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青山学院横浜英和中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「青山学院横浜英和中学校の理科」
攻略のための学習方法

[問題の難易度が上がってきている]

青山学院横浜英和中学はその歴史は長いものの近年大幅に学校変革が進み、2014年に青山学院大学との系属校関係を締結、2016年に現在の校名に学校名を変更、2018年度から共学化に踏み切ったばかり、まさに歴史ある新進気鋭の学校である。
このような学校の場合、過去問に触れてその傾向をつかむことはもちろん重要ではあるが、新しい年度を迎えたとき、テスト内容の大きな変化が見られることがある。2019年、理科においてはあきらかに問題の難易度が上昇した。

[基本的知識の定着+標準問題による豊富な演習]

それは受験者平均点・合格者平均点がのきなみ35%以上ダウンしたことからよくわかる(数値は2019年度傾向と対策を要参照)。倍率が大幅に向上し、受験生の質・量ともに上がっている学校としては異例であり、それまでの過去問を基準としてそのレベルだけで勉強を重ねてきた生徒は大変な思いをしたことだろう。
もちろん、普段から応用レベルの問題にも触れ、解いて理解してきた生徒にとっては大きなアドバンテージとなったことだろう。理科のテストとして見た場合、特筆するほど難易度が高いテストではない。あくまでも前年度までとの比較の上でのことである。
したがって、難度が上昇したとはいえ率先して始めることは「基本的知識の定着」である。これを徹底して得点源を確保した上でテキストや他校過去問の骨のある問題にも手をつけてみようと言うことだ。受験勉強の順番が変わるわけではない。まずは「基本的な知識の定着」が最優先、その上での応用問題演習である。
ただし直近の2021年度・2020年の問題を見る限りその水準は以前に逆戻りしており、この傾向が続くのであればいたずらに難しい問題に手を出す必要はあるまい。

[記述問題対策]

これは以前から目立った特色ではあったが、理科ではあまり見られない本格的な記述問題が散見している。
例を挙げると、2021年度A日程【大問4】(5)、2020年度A日程【大問2】(5)、2019年度A日程の【大問3】(6)(7)、2018年度A日程の【大問3】(2)、同年度A日程【大問5】(6)、2017年度A日程【大問2】(7)【大問3】(5)【大問4】(3)、などである。
特に2018年度A日程の【大問3】(2)「光合成によって発生した気体が起こした大きな変化は、どのようなものでしたか」は注目に値する。他の記述問題は既成のテキストなどの知識により10字から20字程度で簡単にまとめられることも出来るかもしれないが、この設問に関しては50字以内という字数制限の長さと「光合成によって発生した気体」が「酸素」であることは間違えないと思われるがその「酸素」が起こした大きな変化というと、頭の中で「こうだ」と決めて書くのは難しいのではないかと思う。このように、基礎知識を文にして書けば点数がもらえる記述問題ではなく、自分の頭で考えてまとめる、という問題に対しても記述問題が多く見られる「国語」や「社会」と同じように採点者を納得させられる文章が書けるよう練習する必要があるだろう
これらの問題は、「2020年から始まる新大学入試制度を意識したと思われる問題」(=思考力や表現力を重視する問題)と言って良く、今後も注意が必要だ

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2021年度「青山学院横浜英和中学校の理科」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

30分で大問は4、小問は30程度で速読即解を要求される分量ではあったが、一昨年度のみ例外的にレベルが高く、昨年度・本年度の質・量であれば時間不足になると言うことはなかっただろう。
ただし、一昨年度並みの水準にもどった場合は時間に余裕は持てなくなると思われるので注意したい。グラフを作成するという問題も出た。

