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湘南白百合学園中学校 入試対策

出題傾向・攻略のための学習法・推奨テキスト

2019年度「湘南白百合学園中学校の国語」
攻略のための学習方法

構成

大問が5~6問、総問題数は40問程度で、前半に漢字の読み書き・文法・言語事項、後半に長文読解2問というのがほぼ定形となっている。
長文は物語・小説で1問、論説文・説明文あるいは随筆で1問出されることが多い。総計8000~10000文字程度で、文量としては増加傾向にある。

設問形式は選択式・書き抜き式と5~7問ほどの記述式問題で、そのうち2問ほどは50~120字ほどの長文記述となっている。
全体としてここ数年の構成はほぼ一定なので、過去問で慣れておきたい。

漢字・文法・言語事項

漢字は読み書きそれぞれ5問ずつの計10問。文法・言語事項は全ての範囲から幅広く出題されている。いずれも難易度としては標準レベルの問題がほとんどなので、漢字と言語事項の問題集を1冊しっかりマスターして、どこから出されても戸惑わないように準備しておく。

長文読解

素材文は中学生程度を対象としたレベルのものが使われることが多い。また、論説文・説明文のほうがやや難しい傾向があるので、普段の読書や問題演習はそのようなレベルを想定して練習するのがよいだろう。

選択式問題と書き抜き問題はほぼ標準レベルの難易度である。選択肢もさほど紛らわしいものは無いし、書き抜く範囲が指定される問題も多いので、前半の漢字・言語事項と合わせて、手堅く得点しておきたい。

記述式問題は、本校の特徴であり差がつくところであろう。文学的文章・論理的文章のどちらでも出されている。例年5~7問が出題され、字数制限のあるもの・無いもの、1~2行程度のものや50~120字ほどの長文記述も含まれている。「本文全体をふまえて」・「解答欄に合うように」など、指定される条件も多様である。
ただし、「自分で考えて」・「自分の言葉で」といった条件の指定はない。過去の問題でも、本文から適した部分を見つけて答えにできる場合が多くなっている。設問と問題構成をまず確認し、ポイントになりそうなところをチェックしながら読み進める方法が有効である。

また、100字を越えるような記述では、いきなり書き始めると途中で行き詰まる場合もあるので、書くべきポイント1つにつき20~30字でまとめ、設問で訊かれたのと同じ順番でつなげていくと仕上げやすいだろう。

まとめ

記述対策が必須の試験である。
文字数・条件・心情や要旨といった内容……など、多彩な記述問題が出題されるので、さまざまな記述問題演習で多くのパターンに触れておく。特に、100字超の長めの記述は慣れが必要である。

満点の解答にならなくても部分点は稼げるように、臆することなく字数を埋められるように過去問や類似問題で経験を積んでおいていただきたい。

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2019年度「湘南白百合学園中学校の国語」の
攻略ポイント

特徴と時間配分

今年度の素材文は約8200字、総解答数は40問、選択・書き抜きと3問の記述式問題が出されている。うち2問は70字と100字なので時間を取られる。前半の漢字とことばの知識、読解問題の選択・書き抜き問題は早めに一通り終わらせて、記述問題を考える時間を多めに確保したい。

【大問1】漢字の読み書き

  • 難度:標準
  • 時間配分:3分
  • ★必答問題

 風潮――時代によって変わる、世の中の傾向や流れ。

 ゆだねる――すべてを相手に任せること。

 かなめ――物事の最も大事な部分。

 むしゃ――武芸に携わり、戦いに従事する人。武士。「むさ」とも読む。

【大問2】ことわざ・文法など

  • 難度:標準
  • 時間配分:5分
  • ★必答問題

問一  悪事千里を走る・五十歩百歩・すすめ百までおどり忘れず・人のうわさも七十五日

    なくて七くせ・二階から目薬・仏の顔も三度・一寸の虫にも五分の魂

問二 未開発・非常識・不得意・無意味

問三  夢は――アナウンサーになることです。

    まるで春が訪れた(かの)ように。

    音楽を聴いたり読書をしたりして。

    机の上がよく整理されている(整理してある)。

【大問3】小説の読解

  • 難度:標準
  • 時間配分:19分
  • ★必答問題

東日本大震災後の福島に移住した主人公は、原発事故による人々の気持ちの閉塞を感じ元気をなくしていたが、北海道で自然の中での暮らしを体験して人を勇気づけられる人間になりたいと思うようになる。

