分野に完答できなくても対応すること。三つ目は、どの問題に時間をかけて確実にするか?どの問題は後回しにするか?を判断すること。これらの3点をクリアーできれば合格者平均点に十分達することができる。