【大問1】気体の性質

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

中学入試の定番「気体の性質」では、5種類の気体のその性質から分類して、それから各設問に答えるようになっている。内容は平易なので「易」評価だが、かんじんの気体の性質について十分な知識がないとはじめから間違えてしまうので地道に暗記作業を行ってきたかどうかを問われる大事な大問になっている。
まず操作1~3を通してA,B,C,D,Eのペットボトルに入っている気体を調べてから設問に入る。
(1)空気より重く、操作3のことからBではないDの気体は何か、答えれば良い。
(2)は二酸化炭素の発生についての基礎的な問いである。
(3)今度は水素の発生についての基礎的な問いである。
(4)も何度も解いたことがあるだろう。ガラス管の長さに注意して答えたい。
(5)はCの気体、アンモニアの性質に関する問いである。
(6)からは実験2を通しての設問でややレベルが上がる。水素70cm3と過不足なく反応する酸素の体積をグラフから35cm3と見抜き、それをもとにグラフを作成する。
(7)はこの大問唯一の「標準」レベルの問いで、(6)のことから水素と酸素は2:1の割合で反応することがわかるので、それをもとにして考える。割り算をしてみて小さい方の値を選択することが大切である。
(7)以外はすべて正解しておきたい。

【大問2】生物の特徴

  • 難度:
  • 時間配分:7分
  • ★必答問題

(1)(2)はメダカの性質(泳ぎ方)についての質問である。(1)は平易として(2)はこの実験に触れたことがないと少し答えにくいかもしれない。
(3)は肉食動物と草食動物の目の位置とその理由に関する問いで多分に基礎的なものである。
(4)もまた、日なたと日かげで育った植物の違いを答える問いで(3)同様に相当基礎的なもの。
(5)は森林内での樹木の育ち方に関する問いでやはり基礎的なもの。
(6)はさくらの種皮を選ぶ問題で、これも平易である。
ただ、いろんな範囲で知識を問われている点は注意したい。

【大問3】局所的大雨(ゲリラ豪雨)

  • 難度:標準
  • 時間配分:7分

毎年のように各地で発生し、多大な被害をもたらすことも多い局所的大雨、いわゆるゲリラ豪雨に関する大問で、時事問題などでも触れてきたという経験があろう。ただ、設問が細かい内容を問うているのでこの大問のみ「標準」レベルと評した。
(1)は積乱雲と乱層雲で間違えないこと。
(2)は街中に住んでいる生徒であれば確実に目撃したことがあると思う。
(3)はゲリラ豪雨が「短時間に降る大雨」という理解があれば答えられるだろう。もう少し長い時間にわたって大雨が降る場合は「線状降水帯」という言葉が使われ説明されることが多い。こちらも毎年のように発生してゲリラ豪雨以上の被害をもたらしている。要注意の言葉だ。
(4)は急に気温にも変化が見られるのが特徴で、(5)の天気図では消去法によって選んでいきたい。ゲリラ豪雨関連の設問で天気図が出るのは珍しい。

【大問4】電磁石

  • 難度:
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

最後の大問は電磁石を扱った問題で、大半の設問は基礎的なものであるが、(4)(5)に関しては考えて解く問題になっている。
(1)~(3)は電磁石の基礎的な知識を問う問題で間違えられては困る。
(4)は交通系ICカードの作りについての問いで、解いたことのある経験はないだろうから図2や図3を参考にして、改札機からは磁力線が出ている(N極)であることをつかみたい。
(5)は記述問題なのでしっかり「文」で解答したい。鉄鍋とステンレス鍋に共通する特徴を答えれば良いが聞かれていることは平易である。

攻略のポイント

テスト時間は30分で50点満点。
受験者平均点は「28.0点」、合格者平均点は「33.2点」と昨年度に引き続き例年並みの数値に落ち着いている。
余裕を持って合格するためには、35点程度の得点が欲しいところ。
本年度の場合、やや難しい計算問題やあまりなじみがない設問がいくつかあったのでそこ以外は着実に得点を重ねたい。
当校の場合、出題される内容にかかわらず問われていることは基本的な知識と標準的な問題の解法である。例外的に難易度が上がる年度があったとしてもその本筋は変わらない。合格するためには地道な知識定着と基本的問題の演習、これにかかっていると言って良いだろう。

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