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法政大学中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2021年度「法政大学中学校の算数」
攻略のための学習方法

基本重視を貫く問題傾向

学校の難易度(偏差値など)に比べて、テスト問題が易しい入試を行う学校がある。その代表が法政大学中で、まだ男子校だった法政第一中のころからの傾向なので、学校の方針が「基本重視」と決まっていると言って良いだろう。
とはいえ、その問題レベルは「教科書レベル」「入試基礎レベル」というわけではなく、【大問2】から【大問6】まで入試の標準レベル問題が徹底して出題されている。決して難しくはないがやはり基本的な力がついていないと解けない問題であることは間違いない。
そして、この問題で120点(150点満点中)、難易度のやや高いときでも110点程度の得点が合格には必須となるので、そういう意味では決して易しいテストとは言えない。
多少のミスはあっても難題にじっくり取り組む力のある生徒よりは、標準的な問題を的確に正解していく生徒の方が向いていることも確かである。しかも他科目も全般に合格点が高い(算数と同じように問題が基本的なレベルでそろえられている)ので、配点が150点と高い算数において大きく失点することは許されない。

前半をノーミスで通過しよう

合格点を超えるためには、まず【大問1】の計算問題と【大問2】の小問集は1問も外せない。ここ2年間の問題を見ても、【大問1】【大問2】とも難度の高い問題は1問も出題されていない。どの問題もやったことがある、と思わせるような典型的な問題で占められているので、苦手な分野を作らず、基本的な問題を集めた教材(「4科のまとめ」など)を使ってそれぞれの解き方をしっかりと身につけることが大切だ。

捨て問の存在にも注意

【大問3】からは独立した大問形式となるが、設問も(2)までで、条件もそう細かい問題はなく、問題のレベルで言うと【大問2】とあまり変わらない、標準的な問題である。他校の問題に比べて大変解きやすいと感じることだろうが、これは他の受験生にとっても同じで、みな解きやすいと思ってテストにあたっている以上、算数の実力を知らしめると言うよりはできるだけミスをしないという姿勢で臨みたい。

【大問3】には「場合の数」が出題されることが多いが、ここは要注意でそれぞれの問題に対して「良い解き方」を引き出せるよう普段から心がけよう。「席の法則」など計算が使える問題では計算を使い、全部調べ上げる問題では順序よく樹形図にまとめて書いていけるという姿勢だ。日常の勉強では余裕があるせいかいい解き方で解いていても、テストになると焦ってなんでもかんでも全部書いてしまうという、「4年生以前」の知力に戻ってしまう生徒が「場合の数」という分野では目立つ。

【大問4】以降は平面図形・立体図形・速さなど手強い内容が目白押しとなる。中には標準レベルを超えた設問(2018年度にはないが、2017年度では【大問4】(2)【大問5】、【大問6】(2)など)も現れる。解き進めてきて、これは難しい、と感じた設問は「捨て問」と判断して深追いしないという手がある。やったことがある、という既視感があるものならチャレンジしてみても良いが、はじめて見るような問題の場合時間をかけてもたいてい解けないというのが現実だ。その問題は捨てて、最後まで手をつけたら前に戻って見直しを徹底した方が良い。ただ、捨て問かどうかの判断は難しいのは確かなので、やってみて2・3分かけてもらちがあかない場合はそれ以上解かないというのが良いだろう。
まずは、基本的問題の解き方を定着させること。これで合格点までの問題には対応できる。その上で効率よく、ミスすることなく最後までテストを乗り切る。これが法政大学中の算数を突破するシンプルだが攻略法のすべてである。

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2021年度「法政大学中学校の算数」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

テスト時間は50分、設問数は20程度しかも問題の質は「易」~「標準」クラスのものがほとんどなので、時間に余裕を持って取り組むことが出来る。本年度は特に平易な年だった。前半の計算・一行問題はもとより、後半の大問に至るまで典型題が並ぶので、解くスピードよりも、標準的な問題を解く正確さが要求される。このテストであれば、満点もしくは90%以上は正解してほしい。