問一 福島での主人公の元気のない様子は心理的な要因が主で、放射線で健康を害したわけではないので、は×。

問二 自然の中で元気にはっきり返事をすることで、人とのつながりも感じられ気持ちがよかったのだろう。良い返事をしたからといって「今までの悪い態度を取り消してくれる」わけはないので、はおかしい。

問三 「!」マークが驚きを表している。食べられる動物は鳴かないという自然界の意実を知って、新鮮な衝撃を受けたのである。

問四 「知識」は思い上がった人類の小賢しい考えである、とゲンさんは捉えている。「知識」にばかり頼っているから「世の中がめちゃくちゃになった」と言っている。

問五 北海道での自然体験が主人公の意識を大きく変えた点をとらえる。自然の中で生物の過酷な生存競争を知ったり、「なぜ人間に生まれたのか」と生きることの意味も考えたりしたこと、また、やさしい人たちと触れ合ったりしたことなど、多くの経験を通じて元気を取り戻せたと述べている。そして福島に帰ってからは今度は自分が「人を勇気づけられる・元気づけられる人間になりたい」という希望を持ち、積極的に福島に残るという決断をしているのである。その対極と言えるのがみどり叔母さんで、おばさんのように福島に対して偏見を持つ人間ではありたくないとも思っているようである。

【大問4】論説的随筆文の読解

  • 難度:やや難
  • 時間配分:18分
  • ★必答問題

人類の幸せのためには、弱者の視点に立ち、個々の違いを認め、他者に依存しているという弱さの自覚と感謝が必要だと論じている。

問一  「祭り」から視点を遠くずらして「海のなか」の「魚たちの悲しみ」を想像しているので、「思いをはせる(馳せる)」が合う。

問二  金子みすゞは、詩を読む人の意識を鰯という「弱者の側」へと「橋渡し」しているのである。

    「男女平等」について考えている場面で、「平等」の意味を解釈している文である。

問三 直後の2文で説明している。二通りの弓で一方は美しいが弱く、他方は美しくはないが強い。「優劣・強弱」ではなく、それぞれの良いところと悪い所を示しているのである。

問四 強さや弱さは「何を基準にするか」によって決まり絶対的ではない=相対的である、と述べている。

問五 三番目は「依存」という考え方である。人間は生物多様性に依存しており、それを認めることは弱さを認めることでもあるが、無数の生き物たちのおかけで生きているという感謝の気持ちを持つことができると述べている。依存しなければ生きられないという弱さを認め、他のすべての生物のありがたさに気づくという筋道である。

問六 2. 「まちがっていると強く主張」はしていないので、×。

   3. 「人間以外の動植物を中心とした」がおかしい。

   4. 「植物~のおかげ」だけではないので、×。

攻略のポイント

・問題数でみると漢字・言語事項だけで20問と半分を占めており、配点も4割ある。この部分での失点は合否に大きく影響するので、満点を目指すつもりで、知識問題への取り組みも十分に行いたい

・記述問題は、本文の適切な部分を使ってうまくまとめられるものが多いので、あきらめずによく探そう。完璧な記述答案を書くことができなくとも、できる限りの内容を記述することで部分点をねらうことができる。

・受験者平均点と合格者平均点が近い、差がつきにくい試験である。不用意なミスやあきらめの空欄などがあると一気に不利になる。落ち着いて、粘り強く問題を解こう。

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