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湘南白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2018年度「湘南白百合学園中学校の国語」
攻略のための学習方法

構成

大問が5~6問、総問題数は40問程度で、前半に漢字の読み書き・文法・言語事項、後半に長文読解2問というのがほぼ定形となっている。
長文は物語・小説で1問、論説文・説明文あるいは随筆で1問出されることが多い。総計8000~10000文字程度で、文量としては増加傾向にある。

設問形式は選択式・書き抜き式と5~7問ほどの記述式問題で、そのうち2問ほどは50~120字ほどの長文記述となっている。
全体としてここ数年の構成はほぼ一定なので、過去問で慣れておきたい。

漢字・文法・言語事項

漢字は読み書きそれぞれ5問ずつの計10問。文法・言語事項は全ての範囲から幅広く出題されている。いずれも難易度としては標準レベルの問題がほとんどなので、漢字と言語事項の問題集を1冊しっかりマスターして、どこから出されても戸惑わないように準備しておく。

長文読解

素材文は中学生程度を対象としたレベルのものが使われることが多い。また、論説文・説明文のほうがやや難しい傾向があるので、普段の読書や問題演習はそのようなレベルを想定して練習するのがよいだろう。

選択式問題と書き抜き問題はほぼ標準レベルの難易度である。選択肢もさほど紛らわしいものは無いし、書き抜く範囲が指定される問題も多いので、前半の漢字・言語事項と合わせて、手堅く得点しておきたい。

記述式問題は、本校の特徴であり差がつくところであろう。文学的文章・論理的文章のどちらでも出されている。例年5~7問が出題され、字数制限のあるもの・無いもの、1~2行程度のものや50~120字ほどの長文記述も含まれている。「本文全体をふまえて」・「解答欄に合うように」など、指定される条件も多様である。
ただし、「自分で考えて」・「自分の言葉で」といった条件の指定はない。過去の問題でも、本文から適した部分を見つけて答えにできる場合が多くなっている。設問と問題構成をまず確認し、ポイントになりそうなところをチェックしながら読み進める方法が有効である。

また、100字を越えるような記述では、いきなり書き始めると途中で行き詰まる場合もあるので、書くべきポイント1つにつき20~30字でまとめ、設問で訊かれたのと同じ順番でつなげていくと仕上げやすいだろう。

まとめ

記述対策が必須の試験である。
文字数・条件・心情や要旨といった内容……など、多彩な記述問題が出題されるので、さまざまな記述問題演習で多くのパターンに触れておく。特に、100字超の長めの記述は慣れが必要である。

満点の解答にならなくても部分点は稼げるように、臆することなく字数を埋められるように過去問や類似問題で経験を積んでおいていただきたい。

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2018年度「湘南白百合学園中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の素材文は約10000字、総解答数は35問、選択・書き抜きと5問の記述式問題が出されている。うち3問は80~120字なので時間を取られる。前半の漢字とことばの知識、読解問題の選択・書き抜き問題は早めに一通り終わらせて、記述問題を考える時間を多めに確保したい。

【大問一】漢字の読み書き

  • 難度:標準
  • 時間配分:1分
  • ★必答問題

 勤める。務める・努めるとの書き分けができるように。

 見当。検討・健闘との書き分け。

 「へいこう」――うんざりして話す気がおこらない。

 「ゆいごん」――法律用語としては「いごん」とも読む。

【大問二】四字熟語

  • 難度:標準
  • 時間配分:1分
  • ★必答問題

 適材適所。

 右往左往。

【大問三】対義語

  • 難度:標準
  • 時間配分:1分
  • ★必答問題

 否決――可決

 天災――人災

 異質――同質

【大問四】熟語の読み

  • 難度:標準
  • 時間配分:1分
  • ★必答問題

 「ぶんべつ」―分けること。「ふんべつ」―物事の道理をわきまえていること。

 「ひとめ」。「いちもく」―碁盤の一つの目。一目置く(実力を認める)。

【大問五】慣用句

  • 難度:標準
  • 時間配分:2分
  • ★必答問題

 手を焼く――上手くできなくてこまる・手間がかかる→

 手を打つ――対策を講じる→

 手を引く――関わらないようにする→

【大問六】小説の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:20分
  • ★必答問題

吉本ばななの随筆「バブーシュカ」全編の出題。バブーシュカは、老婦人・祖母・スカーフなどの意。
母親を亡くして悲しむ同居人=彼に対して、言葉の無力さに気づく主人公が描かれる。

問一 「おしゃべりで、明るくて、華やかで、おしゃれ」なお母さんの様子は「外向きの顔だった」と彼が言っている。二人の時は静かだったと考えられる。

問二 も良さそうだが、自分の「意志の弱さ」を悲しんでいるわけではないので×。「言葉」の無力を感じているので、がよい。

問三 画家であるお母さんは東京の画材屋の充実がうれしくて、足しげく通ったのだろう。「常にそこにいる」という意味の「入り浸り」が合う。

問四 「また」と言っているので、ここより前にある。声が出ない状態で彼と「話している」ときにお互いが感じた「?」のこと。この少し後で詳しく書いている。

問五 それまで主人公は彼の悲しみに対して言葉で慰めようとしてうまくいかなかった。しかし、声が出ない状態で表情や仕草など「静かな」コミュニケーションを取ったことがひとつのきっかけになった。積もってゆく雪やストーブの火、そしてこの静けさが、ふだんあまり話さなかった母親との雪国での暮らしと重なり、その死が彼に強く実感されたのだろう。

問六  雪が風邪の原因になったというのは、内容と合わないので×。

問七 言葉がコミュニケーションに重要な役割を果たすことは間違いない。しかし、時に「強すぎて」うまく伝わらずに相手を傷つけてしまうこともある。表情や仕草などのほうがうまく思いが伝わる場合もあることを、この随筆は示している。

【大問七】論説文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:17分

哲学が対象とする「意味の世界」が前提にないと、自然科学の扱う「事実の世界」は人間にその存在を意識されないと説いている。

問一 最初の段落に「自然はいったいどういうメカニズムで動いているのか」とある。「実験道具や技術」がなかった時代のことなので、DNAやドーパミンを例に挙げてはいけない。

問二 自然哲学が対象とした「自然や世界」から、「人間自身」へと変わったと書かれている。

問三 少し前に「哲学が探求すべきテーマは意味の世界の本質だ」とある。「科学」では教えてくれないことである。

問五 「事実の世界」は人間が意識する・しないに関わらず厳然とそこにあると考えがちであるが、人間が意味を見出さないとその事実には目が向けられず、認識もされないので人にとっては「存在しない」。「意味の世界」を通して初めて「事実の世界」は科学の研究対象となるのである。

攻略ポイント

・問題数でみると漢字・言語事項だけで22問と半分以上を占めており、基礎的な知識もしっかり確認される試験である。この部分での失点は合否に大きく影響するので、満点を目指すつもりで、知識問題への取り組みも十分に行いたい。

・記述問題は、本文の適切な部分を使ってうまくまとめられるものが多いので、あきらめずによく探そう。完璧な記述答案を書くことができなくとも、できる限りの内容を記述することで部分点をねらうことができる。

・受験者平均点と合格者平均点が近い、差がつきにくい試験である。不用意なミスやあきらめの空欄などがあると一気に不利になる。落ち着いて、粘り強く問題を解こう。

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