【大問1】計算問題

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

どの問題も入試問題の計算としては平易な部類。(3)の逆算のみ注意して計算したい。

【大問2】小問集

  • 難度:
  • 時間配分:16分
  • ★必答問題

全部で8問からなるが、おおよその難度で分けると以下の通り。
易しい問題…(1)(2)(3)(4)(7)(8)
標準的な問題…(5)(6)
ここも全問正解で進みたいところだ。
(1)時間の計算では、まず手なりにかけ算してから単位をそろえた方が良い。
(2)は分数の問題としてはあまりにも有名なもの。ただ、「~でわっても」には気をつけたい。それぞれの分数をひっくりかえしてから、最小公倍数・最大公約数を利用する。解けて当然ではあるものの間違えた場合はしっかり復習しておこう。
(3)は2数の差を求めればあとは和差算である。
(4)濃さの異なる食塩水を混ぜて新しい食塩水を作る問題。面積図やてんびんを使って解くのが常套手段。この問題もまた、身についていない生徒は要復習!
(5)は仕事算で、全体の仕事量を1として、A,B,A+Cの仕事量を分数で表してから整数比に直す。そして全体の仕事量を改めて整数の値とし、休んだ分の仕事量を加えてから3人の仕事量の和で割る。【大問2】の中では手間のかかる問題である。
(6)こちらは典型的な差集め算の問題ではあるものの、後半の条件をまとめるところに技術が必要。「最後の部屋は4人になり、1部屋が余りました」とあるので、最後の部屋は9人は入れる予定なので5人不足、さらに1部屋余って9人不足というようにまとめていく。
(7)小さい方の角度と大きい方の角度の和が360度なので、小さい方の角度を求めてあとは時計算として解く。答えは分数になるので計算に注意する。
(8)ではDEを延長してℓ上までのばし三角形を作る。あとは錯角、三角形の内角の和を使えばxを求めることが出来る。

【大問3】場合の数(色のぬり分け)

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

2色、3色でぬり分けるのでそれぞれ同じ色をぬれるところを見つけた上で積の法則を使っていく。とりたててぬり分けが難しい問題ではないのでここも正解して進みたい。

【大問4】辺の比と面積の比

  • 難度:
  • 時間配分:6分
  • ★必答問題

(1)は補助線の必要もなく求めることが出来る。
(2)では(1)の結果を利用して、三角形FEC,FCD,ADFの面積比を求める。三角形ADFと三角形FCDの和は平行四辺形のちょうど半分になるので四角形ABEFの面積も求められるというもの。初歩的な問題。

【大問5】容器と水の体積

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分
  • ★必答問題

何年か続けて後半になっても大問のレベルが上がらないので、前半同様きっちりと正解していきたい。
(1)容器が円柱なので少しあせるが円周率も不要な平和な問題である。2ℓが何cm3かわかればもう解けてしまう。
(2)底面積は(1)は求めており、水の入っていない部分の高さも分かるのでかけ算した上で2ℓを加えれば良い。円柱形の容器を組み合わせた上でさかさまにする問題で、これ以上易しい問題を見つけるのは難しいのではないか…

【大問6】売買損益

  • 難度:標準
  • 時間配分:8分

原価を1とおいて定価、定価の4割引きを小数で表して解くという中級程度の問題で、食料品の個数が複数であるところだけが「易」問題から抜け出しているポイントである。
(2)を解くには(1)で求めた定価、定価の4割引きに食料品の個数をかけたものから原価×100をひけばよい。残った割合が20400円にあたるので割り算を行えば原価が求められる。しかし聞かれているのは定価であるからそれに定価の割合をかけ算すれば良い。

攻略のポイント

法政大学中学の場合、テスト攻略の最大のポイントは「標準的な問題を完璧にこなす」であって、時間配分や難問克服はあまり気にならない。
150点満点で、受験者平均点102.5点(前年度91.2点)、合格者平均点が130.9点(前年度114.4点)と昨年度に比べ平均点は軒並み上がっているがこれは問題の質によるもので本年度は一昨年度なみに易しかったと言えよう。したがって算数で得点差をつけるのが難しい年となった。最低125点(83%)くらいは合格には必要だろう。
本年度は「これは手強い」という問題は皆無だが、あえて言うならば【大問6】(2)くらいか…
また算数の平均点が高いだけではなく、他の科目も平均点が高めなのでとにかくミスは許されない
そのための対策としては、ふだんからミスを徹底的に減らすよう集中して問題にあたり、いざとなったらやり直せば良い、という甘えを捨てること。また、苦手分野を作らず、どの分野でも標準的な問題であれば解けるようにしておくことだ
法政大学中では、ずいぶん昔から高い平均点となるようにテスト問題を構成している。来年度のテストも平均点が高いのは明らかだ。受験生はそれに合わせて「ミスのない自分」を仕上げてもらいたい。

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