晃華学園中学校 入試対策
2025年度「晃華学園中学校の算数」
攻略のための学習方法
ある程度基礎力がついてくれば当校の過去問は合格最低点までもう少しのところまでは到達できる。ただし、本当に合格できるためには以下に示す「攻略のためのポイント」を一つ一つマスターして行く必要がある。実際に取り組んでみればいかに中途半端な状態であったかを再認識するはず。これらのポイントは他校の入試にも大きな効果があるので、全力で頑張ってもらいたい。
【基礎知識】
受験用テキストの5年の例題や基礎問題を見直すことを勧める。じっくり見直して行くとかなり忘れていることに改めて気づかされるはず。明らかな不得意単元は優先的に復習してもらいたい。「4科のまとめ」や「算数分野別問題集ベイシック基本60題」などの様な補助教材があれば最大限活用しよう。
一通りマスターできたら、どの単元を聞かれても即座に反応できるようになるための練習が必要。この地点まで到達して初めてテストの点に現れてくる。色々な単元を一度に聞かれるという意味では実際の入試問題が最適。特に大問1や2あたりの独立小問をどんどん解き進めよう。
【発展的公式】
例えばつるかめ算であれば「3種」「取り違え」「速さや割合のつるかめ算」などの様に定番であるが発展的内容の公式。速さでの逆比の活用。マルイチ算の複雑な計算。面積比と相似であれば比をそろえるもの。これらが当校入試の最大のポイントの一つである。
塾の小6は単元ごとの総まとめになる。塾のテキストの発展問題には多くの「発展的な公式や解法」が載っている。これらは解答を読んで理解するところで終わらせるのではなく、実際にもう一度初めから自力ですらすら解けるまで身につけなければ試験本番で使えない。ただし、発展問題の中には複雑過ぎたり難し過ぎる問題もあるので、無駄に時間を浪費しない様に注意してほしい。それらに手を出してはいけない。
【知識の活用】
平面図形では「図を回転させたり転がしたりする問題」「点を移動させる問題」。容積や速さのグラフ。基礎知識が完全に身に付いた時点から本格的に取り組んでもらいたい。塾の6年生のテキストや受験用テキストから見つけ出し練習をしてもらいたい。ある程度自信がついたら、実際の入試問題に挑戦することを勧める。どれくらい時間をかけたか、どのくらいの数の問題を経験したかが勝敗を決する。ここで身に付く勉強習慣は高校の数学でとても役に立つ。入試問題では「自分にとってのすべり止めレベル」の女子校から探し出すとちょうど良いレベルの練習になる。
【思考力養成】
与えられたテーマでその場で考える問題。公式の知識は必要なく、問題文をじっくり読み、工夫して解き進める問題。当校の最後の大問におよそ1年おきに出題されている。
似たような問題を解き慣れて心の抵抗感をなくすことが大切。受験用テキストの問題では不足する場合もあるので、この種類の問題も受験問題から見つけ出して練習してほしい。
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2025年度「晃華学園中学校の算数」の
攻略ポイント
特徴と時間配分
大問6問、設問数24問、制限時間50分。1問あたり平均2分。大問2や大問5で時間が取られ過ぎなければ、最後の大問6に十分時間をかけることができた。追い立てられるように解き進める必要はないが、定番の公式は一目見たら解き始められるくらいまで練習を積んでおく必要がある。
【大問1】計算、独立小問
- 難度:易
- 時間配分:5分
- ★必答問題
(1) 中カッコがありやや複雑だが□がない。小数も分数に換えやすい。
(2) 食塩水の濃度。面積図や逆比を使わなくとも通常の計算で正解できる。
(3) 円形移動だが、基本的な旅人算。池1周分の差が開けば後ろから追いつく。
(4) 計算だけで答えを出す生徒もいるが、少なくともベン図は頭に浮かんでいてほしい。
(5) 真ん中に縦線を引けば様々な解き方が見えて来る。
(6) 差集め算の定番の基本問題。クッキーの数ではなく、人数を求めるだけ。
(2)の食塩水の面積図、(5)のおうぎ形の活用など受験用テキストでよく目にする定番の問題である。これらをマスターしていれば全問正解は難しくはない。
<時間配分目安:5分>
【大問2】和と差に関する特殊算
- 難度:標準
- 時間配分:10分
- ★必答問題
(1) 平均を利用して、通常のつるかめ算として考えればよい。
(2) 50円玉を2枚減らせば (1)と同じ。
(3) 整理して書き出せば正解できるが、全体数を利用する解法もある。
3要素のつるかめ算は定番の問題であるが、やや高度な公式。特に(3)に関しては全体数が分かる場合の面積図の高度な活用。このレベルまで解法の研究を深掘りする必要がある。
<時間配分目安:10分>
【大問3】立体図形:段のある水槽とグラフ
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
(1) グラフの折れているところの意味が分かれば正解できる。
(2) 抜かれて行く水量を求め、段から下の部分で考える。
水槽の水位変化のグラフは、仕切りや段、配水管など様々なタイプの問題がある。あまり高度な内容や複雑な内容までは要求されていないため、中程度のレベルまでの問題であればどのタイプであっても素早く解けるくらいまでには完成しておいてほしい。
<時間配分目安:7分>
【大問4】立体図形:立方体のカット
- 難度:標準
- 時間配分:7分
- ★必答問題
(1) 同一平面上の点を結べば自然に正解できる。
(2) 全て中点であるので正六角形は常識
(3) 正六角形は正三角形が六個並んでいる事から考える。
(1)(2)の様な代表的な切断に関しては素早く正解できなければならない。立体図形のカットには、「平行な面の切り口は平行」「辺や面を延長して、同一平面上の点を結ぶ」「高さの平均」など様々な技術がある。それらも併せて徹底的に練習してほしい。
<時間配分目安:7分>
【大問5】規則性、ピラミッド状の数列
- 難度:易
- 時間配分:12分
- ★必答問題
(1) この程度は素早く書き出せなければならない。
(2) 同じ段の和は等比数列。
(3) 列ごとの和を求めて行けばフィボナッチ数列。
三角数や四角数のピラミッドは有名だが、「左上と右上の和で作られるピラミッド」もよく出題される重要なテーマである。(3)の様な斜めに並んだ列はあまり目にしない設定だが、フィボナッチ数列は様々な場面に活用される重要なテーマである。受験算数の重要公式をマスターしていれば、全問正解は可能である。
<時間配分目安:12分>
【大問6】平面図形:円周率を求める試み
- 難度:標準
- 時間配分:9分
- ★必答問題
一見難しそうではあるが、聞かれている順番に考えを押し進めて行けば、自然に答えが導き出せる様になっている。いくつかの設問は基本的な内容なので、あきらめずに取り組んでもらいたい。
算数の本当の楽しさは困難な問題をじっくり考え解決できた時に知ることになる。過酷な受験勉強の中でもそのような時間を少しでも確保してほしい。そのような取り組みはこの大問に利いてくる。
<時間配分目安:9分>
攻略のポイント
4種類の力を別のものとしてそれぞれをバランスよく身に着けてほしい。
「基礎的な公式と解法」「発展的な公式と解法」「知識の適用」「思考力」基礎知識は無数にあり、かなり忘れてきている。習ったときは簡単であっても、今ここで聞かれるとすぐには反応できないという場合は思った以上に多い。どこを聞かれても即座に、なめらかに答えられるほどになるまでには相当練習を積む覚悟が必要。思考力に関しては、練習すれば必ず伸びてくる。ただし、成果が出てくるまで相当時間がかかる。普段の勉強と別に時間を設けてしっかり取り組み続けても成果が実感できるのは冬近くくらいとなることを覚悟してほしい。
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